SigmaSystemCenterが仮想環境のネットワーク制御を行う対象は、SigmaSystemCenterの使用方法により異なります。大きく次の3つに分けることができます。
通常の運用操作におけるネットワーク制御
仮想マシンサーバや仮想マシンに対して、[運用]ビュー上で新規リソース割り当てなどの運用操作を行うと、仮想マシンが業務で利用するネットワークに接続できるように次の制御対象に処理を行います。
・仮想マシンサーバの物理NICと接続している物理スイッチのポート
・仮想マシンサーバ内の仮想スイッチやポートグループ
・仮想マシンの仮想NIC
本動作について、次節以降で詳細に説明します。
なお、通常の運用操作では、管理LAN側の仮想マシンサーバの設定(VMwareの場合、ServiceConsoleやVMKernelのポートグループやIPアドレスの設定など)の処理を行うことができません。そのため、これらの設定については仮想化基盤製品を使用して仮想マシンサーバに対して直接設定を行う必要があります。仮想マシンサーバ上のネットワークの設定をすべて一通り自動で行うためには、下記の仮想マシンサーバプロビジョニングを利用する必要があります。
仮想マシンサーバプロビジョニングにおけるネットワーク制御
仮想マシンサーバプロビジョニングは、仮想マシンサーバのインストールとインストール後の設定を自動化する機能です。仮想マシンサーバ内にあるネットワーク関係の設定についても、仮想マシンサーバプロビジョニングにより、仮想マシンの作成やMigrationが可能な状態になるように処理が行われます。
仮想マシンサーバプロビジョニングの使用方法については本書では説明しません。「SigmaSystemCenter仮想マシンサーバ(ESX)プロビジョニング ソリューションガイド」を参照してください。
物理スイッチの外部ポートに対するVLAN制御
仮想マシンサーバと直接接続していない物理スイッチのポートは、上記1.の制御対象の範囲から外れます。これらのポートに対しても、VLANの制御を行うことが可能です。「「5.6.3. SigmaSystemCenterの操作の際、実行されるネットワーク制御について(物理環境の場合)」 (6)直接VLAN割り当て/割り当て解除操作」を参照してください。
次の図は、VMwareの環境の場合の説明です。