SigmaSystemCenterが利用可能な監視製品、およびコンポーネント、その監視内容は以下のとおりです。各製品で検出できるイベントの詳細については、「SigmaSystemCenter リファレンスガイドデータ編」の「1.1. SigmaSystemCenterが検出できる障害」を参照してください。
ESMPRO/ServerManager、ESMPRO/ServerAgent、ESMPRO/ServerAgentService
本製品は、主に管理対象マシンの死活監視やハードウェア監視で使用することができます。また、デバイスの死活監視が可能です。
ESMPRO/ServerManagerは、管理対象マシン上のESMPRO/ServerAgent、またはESMPRO/ServerAgentServiceとの疎通確認を行います。デバイスに対してはPing監視を行います。
どちらも対象の無応答時にダウン状態になったとみなし、"マシンアクセス不可能障害" イベントをSigmaSystemCenterのポリシー制御処理へ通報します。
「2.5.3. ESMPRO/ServerManagerの死活監視」、「2.5.2. 管理対象種類別の使用可能製品一覧」、「2.6.1. ハードウェア監視の概要」、「2.6.2. ハードウェア監視により検出できる障害」、「2.6.3. デバイス監視」を参照してください。
また、死活監視やハードウェア監視以外のESMPRO/ServerManagerのイベントについても、SigmaSystemCenterのポリシー制御処理へ通報を行い連携することが可能です。
SystemProvisioningによる監視
SystemProvisioningでは、以下の監視機能を利用することができます。
死活監視
管理対象マシンに対して、以下を定期的に実行することで死活状態を監視します。
・Ping による疎通確認(Ping 確認)
・指定したTCP ポートへの接続(Port 監視)
また、仮想マシンサーバに関しては、管理対象マシンが仮想マシンサーバとして機能しているかを監視することが可能です(仮想化基盤監視)。仮想化基盤監視は、Hyper-V / KVM で利用できます。
「2.5.4. SystemProvisioningの死活監視」を参照してください。
BMC死活監視
管理対象マシンのBMCに対して、以下を定期的に実行することで死活状態を監視します。
・RMCP Ping
・IPMIコマンド
「2.5.6. BMC死活監視」を参照してください。
スタンドアロンESXi環境におけるVMware ESXi への死活監視
管理対象マシンがVMware ESXi の場合、vCenter Serverを利用できない環境においても、VMware ESXi の稼動状態監視のためにSigmaSystemCenterはVMware ESXi に対して、リモートで接続して直接監視を行うことができます。
死活監視のため、SigmaSystemCenterは管理サーバからVMware ESXi への接続を確認し、接続不可の場合は" マシンアクセス不可障害" イベントをSigmaSystemCenterのポリシー制御処理へ通報し、"マシンアクセス不可能障害" から復旧した場合は、"マシンアクセス復旧" イベントをSigmaSystemCenterのポリシー制御処理へ通報します。また、ディスクのアクセス状況についても、定期的にチェックを行い、チェックが失敗した場合、"ハードディスク障害" イベントをSigmaSystemCenterのポリシー制御処理へ通報します。
ハードウェアの障害監視(Out-of-Band Management 管理)
管理対象マシンのBMC から直接PET を受信し、管理することによってハードウェアに関わる異常、障害を検出することができます。ESMPRO/ServerManager 、ESMPRO/ServerAgent によるハードウェア障害イベントに相当するイベントを検出しますが、大きな違いとしては、OS 上のサービスを利用しないため、OS がアクセス不能な状態においてもこれらの異常を検出することができます。
筺体の電圧や温度などを監視し、ハードウェアが致命的な障害状況になることを予兆し、HW 予兆系のイベントとしてSigmaSystemCenterのポリシー制御処理へ通報することを可能とします。
「2.6.1. ハードウェア監視の概要」、「2.6.2. ハードウェア監視により検出できる障害」を参照してください。
最適配置機能
最適配置が提供する負荷分散機能では、現在グループに存在するすべての仮想マシンサーバを利用しても、高負荷状態を解消し得る状態ではないと判断した場合、"スケールアウト提案" イベントをSigmaSystemCenterのポリシー制御処理に通報します。
また、リソースプールの"消費"、および"実際に消費" の量を監視し、閾値を超過、もしくは下回った場合、リソースプール消費量に関するイベントをSigmaSystemCenterのポリシー制御処理へ通報します。
管理サーバの監視・復旧
監視・復旧用に構築した特別な仮想マシン(Rescue VM)を使用して、仮想マシンサーバ上に構築した管理サーバの仮想マシンを監視・復旧することができます。VMware(vCenterServer管理)の環境のみで利用可能です。
Rescue VMは、管理サーバの仮想マシンが動作するVMware ESXiと管理サーバの仮想マシンの状態を監視し、異常がある場合は復旧処理を行い、管理サーバ復旧後にSigmaSystemCenterのポリシー制御処理へ通報します。
SNMP Trap受信/CIM Indication受信機能
外部の製品やデバイスから送信されるSNMP Trap、またはCIM Indicationのイベントを受信し、マシンやデバイスの障害を検出することができます。
