SigmaSystemCenter は、仮想マシンサーバの負荷状態を監視して、適正負荷状態を保ちます。高負荷の場合には、負荷が集中している仮想マシンサーバ上から、負荷があまり高くない他の仮想マシンサーバへ仮想マシンをMigrationにより移動し、負荷を適正化します。
仮想マシンの移動だけでは高負荷が解消されない場合は、仮想マシンサーバを新たに起動して使用することもできます。
逆に、低負荷な状態で複数の仮想マシンサーバが使用されているなど、マシンパワーが余剰となっている状況を検出した場合には、適正負荷を超えない範囲で、より少ない台数の仮想マシンサーバ上へ仮想マシンを自動集約します。仮想マシンの集約により稼動中の仮想マシンが0となった仮想マシンサーバをシャットダウンします。
その後、負荷が上昇した場合には、シャットダウンした仮想マシンサーバを起動して、仮想マシンをMigrationにより移動し、適正負荷状態を保ちます。このように、負荷の状態に合わせて仮想マシンサーバのシャットダウン / 起動を行うことにより、負荷を適正化するとともに、 省電力運転をすることができます。
VM最適配置機能を有効とするかどうか、また有効とする場合の適正負荷状態は、マシン種別がVMサーバのグループまたはモデル単位に設定できます。高負荷境界、目標稼動域、低負荷境界を設定してください。SigmaSystemCenter は、設定に基づき、それぞれの仮想マシンサーバの負荷が目標域に収まるように、自動的に仮想マシンをMigrationにより移動して調整します。
高負荷解消の例で、SigmaSystemCenter の動作を説明します。SigmaSystemCenter は、SystemMonitor性能監視を利用して仮想マシンサーバの性能状態の監視を行います。SystemMonitor性能監視より、仮想マシンサーバのCPU高負荷が通報されると、SigmaSystemCenter は、CPU高負荷状態となっている仮想マシンサーバ上からCPU負荷の低い仮想マシンサーバ上へ全体のマシン負荷が均一となるように、仮想マシンをMigrationにより移動します。
VM最適配置機能では、仮想マシンサーバが障害などで停止した場合、停止した仮想マシンサーバ上の仮想マシンを退避することができます。本機能については「4.7.3. VM退避」を参照してください。
また、VM起動時に適切な起動先を選択して起動することができます。本機能については「4.7.7. VM最適起動」を参照してください。
VM最適配置は、Webコンソールで設定します。指定方法の詳細については、「SigmaSystemCenter コンフィグレーションガイド」の「6.3. VM最適配置機能を設定する」を参照してください。
仮想マシンサーバがモデルに割り当てられている場合、最適配置の設定はモデルに対して行う必要があります。グループの設定はグループに直接割り当てられた仮想マシンサーバにのみ適用されるため、モデルに割り当てられた仮想マシンサーバには有効となりません。