仮想マシンを管理するための設定は、仮想マシンに割り当てるリソース量、作成先の場所、ゲストOSの種類、ゲストOSのカスタマイズの設定などの自動構築に関わる設定や、仮想マシンに対する監視設定、障害時のポリシーアクションやVM最適配置などの仮想マシンを構築した後の運用に関わる設定があります。これらの自動構築や運用の設定は基本的に[運用]ビュー上で行います。その他の自動構築のための準備作業や仮想環境のメンテナンスの目的の設定や操作は、主に[仮想]ビュー上で行います。
仮想マシンに関連する主な[運用]ビューの設定項目は、以下の通りです。
運用グループ、モデル、ホスト
仮想マシンを管理するためには、[運用]ビュー上でグループ、モデル、ホストを作成する必要があります。ホストの設定では、ホスト名の設定があります。また、下記テンプレート(イメージ)以降の設定項目もグループ、モデル、ホストの設定画面から、設定を行います。
テンプレート(イメージ)
仮想マシンの作成時に使用するテンプレートやイメージを設定します。テンプレート(イメージ)を使用しない場合、空の仮想マシン作成後に手動でOSをインストールしたり、ファイルをインポートして仮想マシンを作成したり、既存ディスクから仮想マシンを作成したりする必要があります。
テンプレートについては、「4.4.1. テンプレート」で説明します。
リソースプール
リソースプールにより、仮想マシンに割り当てるCPU、メモリ、ディスクなどの各種仮想リソースが仮想的なプール上で管理されます。リソースプールでは、仮想マシンに割り当て可能なリソース量やリソースの場所や優先順位なども管理可能なため、作成可能な仮想マシンの数やスペック、仮想マシンの作成先の場所なども把握することができます。
リソースプールは仮想マシンサーバの運用グループで作成し、仮想マシンのグループ、または、上位のカテゴリ、またはテナントに割り当てて使用します。
リソースプールについては、「4.6. リソースプール」で説明します。
マシンプロファイル
マシンプロファイルでは、リソースプールから仮想マシンに割り当てるCPU、メモリ、ディスクなどのデバイスの設定を行います。マシンプロファイルにより、作成する仮想マシンのハードウェアのスペックが決定します。
マシンプロファイルについては、「4.3. 仮想マシンに割り当てるデバイスのカスタマイズ」で説明します。
ホストプロファイル
ホストプロファイルを中心した各設定で、仮想マシンのOSに設定する固有情報を設定します。ホストプロファイルについては、「1.4. イメージ展開について」で説明します。
ネットワーク
ホストの設定で、仮想マシンに設定するIPアドレス、管理用IPアドレスの情報を設定します。IPアドレスプールを使用する場合は、論理ネットワークの設定が必要です。仮想マシンが所属する論理ネットワークの指定は上記マシンプロファイルで行います。論理ネットワークについては、「5.5. 論理ネットワークへの追加と削除 - 概要」を参照してください。
VM最適作成
VM最適作成機能は、仮想マシンの作成先を自動的に決定する機能です。VM最適作成機能の専用の設定はなく、リソースプールやデータストアの設定が参照されます。「4.7.5. VM最適作成」を参照してください。
ポリシー
仮想マシン構築後の運用管理の設定です。仮想マシンのイベント発生時、ポリシーに設定されているイベントに対応するアクションが実行されます。
VM最適配置、VM配置制約、VM最適起動、VM配置情報
仮想マシン構築後の運用管理の設定です。仮想マシンの仮想マシンサーバ、データストア上の配置方法に関わる設定を行います。仮想マシンの配置に関連する説明については、「4.7. 仮想マシンの配置管理」で説明します。
監視プロファイル
仮想マシン構築後の運用管理の設定です。仮想マシンの性能監視に関する設定を行います。監視プロファイルについては、「2.7.3. SystemMonitor性能監視の概要 - 性能履歴情報の収集、蓄積、閲覧、閾値監視」を参照してください。
上記の通り、仮想マシンの基本的な設定は[運用]ビュー上で行いますが、以下のようなケースでは、[仮想]ビュー上で設定や操作を行います。
仮想マシンが所属する仮想マネージャ、データセンタ、仮想マシンサーバ、データストアの閲覧、使用テンプレート・イメージの閲覧
[運用]ビュー上で管理しない仮想マシンの作成、デバイスの設定変更、移動、電源制御。[運用]ビュー上で管理しない仮想マシンはマスタVMなど業務目的でない用途で使用する。
仮想マシンを使用したテンプレートやイメージの作成
再構成で変更ができないデバイスの設定変更
仮想マシンを構成する実際のデバイスの設定状況の確認
仮想マシンの構成ファイル情報の閲覧、削除
仮想マシンの一部性能情報の閲覧
[運用]ビューの各設定と仮想マシンとの関係について、以下のイメージとなります。