仮想マシンに割り当てる仮想NICと仮想NICの接続先の論理ネットワークやポートグループ(仮想ネットワーク)を設定します。ポートグループはXenServer環境ではXenServerネットワークに相当します。仮想NICは#1~#10まで設定することができます。XenServerでは設定可能な仮想NICの数は7枚までです。
以下の操作実行時に指定の仮想NICが作成され、仮想マシンに割り当てられます。また、仮想NICは指定の接続先に接続されます。VM編集では、接続先へ接続中の仮想NICに対して、切断状態にすることができます。XenServerでは切断を行うことはできません。
新規リソース割り当て、[ポータル]ビューのVM作成、スケールアウト
マスタマシン登録
リソース割り当て
再構成
VM編集
VM作成(テンプレート指定なし)
VMインポート
設定項目は以下のとおりです。
接続先
接続先の論理ネットワークやポートグループを設定します。
マシンプロファイルとVM編集/VM作成(テンプレート指定なし)/VMインポートの間で、指定可能な内容が異なります。
マシンプロファイル
マシンプロファイルでは、論理ネットワークやポートグループを指定することができます。
論理ネットワークは既に定義済みで登録されている論理ネットワークの中から選択して指定します。
指定の論理ネットワーク内で定義されている仮想スイッチやポートグループは、仮想化基盤製品を使用して、あらかじめ作成しておく必要があります。
ただし、VMwareやHyper-Vでは、仮想マシンサーバのマスタマシン登録などの操作時に作成することが可能です。仮想マシンサーバのマスタマシン登録などの操作時、指定の論理ネットワーク内で定義されている仮想スイッチやポートグループが未作成の場合、定義されている内容で自動的に作成されます。
ポートグループについては、作成済のポートグループを指定します。未作成のポートグループの名前を手入力で設定することが可能ですが、次のHyper-Vのケースを除き、新規リソース割り当てや再構成などを実行する前に仮想化基盤製品を使用して手入力で指定した内容と同じ名前のポートグループを作成する必要があります。
Hyper-Vの場合、未作成のポートグループの名前を次の形式で設定した場合、新規リソース割り当てや再構成時に、指定の内容でポートグループの作成が自動的に行われます。仮想スイッチは仮想化基盤製品を使用して作成しておく必要があります。
指定形式: VirtualSwitchName-VLAN:VlanId
VirtualSwitchName : 接続先の仮想スイッチ名を指定します。
-VLAN: : 固定文字列です
VlanId : 仮想NICに割り当てるVLANのIDを指定します。VLANのIDを指定しない場合は固定文字列NONEを指定します。
VM編集、VM作成(テンプレート指定なし)、VMインポート
VM編集/VM作成(テンプレート指定なし)/VMインポートでは、既に作成済みの利用可能なポートグループのみを指定できます。対象のポートグループが作成されていない場合は、事前に、仮想化基盤製品を使用して仮想マシンサーバ上に作成し、収集でSigmaSystemCenterに情報を取り込む必要があります。
または、VMwareやHyper-Vでは、VM編集対象の仮想マシンが稼動する仮想マシンサーバで使用されている論理ネットワークにポートグループの設定を追加し、該当仮想マシンサーバに対して構成変更の操作を実行することでポートグループを作成することができます。
帯域制御
仮想マシンのNICと接続先の仮想スイッチとの間で行われる通信の速度を制限するための設定です。
VMwareでは分散スイッチへの接続のみ、設定が有効となります。vSphere のエディションはEnterprise Plusが必要です。
帯域制御の設定はWebコンソールで行うことはできません。ssc create profileコマンドやssc vm createコマンドなどのbandcontrolオプションを使用して設定してください。
NICの接続先となるポートグループにも帯域制御の設定がある場合、NIC側の帯域制御の設定が適用されます。
sscコマンドのbandcontrolオプションでは以下の引数の指定が可能です。かっこ内は引数の項目名です。burstsize以外は、引数名がポートグループの設定と異なりますので注意してください。
limit(上限値)
通常時の通信速度の上限値を kbps単位で設定します。ポートグループの設定における引数名は、ave(平均バンド幅)です。
burstlimit(バースト時上限)
バースト時の通信速度の上限値を kbps単位で設定します。ポートグループの設定における引数名は、peak(ピークバンド幅)です。
burstsize(バーストサイズ)
バーストの最大サイズを KB単位で設定します。
上記説明のネットワークの詳細機能の仮想化基盤別の利用可否や対応内容については、以下の表のとおりです。
機能 | VMware | Hyper-V | XenServer | KVM |
---|---|---|---|---|
仮想NIC数上限 | 10 | 8 ※ | 7 | 10 |
仮想NICの追加と接続先への接続、接続先の変更 | 利用可能 | 利用可能 | 利用可能 | 利用可能 |
仮想NICの削除 | 利用可能 | 利用可能 | 利用可能 | 利用可能 |
接続中のネットワークの切断(VM編集のみ) | 利用可能 | 利用可能 | 利用不可 | 利用可能 |
帯域制御の設定の指定/変更/削除 | 利用可能 (分散スイッチのみ) (Enterprise Plusのみ) | 利用可能 (Windows Server 2012以降) | 利用不可 | 利用可能 |
※レガシー ネットワーク アダプターを除きます。