システムカスタマイズシナリオは、個別の固有情報の設定を変更するためのシナリオです。
通常のイメージ展開の処理では、管理対象マシンに指定の固有情報を反映させるために、イメージの展開やSysprepなどの処理の実行が必要となりますが、システムカスタマイズシナリオでは起動中の管理対象マシンに対して、個別の固有情報に関する設定変更を行うだけの処理しか実行しないため、一部の固有情報について簡易に変更を行いたい場合に有用です。
システムカスタマイズシナリオは、ホスト名、IPアドレス/DNS/WINS、管理者パスワードの変更で利用可能です。アプリケーション/パッチ配布の機能を利用するため、変更対象の管理対象マシンは既に構築済みで、DPMクライアントが動作している必要があります。
直接シナリオの実行をする以外では、スタンドアロンESXi、Hyper-V環境でインポートありの指定で新規リソース割り当ての操作を実行する時に、システムカスタマイズシナリオが使用されます。
変更可能な固有情報や使用するシナリオは以下の表の通りです。使用方法の詳細は、「DeploymentManagerリファレンスガイド Webコンソール編」を参照してください。
変更対象の固有情報 | 説明 |
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ホスト名 | 以下のBuilt-inシナリオが利用可能です。Windows用とLinux用の2つがあります。
なお、System_WindowsChgHostNameは、デフォルトではパッケージ実行後に再起動を行う設定になっていますが、設定を変更する必要があります。デフォルトの設定のまま使用するとエラーになる場合があります。 DeploymentManagerのWebコンソールで、シナリオの設定を変更してください。[パッケージ]-[実行後動作設定]-[パッケージ実行後に再起動を行う] の設定をOFFにします。 再起動しない限り変更は有効になりませんので、シナリオ実行後、必要に応じて管理対象マシンの再起動を行ってください。 |
IPアドレス/DNS/WINS | 以下のBuilt-inシナリオが利用可能です。Windows用とLinux用の2つがあります。IPv4のアドレスのみに対応しています。IPv6のアドレスは指定できません。
IPアドレス以外にサブネットマスク、デフォルトゲートウェイを設定できます。また、DNSとWINSの設定も可能です。 IPアドレスについては、設定の追加、変更、削除を行うことが可能です。 |
管理者パスワード | 以下のBuilt-inシナリオが利用可能です。Windows用とLinux用の2つがあります。
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なお、VMインポートの操作などで、操作直後にマシンのIPアドレスの重複が起きていた場合(固定IPアドレスを設定したエクスポート元の仮想マシンが起動状態になっているなど)、システムカスタマイズシナリオによる固有情報の設定が失敗します。IPアドレスが重複しているマシンの電源を一時的に落とすか、あらかじめIPアドレスを変更するなどの対応を行ってください。