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WebOTX Manual V11.2 (第4版) 目次を表示 |
この章では、本ガイドを通しサンプルアプリケーションの動作システムを構築したあとに、更なるステップアップとしてWebOTX ASが提供する有益な機能やチューニング項目とトラブル発生時の対処法について説明します。
WebOTX ASではドメインの詳細な情報を取得する手段として、統計情報を提供しています。統計情報によりシステムのリアルタイムな情報を取得することが可能です。詳細は [ 運用管理コンソール > 状態管理 ] または [ モニタリング ] を参照してください。
例:運用管理コンソール右画面に現在の物理メモリ使用量がリアルタイムに表示されます。
WebOTX ASではオペレータを介することなく自動で運用を行うためのバッチファイルやシェルスクリプトで使用できるコマンドを提供しています。これにより自動でアプリケーションの展開、サービスの開始、停止、設定の変更などを行うことができます。
詳細は [ 運用管理コマンドリファレンス ] を参照してください。
大規模システムのようなアクセスが集中する環境では、同時により多くのリクエストに応答する必要があります。WebOTX ASでは内部Webサーバのコネクションリクエストキューの設定変更とWebコンテナの同時処理数の設定変更により、リクエスト処理のチューニングが可能です。
詳細は [ チューニング > WebOTX Webサーバ または Webコンテナ ] を参照してください。
システムに多くのリクエストが集中すれば、システムに対する負荷は大きくなります。特にDBへの接続処理は大きく、チューニングによる効果が発揮される箇所でもあります。WebOTX AS ではDB接続負荷を低減するため、コネクションプールの初期プール数をチューニングすることが可能です。
詳細は [ チューニング > JDBCデータソース ] を参照してください。
ミッションクリティカルな状況ではシステムは常に高負荷な状態にさらされています。さまざまな要因によるシステムダウンは避けがたいものです。WebOTX AS Standard / Enterprise では業務アプリケーションが動作する環境を多重化することにより、業務プロセスに対する可用性向上を実現しています。また、業務プロセスのダウンを検出し、WebOTX AS自らが業務プロセスの復旧を行うことが可能です。
詳細は [ チューニング > APサーバ ] を参照してください。
トラブル発生時にはlogファイルの解析は非常に有効な解決の手助けとなります。以下、トラブル解析に必須となるログファイルについて記します。
ログレベルを変更することで、より詳細なログを出力させることが可能です。詳細は [ ログ] を参照してください。
| ファイル名 | 出力箇所 | 説明 |
|---|---|---|
| server.log | ${INSTANCE_ROOT}\logs | AgentのJava VM上の標準出力、標準エラー出力に出力された内容を保持します。 |
| agent.log | ${INSTANCE_ROOT}\logs | WebOTX ドメインのエージェントプロセス内で出力される全てのメッセージを統合したログです。 |
| webotx_tpmmgr.log | ${INSTANCE_ROOT}\logs\tpsystem | TPモニタマネージャと運用アシスタント機能に関するログです。 |
| history.act | ${INSTANCE_ROOT}\logs\tpsystem | TPモニタを構成するプロセス群の起動/停止情報が出力されます。 10000行(既定値)を超えるかTPシステム起動時にファイルが切り替わり、.<数字>が付いたバックアップファイルとして、10世代(既定値)保存されます。 |
| <pgname>.<pid>.log | ${INSTANCE_ROOT}\logs\tpsystem\<apgname>\<pgname> または ${INSTANCE_ROOT}\logs\tpsystem\<apgname>\<pgname>\save |
サーバアプリケーションログ。サーバアプリケーションのトレースが出力されます。 |
| <pgname>_sys.<pid>.log | ${INSTANCE_ROOT}\logs\tpsystem\<apgname>\<pgname> または ${INSTANCE_ROOT}\logs\tpsystem\<apgname>\<pgname>\save |
システムトレースファイル。プロセス起動時の情報やエラー情報、スタック情報などが出力されます。 |
[ 障害解析 ] を参照し、ログに出力されたメッセージのIDなどから該当する障害がないか検索してください。
障害解析に必要な情報を収集する機能として、診断サービスが提供されています。診断サービスを利用することで、OSの種類やバージョン、JVMのスレッドダンプなど様々な情報を収集することが出来ます。
詳細は [ 提供機能 > 運用管理 > 診断サービス ] あるいは [ 診断サービス ] を参照してください。
必要となる情報基本的な診断サービスの実行方法を示します。
あらかじめ [運用管理コンソールからドメインに接続する] の手順により運用管理コンソールからドメインに接続します。
「アプリケーションサーバ」-「診断サービス」を左クリックします。
[ドメインの情報採取]タブを選択し、操作リストから「ドメインの情報採取」を左クリックします。
「アーカイブファイル名」を入力し、「実行」ボタンを押します。
「アーカイブファイル名」の入力は省略できます。その場合、デフォルト値でアーカイブファイルが生成されます。
本ガイドでは「アーカイブファイル名」の入力を省略します。
[確認]画面が表示されるので、問題無ければ「はい」を押してください。
ドメインの情報採取に成功すると、「操作結果」に成功のメッセージが出力されます。
また、返却値として生成したアーカイブファイルのパスが表示されます。