仮想環境でネットワーク制御を行う時に、登録が必要なリソースについて説明します。次の図のような登録が必要となります。
(1)仮想マシンサーバ、物理NIC
論理ネットワークへの追加・削除の対象となる仮想マシンサーバを登録します。仮想マシンサーバは、vCenter Serverなどの仮想マネージャの利用などにより、[仮想]ビュー、[リソース]ビューの両方に登録する必要があります。
仮想マシンサーバの登録方法については、「1.2.4. [リソース]ビューと[仮想]ビューへの登録 - 仮想マシンサーバ(ブートコンフィグ(vIO) 運用でない場合)」や「1.2.5. [リソース]ビューと[仮想]ビューへの登録 - 仮想マシンサーバ(ブートコンフィグ(vIO) 運用の場合)」を参照してください。
また、物理環境と同様に、制御対象の物理スイッチに接続するNICの情報を登録する必要があります。登録されたNICに物理スイッチとポートの情報が設定されていない場合は、物理スイッチに対するネットワーク制御は実行されず、仮想スイッチ側のネットワーク制御のみ行われます。接続先の物理スイッチは、事前に登録しておく必要があります。
(2)仮想マシン、仮想NIC
論理ネットワークへの追加・削除の対象となる仮想マシンを[仮想]ビューと[リソース]ビューの両方に登録します。新規リソース割り当ての操作などで作成した仮想マシンの登録は自動的に行われるため、通常、仮想マシンの登録の作業を行うことはありません。
仮想マシンの登録方法については、「1.2.6. [リソース]ビューと[仮想]ビューへの登録 - 仮想マシン(新規リソース割り当てで仮想マシンを作成する場合)」や「1.2.7. [リソース]ビューと[仮想]ビューへの登録 - 仮想マシン(作成済みの仮想マシンを登録する場合)」を参照してください。
SigmaSystemCenter以外で作成した仮想マシンは、収集でSigmaSystemCenterに情報を取り込むことができます。この場合、[仮想]ビューには自動で登録されます。[リソース]ビューには登録の操作を行い、管理外から管理中の状態にする必要があります。
仮想NICは、新規リソース割り当ての操作などによる仮想マシンの作成の際に、マシンプロファイルの設定に従って自動的に作成されます。SigmaSystemCenter以外で作成した仮想マシンの仮想NICの情報は収集でSigmaSystemCenterに取り込むことができます。
また、[仮想]ビューのVM編集を使用して、作成済の仮想マシンに対して、新規の仮想NICを追加したり、作成済の仮想NICを削除したりすることができます。
仮想NICのMACアドレスは、仮想化基盤製品によって自動生成されたものが仮想NICに割り当てられます。
Hyper-Vの場合、仮想マシンの起動等のタイミングでMACアドレスが動的に変更されます。割り当てられるMACアドレスを固定にしたい場合、[管理]ビュー/環境設定/仮想リソースのMACアドレスプール機能を有効にしてください。
DeploymentManagerのバックアップ・リストア機能や固有情報反映の機能といった管理対象マシンのMACアドレスが不変であることが前提のソフトウェアを利用する場合は、MACアドレスプール機能を有効にしてください。
他の仮想化基盤製品では仮想NICのMACアドレスは動的に変更されません。
(3)物理スイッチ
物理環境と同様に、論理ネットワークの制御の対象となる物理スイッチを登録します。論理ネットワークの制御対象となるポートについては、仮想マシンサーバのNIC情報に登録しておく必要があります。
(4)仮想スイッチ/ポートグループ
論理ネットワークの制御の対象となる仮想スイッチやポートグループを登録します。仮想マシンを論理ネットワークへ追加する前に、接続先となる仮想スイッチやポートグループを作成しておく必要があります。
仮想スイッチとポートグループは、仮想マシンサーバのデバイスの1つとして登録されます。仮想スイッチは、[仮想]ビュー上で明示的に作成や登録することはできません。
仮想スイッチとポートグループは、以下の方法で登録することができます。
事前に仮想化基盤製品上で作成した後に、SigmaSystemCenterに収集で情報を取り込みます。SigmaSystemCenterで収集を実行すると[仮想]ビューに自動で登録されます。
Hyper-Vの場合、仮想化基盤製品上で仮想スイッチを作成すると、作成した仮想スイッチの名前を使用したポートグループVirtualSwitchName-VLAN:NONEが、SigmaSystemCenterに収集で情報を取り込んだ時にデフォルトで作成されます。デフォルトのポートグループには、VLANが割り当てられていません。
ポートグループは、[仮想]ビュー上で作成・削除することが可能です。
仮想マシンサーバのマスタマシン登録などの操作を行った時、制御対象の仮想マシンサーバ上に仮想スイッチとポートグループが存在しない場合、自動的に仮想スイッチとポートグループの作成と登録を行います。自動的に仮想スイッチとポートグループの作成・登録を行うためには、仮想マシンサーバの運用グループの[ネットワーク設定]タブで論理ネットワークを設定しておく必要があります。
(5)分散スイッチ
論理ネットワークの制御の対象となる分散スイッチを登録します。分散スイッチは、VMwareでのみ利用可能です。分散スイッチは、SigmaSystemCenterから作成することはできないため、vCenter Server上で作成する必要があります。分散スイッチを作成するためには、分散スイッチの機能が利用可能なVMwareのEditionが必要です。分散スイッチの作成後、SigmaSystemCenter上では、収集で分散スイッチの情報を取り込む必要があります。
(6)ロードバランサ
ロードバランサのトラフィック振り分け先の追加・削除の制御の対象となるロードバランサを登録します。ロードバランサを利用するためには、物理環境と同様の作業が必要です。