管理対象マシンの障害状況を確認するためのステータスとしてハードウェアステータスと個別ステータスがあります。
■ハードウェアステータス
管理対象マシンの障害の概況を確認するためのステータスです。障害の有無を確認することができます。
ハードウェアステータスは以下のタイミングで変更されます。
ハードウェアステータスの設定変更のポリシーアクション実行時
実行されたアクションにより、ハードウェアステータスが変更されます。
配下の個別ステータスの変更時
ハードウェアステータスに"故障"か"一部故障"が設定されていないときに、配下の個別ステータスが異常になった場合、ハードウェアステータスは"正常(通知あり)"と表示されます。
上記はWebコンソール上の表示のみです。sscコマンドの出力はReadyとなります。
対象環境や運用内容に合わせてステータス変更が行われるようにするためには、基本的に、必要なイベントに対して、あらかじめポリシーを定義しておく必要があります。
そのため、ポリシーが適切に設定されていない場合、障害が発生したときに障害の情報がステータスに反映されないので注意してください。
設定例として、各標準ポリシーを参考にすることができます。
■個別ステータス
ハードウェアステータスの補足情報として利用するステータスです。
障害の詳細情報を確認するためのステータスとして、管理対象マシンに関係する複数のステータス情報で構成されます。それぞれに障害の有無がセットされます。Webコンソールの[リソース]ビューにて、マシンステータス情報の[(状態詳細)]をクリックすることで閲覧することができます。
ステータスの変更契機は個別ステータスごとに異なりますが、関連するイベントの発生タイミングや、総合診断の操作や、各種診断のポリシーアクションで変更されます。
「2.3.3. マシンの個別ステータス」を参照してください。
検出された障害の対処を行い、管理対象マシンが障害の状態から回復した後、各ステータスの状態を"正常"に戻す必要がありますが、その方法は障害の内容により異なります。以下のパターンについて、それぞれ説明します。
回復イベントによる自動のステータス回復
障害復旧後の手動によるステータスの回復
■回復イベントによる自動のステータス回復
復旧時、回復のイベントがあがる障害については、次の図のように、回復のイベントを受信したときに"正常"に自動で戻すことが可能です。
ただし、ハードウェアステータスについては回復のイベントに対応するポリシーが設定されている必要があります。
また、個別ステータスについては種類によっては自動で"正常"に戻らず、[総合診断]や[リセット(正常)]の操作が必要なものもあります。個別ステータス別のイベントによる回復可否については、「2.3.3. マシンの個別ステータス」の表を参照してください。
■障害復旧後の手動によるステータスの回復
障害復旧後に明示的にステータスの回復を行うには、次の方法があります。
[総合診断]の操作実行
[総合診断]の操作で回復判定が可能な個別ステータスについて、診断の処理により正常状態を確認した後に"正常"に戻すことが可能です。
[総合診断]の操作実行時、[全ての個別ステータスが「正常」の場合は、HWステータスに「正常」を設定する]のチェックを有効にすることで、すべての個別ステータスが"正常"になっている場合はハードウェアステータスも"正常"に戻すことができます。
総合診断については、「2.9.4. 総合診断(総合回復診断)」を参照してください。
個別ステータスは種類によって[総合診断]で回復の診断を行うことができないものがあります。個別ステータス別の[総合診断]による回復判定の可否については、「2.3.3. マシンの個別ステータス」の表を参照してください。
ハードウェアステータスに対する[故障状態の解除]操作時や[リセット(正常)]の操作実行
回復のイベントや[総合診断]の操作で回復判定ができない場合は、復旧確認後に、手動でステータスの状態をリセットしてください。
[故障状態の解除]の操作を実行すると、対象マシンの全個別ステータスとハードウェアステータスが"正常"になります。
個別の個別ステータスをリセットする場合は[リセット(正常)]の操作を利用します。
なお、[総合診断]、[リセット(正常)]の操作は、Webコンソールの[リソース]ビューにて、対象マシンのマシンステータス情報の[(状態詳細)]をクリックし、[状態一覧]を表示した画面上で実行できます。