制御対象のロードバランサの種類がInterSecVM/LBかLinux Virtual Serverの場合、クライアントとリアルサーバ間におけるパケットの転送方法の指定のために、パケットの変換方式の指定を行うことができます。
変換方式は、ロードバランサグループごとに設定することができます。
指定可能な変換方式は次の2つです。変換方式のデフォルト値はDSRです。セッション維持方式にCookieなどL7負荷分散が行われる指定を行った場合、変換方式の指定は無視されます。
Direct Server Return(MAT)
クライアントからリアルサーバへのアクセスはロードバランサを経由します。リアルサーバからクライアントへのレスポンスについては、ロードバランサを経由しません。InterSecVM/LBでは、ダイレクトレスポンスといいます。Direct Server Returnを利用する場合は、後述の注意事項を参照してください。
Network Address Translation(NAT)/ Source Network Address Translation(SNAT)
クライアントからリアルサーバへのアクセスとリアルサーバからクライアントへのレスポンスの両方とも、ロードバランサを経由します。
InterSecVM/LBでは、NATはオプションのため、標準では利用できません。
NetvisorPro経由の物理ロードバランサに対する制御の場合は、変換方式を指定することはできません。物理ロードバランサは通常NATで動作します。
※ Direct Server Returnを利用する場合の注意事項
Direct Server Returnを利用する場合に必要となるループバックアダプタの設定は、リアルサーバのマシン構築後に手動で行う必要があります。
マスタマシンのイメージ中にあるループバックアダプタの設定は、Sysprepの実行が伴う機能利用時に消失します。そのため、イメージ展開によるマシンの構築をループバックアダプタの設定も含めて自動で行うことができません。
以下の操作でマシンの構築を行った後に、リアルサーバのOSに対して、ループバックアダプタの設定を手動で行ってください。
物理環境
リソース割り当て、マシン置換など(ディスク複製OSインストール利用時)
仮想環境
VM作成
VM再構成
Direct Server Returnを利用するためのループバックアダプタなどの設定方法について、InterSecVM/LBのマニュアルが参考になります。下記サイトの「分散ノード用ユーザーズガイド」を参照してください。