関連(障害の影響関係)とは、2つのデバイス・マシン間の障害の影響の関係のことをいいます。例えば、ディスクアレイの障害が発生した時にそのディスクアレイ上のディスクボリュームを使用しているマシンに障害の影響がでて使用できなくなる場合、このディスクアレイとマシン間には関連があるとみなします。
SigmaSystemCenterでは、関連の情報により、以下の機能を実現しています。
デバイス・マシンの[トポロジ]タブの画面で、関連の情報より、デバイス・マシン間の関係をわかりやすく表示します。障害が発生したデバイスの影響範囲を簡単に把握することができます。トポロジについては、「2.10. システム構成のトポロジ」を参照してください。
デバイスの障害発生時に関連がある稼動マシンが1台のみの場合は、そのデバイスのポリシーでマシンに対してポリシーアクションを実行することができます。
カスタムオブジェクト以外のデバイスは、関連の設定の対象となるデバイス・マシンの種類や関連が設定されるタイミングは固定で決まっています。関連の設定を明示的に追加・変更・削除することはできません。
カスタムオブジェクトについては、ssc add-relate objectコマンドを使用して、他のデバイスやマシンとの任意の関連を設定することができます。設定した関連の情報は、Webコンソールの[リソース]ビューにて、対象のカスタムオブジェクトを選択し関連設定やノード(ポート)一覧の表示で確認することができます。コマンドでは、ssc show objectコマンドで関連情報の表示が可能です。
また、すべてのデバイス・マシンについて、簡易な関連の情報の確認を[トポロジ]タブの画面で行うことができます。ただし、[トポロジ]タブの画面では関連の方向は確認できません。
関連の情報として、対象デバイス、関連の相手となるデバイス・マシン、障害の影響関係の方向の3つがあります。
関連の対象デバイスがカスタムオブジェクトの場合、関連の相手として指定可能なデバイス・マシンの種類は以下の通りです。カスタムオブジェクト以外の場合については、後述の表を参照してください。
machine: マシン
rack: ラック
switch: 物理スイッチ
diskarray: ディスクアレイ
customobject: カスタムオブジェクト
カスタムオブジェクトでは、関連の対象をデバイス本体だけでなくデバイス内のノードに対しても行うことが可能です。ノードについては、「1.2.10. デバイスのノード」を参照してください。
また、障害の影響関係の方向とデバイス間の関係は次の通りです。
方向 | 説明 |
---|---|
対象デバイス → 関連の相手 | 対象デバイスの障害が関連の相手に影響を与える。 |
対象デバイス ← 関連の相手 | 関連の相手の障害が対象デバイスに影響を与える。 |
対象デバイス ←→ 関連の相手 | 双方向に障害の影響関係がある。 |
対象デバイス - 関連の相手 | 障害の影響関係がない。 |
なお、対象デバイスのポリシーで関連がある稼動マシンに対してポリシーアクションを実行する利用を行う場合、マシンに対する関連の方向はどの方向でもポリシーアクションを実行することが可能です。
カスタムオブジェクト以外のデバイスについて、デバイス・マシン間の固定の関連は以下の表の通りです。
対象デバイス・マシンの種類 | 関連の方向 | 関連の相手の種類 | 説明 |
---|---|---|---|
ディスクアレイのディスクボリューム | → | マシン | ストレージ制御によりマシンとディスクボリューム間の接続が行われた時、関連が自動設定されます。 SigmaSystemCenter以外のツールを使用して接続を行っても、収集時に関連が自動設定されます。 SigmaSystemCenterのマシンとディスクボリュームの接続制御については、「6.4. 管理対象マシンとディスクボリュームの接続」を参照してください。 |
ディスクアレイ | → | ディスクアレイ内のストレージプール、ディスクボリューム | 親から子の方向に関連がある。 |
物理スイッチ | → | マシン | マシンプロパティでNICに接続する物理スイッチの設定が行われた時に関連が自動設定されます。 |
仮想マシンサーバ | → | 仮想マシン | 仮想マシンサーバ上で動作する仮想マシンについて、仮想マシンサーバからの関連が自動設定されます。 |