ハードウェア監視では、SigmaSystemCenterは管理対象マシンに搭載されるBMCの機能を利用して、管理対象マシンのハードウェアの異常の検知や障害予兆の検出などの監視を行います。BMCは、NEC製サーバではEXPRESSSCOPEエンジンと呼ばれます。
また、管理対象マシンにiLOが搭載されている場合、BMCとして機能するiLO経由で監視を行います。iLOはIntegrated Lights-Outの略です。
検出できる障害や標準ポリシーについては、「2.6.2. ハードウェア監視により検出できる障害」を参照してください。
また、センサー診断により、異常や予兆の検出後にハードウェアの状態を再度チェックし、ポリシーアクションを実行すべきかどうかを判断することができます。センサー診断については、「2.9.2. センサー診断」を参照してください。
BMCで検出された障害のイベントは、マシンの状態 (温度、電圧、ファン、バスなど) 監視やリモート制御を行うための標準インタフェイス仕様であるIPMIに対応した次の3つのいずれかの方法で取得することができます。
iLO非搭載マシンのSigmaSystemCenterのOOB管理による監視
管理対象マシンがiLOを搭載していない場合、管理対象マシン上のESMPRO/ServerAgent(SigmaSystemCenter用)、またはServerAgentServiceのインストール有無に関わらず、SigmaSystemCenterのOOB管理による監視を行います。ESMPRO/ServerAgentがインストールされているマシンについては、後述の3番目の監視方法が該当します。
管理対象マシン上のBMCから直接SNMP Trapで送信されるPET(Platform Event Trap)イベントをSigmaSystemCenterのOOB管理が受信し、SigmaSystemCenterのポリシー制御へイベントを通報します。
iLO搭載マシンのESMPRO/ServerManagerによる監視
管理対象マシンがiLO搭載マシンの場合、管理対象マシンにESMPRO/ServerAgentServiceのインストール有無に関わらず、ESMPRO/ServerManagerによる監視を行います。
管理対象マシン上のiLO(BMC)からのSNMP TrapをESMPRO/ServerManagerが受信し、SigmaSystemCenterのポリシー制御へイベントを通報します。
既存機種のマシンのESMPRO/ServerManagerとServerAgentによる監視(管理対象マシンにESMPRO/ServerAgentがインストールされる場合)※
管理対象マシンにインストールされたESMPRO/ServerAgentがBMCの情報を取得し、管理サーバ上のESMPRO/ServerManagerへSNMP Trapを送信します。そして、ESMPRO/ServerManagerからSigmaSystemCenterのポリシー制御へイベントが通報されます。
※Express5800/B120fなど一部機種用のESMPRO/ServerAgent(Linux版)については、インストール時にESMPRO/ServerAgent(SigmaSystemCenter用)相当の動作に切り替えが必要ですので注意してください。該当機種の情報は下記ページを参照してください。
「https://www.support.nec.co.jp/View.aspx?id=9010103509」
上記の3つの監視方法は、以下のように利用することができます。
監視方法 | 設定ポイント |
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iLO非搭載マシンの SigmaSystemCenterの OOB管理による監視 |
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iLO搭載マシンの ESMPRO/ServerManagerによる監視 |
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既存機種のマシンの ESMPRO/ServerManagerと ServerAgentによる監視 (管理対象マシンにESMPRO/ServerAgentがインストールされる場合)※ |
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ESMPRO/ServerManagerのWeb GUIのアラートビューアを起動し、アラートビューアの [アラート受信設定] ダイアログでSNMPトラップ受信方法の[SNMPトラップサービスを使用する] チェックボックスをオンにする。