SigmaSystemCenter は、SystemMonitor性能監視を使用して検出した仮想マシンサーバの高負荷、低負荷のイベントを、VM最適配置の負荷分散や省電力の動作の契機として使用します。
VM最適配置の性能監視では、SystemMonitor性能監視は、以下のように動作します。
性能データ取得
SystemProvisioningから取得した仮想マシンサーバの構成情報と性能監視設定により、管理対象の仮想マシンサーバを性能データの収集対象として登録し、管理対象の仮想マシンサーバに対して、性能情報取得のためのAPIの呼び出しを行い、仮想マシンサーバの性能データをリモートで取得します。
閾値の自動設定
SystemProvisioningから取得したVM最適配置の設定情報により、管理対象マシンの仮想マシンサーバのCPU使用率に対する高負荷、低負荷の閾値を自動的に設定します。
高負荷/低負荷の検出。イベントの通知
取得した性能データと閾値の比較を行い、高負荷(負荷分散)/低負荷(省電力)の条件を満たしている場合はSystemProvisioningにイベントの通知を行います。SystemMonitor性能監視が通知した高負荷/低負荷のイベントを受けて、SystemProvisioningはポリシーで定義された"VMS操作/VMSロードバランス"/"VMS操作/VMSパワーセーブ(省電力)"のポリシーアクションを実行します。
一時的な高負荷が断続的に発生する状況では、高負荷イベントが頻繁に発生しVM移動が過剰に行われる可能性があります。SystemMonitor性能監視は、イベントが発生しすぎないように、取得した性能データが指定された閾値を10分間連続(負荷分散用の高負荷監視の場合)で超えた場合に超過状態とみなすようにある程度感度を落とした設定で動作します。省電力用の低負荷監視についてはさらに感度を落とし30分間連続で閾値を下回った場合に超過状態とみなします。この閾値の感度の設定は変更することが可能です。
上記のように動作させるために、SigmaSystemCenter に次の設定を行う必要があります。
VM最適配置の対象となる仮想マシンサーバのグループプロパティ設定、またはモデルプロパティ設定の[性能監視]タブにて、仮想マシンサーバの性能データ収集設定を有効にします。対象の仮想マシンサーバに指定する監視プロファイルとして"[Builtin]Standard Monitoring Profile"と"[Builtin]Physical Machine Monitoring Profile"のどちらかを選択する必要があります。両方の監視プロファイルで定義されている性能情報"CPU Usage (%)"に対して、VM最適配置のための負荷監視がSystemMonitor性能監視で行われます。
VM最適配置の対象となる仮想マシンサーバのグループプロパティ設定、またはモデルプロパティ設定の[VM最適配置]タブにて、"SystemMonitor性能監視から高負荷・低負荷イベントを受信する"を有効にします。