分散スイッチはVMwareの環境のみ使用することができます。分散スイッチの使用により、仮想マシンサーバごとに個別に仮想スイッチの作成・管理を行う必要がなくなります。
分散スイッチは、vCenter Serverを使用して作成します。作成の際、分散スイッチが所属するDataCenterを指定します。作成した分散スイッチは、指定のDataCenter配下のホストで共通に利用することができます。SigmaSystemCenterで分散スイッチを利用するためには、SigmaSystemCenter上で収集を実行し、作成した分散スイッチを[リソース]ビューのスイッチ一覧上に登録する必要があります。
分散スイッチでは、標準のVLAN以外にプライベートVLANを利用することができます。プライベートVLANについては、「5.7.6. プライベートVLANを使用する場合の設定について」を参照してください。
次の図は、分散スイッチを使用した構成の例です。
論理ネットワーク1と論理ネットワーク2の2つの論理ネットワークを作成し、論理ネットワーク1には仮想マシン1、2、4を追加し、論理ネットワーク2には仮想マシン3、5を追加するように構成します。
SigmaSystemCenterに次の情報を登録することで、本構成の環境を実現することができます。SigmaSystemCenterの設定方法に関する詳細については、「5.7.3. 仮想環境のネットワーク制御を実行するために必要な設定について」を参照してください。
1. スイッチの登録
[リソース]ビューのスイッチ一覧上に、物理スイッチと分散スイッチを登録します。登録のために、NetvisorProに物理スイッチを登録し、vCenter Serverで分散スイッチを作成する必要があります。
2. 論理ネットワークの設定
[リソース]ビューの論理ネットワーク一覧上に、論理ネットワーク1と論理ネットワーク2を新規に登録します。各論理ネットワークに登録するVLANやポートグループの情報は以下の通りです。
論理ネットワーク1の設定
物理スイッチとVLAN2の組み合わせを登録する。
分散スイッチとポートグループ1の組み合わせを登録する。ポートグループ1のVLANのIDは2とする。
論理ネットワーク2の設定
物理スイッチとVLAN3の組み合わせを登録する。
分散スイッチとポートグループ2の組み合わせを登録する。ポートグループ2のVLANのIDは3とする。
3. 仮想マシンサーバのNICの設定
仮想マシンサーバのマシンプロパティ設定の[ネットワーク]タブにNIC関係の情報を登録します。
仮想マシンサーバに搭載されるNICの情報
NICに接続している物理スイッチとそのポート番号の情報
仮想マシンの仮想NICについては、登録する必要はありません。
4. NICと論理ネットワークの関連付けの設定
[運用]ビュー上で、各仮想マシンサーバ、各仮想マシンの各NICと各論理ネットワークとの関連付けの設定を登録します。
各仮想マシンサーバの物理NICに対応するNIC番号と論理ネットワークの組み合わせをグループまたはモデルプロパティ設定の[ネットワーク設定]タブに登録する。使用する物理NICと接続する論理ネットワークは、論理ネットワーク1と論理ネットワーク2の2つがあるので、2つ分登録する必要がある。
使用する仮想マシンの仮想NIC番号と接続対象の論理ネットワークの組み合わせをマシンプロファイルのネットワーク情報に登録する。