ディスクの情報は、仮想化基盤製品、仮想マシンのゲストOSの種類ごとにそれぞれ異なる方法で管理されるため、SigmaSystemCenterの拡張ディスク設定との対応関係を把握することがむずかしい場合があります。
そのため、拡張ディスクを複数管理する場合はゲストOS上で認識されるディスクとSigmaSystemCenter上の拡張ディスク設定の対応付けが把握できない状態にならないように十分な注意が必要となります。
以下のように、作成した拡張ディスクを特定できるように利用方法を工夫することを推奨します。
拡張ディスクの追加は1つずつ行うようにします。追加した拡張ディスクに対するゲストOSの認識の確認を追加のたびに行います。
複数の拡張ディスクのサイズをそれぞれ異なるサイズにすると、ディスクのサイズ情報により拡張ディスクを識別することができます。
使用するコントローラは1つにして、複数のコントローラを区別する状況が発生しないようにします。コントローラの情報は、ゲストOS上で確認することが特にむずかしいため、このような対策が有効となります。
拡張ディスクが特定できなくなった場合は、まず、ゲストOSと仮想化基盤製品間の対応関係を各仮想化基盤製品のサポート窓口まで問い合わせてください。各仮想化基盤製品上でのディスク設定を特定できた後は、次の表により、SigmaSystemCenterの拡張ディスク設定を特定することができます。
以下の表は、SigmaSystemCenterと各仮想化基盤製品におけるディスクの設定情報の対応関係の説明です。
製品 | 確認のためのツール | 対応するディスク設定情報 |
---|---|---|
SigmaSystemCenter | Webコンソール、sscコマンド | 拡張ディスクのコントローラとディスク番号 |
VMware (vSphere6.7の場合) | vSphere Client | 仮想ディスクの仮想デバイスノード
|
Hyper-V (Windows Server 2016の場合) | Hyper-Vマネージャ | ハードドライブのコントローラーと場所
IDEコントローラーには番号がついており、コントローラの番号と対応する。 SCSIコントローラーはHyper-Vマネージャ上での表示順をコントローラの番号として扱う。すべてのSCSIコントローラーは名前が同じため名前で区別できない。 |
KVM (Red Hat Enterprise Linux 7.2の場合) | コマンド: virsh dumpxml 仮想マシン名 コマンドを実行すると仮想マシンの定義が記述されたXMLファイルが出力される。 | virsh dumpxmlコマンドの実行で得られたXMLファイルに記述された <disk> タグ内の情報を確認する。(*1)
|
(*1)
◆PCI0(virtio)のディスク情報
<disk type='file' device='disk'>
~
<target dev='vda' bus='virtio'/>
<address type='pci' domain='0x0000' bus='0x00' slot='0x05' function='0x0'/>
</disk>
◆IDEのディスク情報
<disk type='file' device='disk'>
~
<target dev='hdb' bus='ide'/>
<address type='drive' controller='0' bus='0' unit='1'/>
</disk>
◆SCSIのディスク情報
<disk type='file' device='disk'>
~
<target dev='sda' bus='scsi'/>
<address type='drive' controller='1' bus='0' target='0' unit='1'/>
</disk>
仮想マシンのゲストOS上で確認可能なディスクの情報は、仮想化基盤製品の種類、OSの種類、使用するコントローラなどにより異なります。各仮想化基盤製品のサポート窓口まで、問い合わせてください。
参考として、仮想化基盤製品がvSphere6.7、ゲストOSにWindows10、コントローラにSCSI0を使用した場合について説明します。
ディスク番号が10の拡張ディスクの情報は、[管理ツール]/[コンピュータの管理]/[デバイスマネージャ]/[ディスクドライブ]のプロパティで[全般]タブの"場所"の情報に、以下のように表示されます。"Target Id"の番号で、ディスク番号を確認することができます。コントローラの情報は、明示的に確認することはできません。
場所 160 (Bus Number 0, Target Id 10, LUN 0)