リソースプールの主な利用方法として、次の3種類があります。
複数テナントでのリソースプールの共有
1つのテナントでリソースプールを専有
リソース使用状況の閲覧目的や仮想マシンの配置先となる仮想マシンサーバの範囲指定目的
以下、用途別に説明します。
複数テナントで同じリソースプールを共有して利用します。各テナントは、割り当てられたサブリソースプール中のリソースを他のテナントの影響を受けずに利用・管理することができます。仮想マシンサーバ障害発生時の障害復旧機能のような複数のテナントで共通利用が必要な機能は、使用するサブリソースプールに関係なく利用することができます。
種別を共有に指定してルートリソースプールを作成し、切り出した複数のサブリソースプールを各テナントに割り当てて利用します。サブリソースプールは専有タイプで作成します。
サブリソースプールの割り当て先となるテナントには、リソース管理IDを設定しておく必要があります。
テナントに割り当てられたサブリソースプールからさらに小さなサブリソースプールを作成し、配下のカテゴリ/グループ/モデルに割り当てることにより、各カテゴリ/グループ/モデルにおいて使用可能なリソースの量を制限することができます。
また、テナントに複数のサブリソースプールを割り当て、その配下のカテゴリ/グループ/モデルのプロパティでそれぞれ異なるサブリソースプールを指定することにより、テナントに割り当てられたサブリソースプールをそのまま配下のカテゴリ/グループ/モデルに専有させることができます。ただし、配下のカテゴリ/グループ/モデルのすべての階層にリソースプールの割り当てがないパターンが存在する場合は、専有状態にならないことにご注意ください。このパターン下のホスト定義に対して仮想マシンを作成すると、最上位のテナントに割り当てられたサブリソースプールの中から自動選択されるため、各カテゴリ/グループ/モデルに割り当てたサブリソースプールが使用される可能性があります。(「4.6.4. 仮想マシン作成時に使用されるリソースプールについて」を参照してください)
1つのテナントでリソースプールを専有して利用します。専有の指定でリソースプールが割り当てられたテナントは、他のテナントの影響を受けずにそのリソースプールを利用することができます。
種別を専有に指定してルートリソースプールを作成し、テナントに割り当てます。他のテナントに割り当てられている専有のリソースプールは割り当てることができません
。
リソースプールの割り当て先となるテナントには、リソース管理IDを設定しておく必要があります。
テナントに割り当てられたリソースプールからサブリソースプールを作成し、配下のカテゴリ/グループ/モデルに割り当てることにより、各カテゴリ/グループ/モデルにおいて使用可能なリソースの量を制限することができます。
リソースプールの機能を簡易に利用したい場合の利用方法です。リソース使用状況の閲覧や仮想マシンの配置先となる仮想マシンサーバの範囲を指定することができます。本利用法ではテナント運用を行うことはできません。
複数のカテゴリ/グループ/モデルで同一のルートリソースプールを共有して利用します。「1. 複数テナントでのリソースプールの共有」の利用方法のように、サブリソースプールを作成しテナント間のリソース使用量の配分を設定したり、テナント運用のためにテナントを作成したりすることなく簡易に利用することができます。
ルートリソースプールは種別を共有で作成します。
リソースプールを使用するカテゴリ/グループ/モデルのプロパティで、使用する共有リソースプールを指定します。複数のカテゴリ/グループ/モデルで同一の共有リソースプールを指定することができます。