「6.2.9. Unity利用時のシステム構成」に記載の初期設定実施後、LUN(ディスクボリューム)と管理対象マシンの接続の制御のために、以下の準備が必要です。なお、SANブートの環境の場合はSANブート用の準備作業が別途必要です。「6.4.5. SANブートでの利用」を参照してください。
Unity側の用語の概念や制御の考え方については「6.7.6. Unity制御」も参照してください。
UnisphereなどのUnityの管理ツールでの設定
プールの作成
LUNの作成先となるプールを作成します。
プールは、ストレージ収集の操作により、SigmaSystemCenterに反映され、Webコンソールの[リソース]ビュー上でストレージプールの情報として閲覧することができます。
LUNの作成
作成したプール上に、マシンと接続を行う対象となるLUNの作成を行います。Unisphereを使用して作成することが可能です。SigmaSystemCenterでLUNを作成する場合はこの作業は不要です。
SigmaSystemCenter SMI-Sでは、LUN番号の指定には対応していません。
作成するLUNの名前はディスクアレイ内で一意にしてください。同一名のLUNが複数存在すると、SigmaSystemCenterからのストレージ制御が失敗する原因となります。
ホストの作成
制御対象となる管理対象マシンに対応するホストを作成します。Unisphereを使用して「ホストの追加ウィザード」で作成することが可能です。
管理対象マシンが搭載するイニシエータ(HBA/WWPN)情報を登録します。
作成するホストの名前はディスクアレイ内で一意にしてください。同一名のホストが複数存在すると、SigmaSystemCenterからのストレージ制御が失敗する原因となります。
SigmaSystemCenterの設定
ディスクボリュームの登録
ディスクアレイ登録後、制御の対象となるディスクボリュームとしてLUNを登録します。LUNの登録時、作成済みのLUNの一覧が選択肢として表示されます。作成済みのLUNが表示されない場合は収集を実行してください。登録対象のディスクボリュームの作成をSigmaSystemCenterを使用して行う場合は、下記を参照してください。
名前:ディスクアレイ上で作成済みのLUN名が表示されます。
共有状態:複数のマシン間でディスクボリュームを共有する場合は、共有状態を共有に変更します。
ディスクボリュームの作成
UnisphereなどのUnityの管理ツールでディスクボリューム(LUN)の作成を行わない場合は、SigmaSystemCenterを使用してディスクボリュームを作成します。
Webコンソールの[リソース]ビュー、または、ssc create diskvolumeコマンドで、ディスクボリュームを作成します。SigmaSystemCenterからディスクボリュームの作成を行った場合、ディスクボリュームの登録は自動的に行われるため、上記ディスクボリュームの登録の作業は不要です。
作成するディスクボリュームの名前はディスクアレイ内で一意にしてください。同一名のディスクボリュームが複数存在すると、SigmaSystemCenterからのストレージ制御が失敗する原因となります。
HBAの登録
管理対象マシンにセッティングされているHBAの情報をSigmaSystemCenter上の [リソース]ビュー/マシンプロパティ設定に登録します。
HBAの設定情報は、[HBA番号]と[アドレス]、[接続先]の情報からなります。
[HBA番号]は、SigmaSystemCenter上での管理番号として任意の番号を選択します。
設定された[HBA番号]は、ディスクボリュームに接続する管理対象マシン上のHBAを特定するために使用されます。
[アドレス]は、Unityから収集したWWPN/WWNNの一覧情報が設定の選択肢として表示されますので、 一覧の中から該当するWWPNを選択します。なお、HBAのWWPNの情報は、Unityに登録されているホスト情報から収集します。
Unity上でホスト情報の登録作業を行い、SigmaSystemCenterでストレージ収集を実行してから、SigmaSystemCenterでHBAの設定を行ってください。
[接続先]には接続しているストレージ情報が表示されます。[アドレス]の指定のときにWWPNと関連付いているストレージの情報が自動で設定されます。
ホストに接続するディスクボリュームの登録
リソース割り当て時に接続を行うディスクボリュームとHBAの組み合わせをホスト設定に登録します。共有使用するディスクボリュームの場合、グループ設定やモデル設定で設定することができます。ディスクボリュームは対象のディスクアレイとディスクボリューム名の組み合わせで指定します。HBAはHBA番号で指定します。SigmaSystemCenterは、ディスクボリュームの接続制御のとき、ディスクアレイ名とディスクボリューム名から対象のディスクボリュームを特定し、HBA番号から対象のHBAとパス情報を特定して接続の処理を行います。
冗長構成の場合は、個別のHBA番号を指定せず、すべてのHBAが接続されるように設定する必要があります。
ディスクボリュームのLUNを明示的に指定することはできません。
なお、ssc assign/release diskvolumeコマンドによるマシンとディスクボリュームの接続/切断のみの機能を利用し、リソース割り当てやマスタマシン登録などの操作ではディスクボリューム接続制御が実行されないように利用したい場合は、グループプロパティ設定/モデルプロパティ設定/ホスト設定に接続の設定を登録しないでください。