本機能を利用するためには、イベントの定義が記述されたイベント定義ファイルを作成する必要があります。
SystemMonitor 性能監視
管理対象マシンのCPU 負荷率、ディスク使用量などの使用状況の統計情報や、グループ配下の複数のマシンについての統計情報が閾値を超えた場合、SigmaSystemCenterのポリシー制御処理へ通報を行います。
また、VM 最適配置機能の動作契機となる仮想マシンサーバへの高/低負荷通報用の監視は、SystemMonitor 性能監視が行います。
「2.7.3. SystemMonitor性能監視の概要 - 性能履歴情報の収集、蓄積、閲覧、閾値監視」を参照してください。
VMware vCenter Server 経由の監視
SigmaSystemCenterは、vCenter Server 経由で以下の監視を行うことができます。
・仮想マシンサーバ(VMware) の接続確認
・仮想マシンサーバ(VMware) のCPU 使用率
・仮想マシンサーバ(VMware) のメモリ使用率
・仮想マシン(VMware) のハートビート状態
・仮想マシン(VMware) のCPU 使用率
・仮想マシン(VMware) のメモリ使用率
・仮想マシン(VMware) の電源状態
・データストア使用率
・データストア割り当て率
・データストアの接続状態
・ネットワークの接続状態
異常発生時、vCenter Server 上でアラートが発生します。上記に関連するアラートが発生すると、SigmaSystemCenterはポリシー制御処理へ通報を行います。
Windows Server Failover Cluster 経由の監視
管理対象マシンが、Windows Server Failover Cluster で管理されたHyper-V の仮想マシンサーバのノード、または、仮想マシンである場合、SigmaSystemCenterは、Windows Server Failover Cluster からイベントを取得して、SigmaSystemCenterのポリシー制御処理へ通報を行います。
これらのマシンを管理対象とするには、サブシステムからHyper-V クラスタを追加します。
Windows Server Failover Cluster は、高可用化されたシステムであり、そこで動作する仮想マシンは、当然ながら高可用化されています。たとえば、仮想マシンに異常が発生した場合には、この仮想マシンはWindows Server Failover Cluster により異なるノードへFailover されます。SigmaSystemCenterでは、Windows Server Failover Cluster が検出するノード停止や仮想マシンの障害イベントを取得して、構成情報データベースへの反映、管理者への通報などを行うことが、主な運用形態となります。
ESMPRO/AutomaticRunningController経由のUPS監視
ESMPRO/AutomaticRunningControllerのUPS監視と連携して、停電障害時にUPSに接続するマシンに対して、メンテナンスモード設定やシャットダウンなどを行うことができます。
「2.8.5. UPSの監視の連携について」を参照してください。
NEC Cloud IaaS基盤経由のインシデント監視
NEC Cloud IaaS基盤のインシデント監視のイベントを取得できます。
「8.3.3. NEC Cloud IaaS環境の機能」を参照してください。
Amazon Web Services環境、Microsoft Azure環境経由の監視
管理対象マシンの死活状態をAmazon Web Services環境、Microsoft Azure環境から取得して、監視することが可能です。
「8.3.4. Amazon Web Services環境の機能」の「(4)死活監視」、「8.3.5. Microsoft Azure環境の機能」の「(4)死活監視」を参照してください。
各製品の監視機能における、監視の種類別の利用可否について、次の表を参照してください。
ESMPRO/ServerManager (SystemMonitorEvent) | SystemProvisioning (AliveMonitor, OobManagement, OptimizedPlacement, StandaloneEsxProvider, RescueVM, VendorSpecificSNMPTrap, Indication) | SystemMonitor性能監視 (SystemMonitorPerf) | vCenter Server (VMwareProvider) | Windows Server Failover Cluster (HyperVProvider) | その他 (AwsProvider, AzureProvider, EsmproAC, NecCloudIaaSProvider) | |
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死活監視 |
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ハードウェア監視 |
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性能監視 |
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その他 |
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※1 EsmEvents.xmlに定義追加で監視可能
※2 snmptrap\*.xmlに定義追加で監視可能
※3 indication\*.xmlに定義追加で監視可能