Rescue VMは、VMware(vCenter Server管理)環境で、管理サーバの仮想マシン(管理サーバVM)を監視・復旧するために、専用モジュール(rescue-vmモジュール)で構築された仮想マシンです。
Rescue VMは、次の2つの監視対象に対する死活監視と、障害検出時に管理サーバVMの復旧処理を行います。
管理サーバVMが動作するVMware ESXi
vCenter Server経由で、管理サーバVMが動作するVMware ESXiへの接続状態の監視を行います。
vCenter Serverへの接続ができない場合は、直接VMware ESXiに接続を行い、接続状態の監視を行います。
VMware ESXiへの接続の異常を検知した場合、Rescue VMはVMware ESXiで障害が発生したと判断し、管理サーバVMを別のVMware ESXiへFailoverすることで、管理サーバVMの復旧を行います。
復旧後に発行されるイベントは、以下のとおりです。標準ポリシー(仮想マシンサーバ)では、「管理サーバ障害」のポリシー規則で、管理サーバVM復旧後に行われる管理サーバVM以外の仮想マシンの復旧処理が定義されています。
イベント区分: マシンアクセス不可能障害
通報元: RescueVM
イベントID: target.host.connection.problem
管理サーバVM
vCenter Server経由で管理サーバVMの電源状態の監視を行います。
vCenter Serverへの接続ができない場合は、管理サーバVMが動作するVMware ESXiから管理サーバVMの電源状態の監視を行います。
管理サーバVMの電源状態の異常を検知し、管理サーバVMが動作するVMware ESXiが正常な場合、Rescue VMは、管理サーバVMで障害が発生したと判断し、管理サーバVMを起動することで復旧を行います。
復旧後に発行されるイベントは、以下のとおりです。標準ポリシー(仮想マシン)では、対応するポリシー規則が定義されていないため、必要に応じてポリシー規則を追加してください。
イベント区分: マシンアクセス不可能障害
通報元: RescueVM
イベントID: target.powerstate.problem
監視対象となる管理サーバVMは、SigmaSystemCenterとvCenter Serverが動作する仮想マシンです。SigmaSystemCenterとvCenter Serverが別々の管理サーバVM上に動作する場合と、同一の管理サーバVM上に動作する場合の両方に対応しています。
なお、Rescue VMの死活監視のイベントは、ポリシーアクション実行の抑制機能の対象外です。
Rescue VMの機能や利用方法については、「4.9. Rescue VMによる管理サーバ復旧」を参照してください。