ソフトウェアロードバランサとは、一般のOS上で動作するソフトウェアで実現されたロードバランサのことをいいます。専用のハードウェアを購入しなくても、ロードバランサの機能が利用できる所にメリットがあります。
SigmaSystemCenterでは、ソフトウェアロードバランサを構築するための製品として、次の2種類に対応しています。
InterSecVM/LB(推奨)
NECが提供する仮想アプライアンス版のロードバランサです。VMwareとHyper-Vの仮想マシン上で利用することができます。
Linux Virtual Server(LVS)
Linux OS上で利用可能なロードバランサのソフトウェアパッケージです。Red Hat Enterprise Linuxなど主要なLinuxディストリビューションで提供されるソフトウェアパッケージの1つとして提供されます。
SigmaSystemCenterでは、ソフトウェアロードバランサ構築のためにInterSecVM/LBを導入することを推奨しています。InterSecVM/LBのPPサポートサービスを購入済みの場合は、InterSecVM/LBに関するサポートを受けることが可能になります。
SigmaSystemCenterのPPサポートサービスでは、SigmaSystemCenterによるソフトウェアロードバランサの制御に関する部分のみをサポート範囲とします。ソフトウェアロードバランサで使用する製品の動作やソフトウェアロードバランサの利用方法に関する質問については、InterSecVM/LBのPPサポートサービスを購入していない場合、基本的に対応できません。LVSの導入環境についても、LVSの動作や利用方法に関する質問の対応はできません。
ソフトウェアロードバランサの制御を行うために、SigmaSystemCenterにNetwork Appliance Controlオプションのライセンスを追加する必要があります。SigmaSystemCenterのEnterprise EditionではNetwork Appliance Controlオプションのライセンスが含まれるため、追加の必要はありません。
また、InterSecVM/LBを利用するためには、InterSecVM/LBに最新のアップデートモジュールの適用が必要です。ソフトウェアロードバランサを構築した仮想マシンは、SigmaSystemCenterで管理することができます。N+1リカバリやVM自動FailoverなどのSigmaSystemCenterの障害復旧機能を利用することで、障害が発生したソフトウェアロードバランサの復旧処理を自動的に行うことが可能です。
ソフトウェアロードバランサを冗長構成にした場合は、SigmaSystemCenterに登録できるソフトウェアロードバランサはアクティブ側のみとなります。そのため、スタンバイ側のソフトウェアロードバランサがアクティブになったときにロードバランサ制御を行えなくなります。