3.5. 運用操作履歴ログ

運用操作履歴ログでは、ユーザ接続情報ログと操作詳細ログの2つをagent_operation.logに出力します。
以下にログレベルごとの出力内容の概要、各々の説明とログフォーマットを記します。

3.5.1. ログレベル別出力内容

ログレベル別出力内容一覧
ログレベル 出力内容
OFF ログを出力しません。
INFO login、logout情報を出力します。
CONFIG 運用管理ツール、運用管理コマンドから実行された操作情報を出力します。ただし、getコマンドでは出力されません。
DEBUG getコマンドの操作情報を出力します。
DETAIL 運用操作実行時に入力される情報の一部を出力します。
TRACE 運用操作実行時に入力される情報すべてを出力します。

3.5.2. ユーザ接続情報ログ (ログレベルINFO)

ユーザからの接続要求に対する結果を表示します。
ユーザ接続情報ログは以下のフォーマットで出力されます。

<アクセス時刻><ログレベル><モジュール名><ユーザ名:グループ名><ホスト名><操作名><実行完了結果><スレッド情報>

例:

2014-01-10 14:12:25,695 INFO     JMXREMOTE - admin:otxadmin 127.0.0.1 login SUCCESS [RMI TCP Connection(1823)-127.0.0.1]
ユーザ接続情報ログ出力項目一覧
項目名 説明
アクセス時刻 接続を受け付けた時間。
モジュール名 操作を実行したモジュール名。この項目は常に JMXREMOTE になる。
ユーザ名:グループ名 接続要求を発行したユーザ名とそのユーザが所属するグループ名。
ホスト名 接続要求を発行したホスト名。
管理対象 管理対象オブジェクト名。ユーザ接続情報ログでは-(ハイフン)。
操作名 発行された操作名。ユーザ接続情報ログではloginまたはlogoutまたはConnection rese。運用管理コマンドからの運用操作においてログレベルをFINEに設定していた場合logout処理を行わずにexitまたは運用管理コンソールを終了すると、Connection resetが表示されます。また、運用管理コマンドからのシングルモードでのコマンド実行の際も操作詳細ログの後にConnection resetが表示されます。いずれの場合もコネクションが正式にlogout処理を行われずに切断されるために起こるものですが、運用管理上問題はありません。
実行完了結果 実行結果。ユーザ接続情報ログではSUCCESSまたはFAILED。操作名がConnection resetの場合には表示されません。

3.5.3. 操作ログ (ログレベルCONFIG)

ユーザが発行した操作の詳細を表示します。操作詳細ログでは1つの操作に対し開始時と完了時にログを出力します。
操作詳細ログは以下のフォーマットで出力されます。

<アクセス時刻><ログレベル><モジュール名><管理対象名(Type:名前)><操作名:操作対象><実行完了結果><スレッド情報>

例: 運用管理ツールからモジュールログレベルの admin のログレベルを変更した場合

2014-01-10 14:43:32,226 CONFIG   JMXREMOTE -  [module-log-levels:-] set : admin START [RMI TCP Connection(1922)-127.0.0.1]
2014-01-10 14:43:32,344 CONFIG   JMXREMOTE -  [module-log-levels:-] set : admin DONE 118 msec. [RMI TCP Connection(1922)-127.0.0.1]
操作詳細ログ出力項目一覧
項目名 説明
アクセス時刻 操作を受け付けた時間。
モジュール名 操作を実行したモジュール名。この項目は常に JMXREMOTE になる。
管理対象 管理対象オブジェクト名。
操作名 発行された操作名。
実行完了結果 実行完了結果。操作詳細ログでは START または DONE または FAILED。

実行完了結果項目に関して、以下に詳細を記します。

表8.3.6-4
表示 説明
START 処理が開始されたことを示します。
DONE 処理が終了したことを示します。この結果は操作がエラーなく処理されたかを示すものではなく、処理の完了を示すものです。開始時のログは出力されているが、完了時のログは出力されていない場合、その操作はまだ処理が完了していないことを意味します。
FAILED 処理が異常終了したことを示します。実行完了結果項目は処理の完了を示すものですが、多くの操作の場合、エラーによる処理の完了時には FAILED を表示し、処理が異常終了したことを伝えます。

3.5.4. getコマンド実行時のログ (ログレベルDEBUG)

出力されるログの形式はCONFIGレベルのものと同じになります。

3.5.5. 運用操作実行時に入力される情報 (ログレベルDETAIL,TRACE)

運用操作実行時に入力される引数の内容を出力します。

出力されるログのフォーマットは以下になります。

<アクセス時刻><ログレベル><モジュール名><引数><スレッド情報>

引数が複数ある場合は、[・・・][・・・]のように大括弧で区切られて表示されます。

例:create-jdbc-datasourceコマンドを実行した場合

2014-01-10 15:33:47,239 DETAIL   JMXREMOTE - [{DEFAULT=jdbc/DB1, useJTA=true, report-type=hk2-agent, jdbcPassword=f8c2dc3eada47982, jdbcMajorVersion=3, <<COMMAND>>=create-jdbc-datasource, dataSourceName=jdbc:derby://localhost/MyDB, maxPoolSize=96, minPoolSize=32, dataSourceType=JDBC, jdbcUserName=scott}] [RMI TCP Connection(2083)-127.0.0.1]