4. TPシステム

4.1. woiorgen

名称
woiorgen - IORの生成
形式
C++:
>woiorgen -WOdomain instanceRoot -r repositoryid -s server:port[:sslport:clcert][,server:port[:sslport:clcert]]* -i implementation [-t otspolicy] [-l lbpolicy] -f filename
Java:
>java -Dorg.omg.CORBA.ORBClass=jp.co.nec.orb.OSPORB -Dorg.omg.CORBA.ORBSingletonClass=jp.co.nec.orb.OSPORBSingleton jp.co.nec.WebOTX.WOIorgen -WOdomain instanceRoot -r repositoryid -s server:port[:sslport:clcert][,server:port[:sslport:clcert]]* -i implementation [-t otspolicy] [-l lbpolicy] -f filename
説明
IORを生成します。
オプション
-WOdomain
instance rootを指定します。例えばunixでdomain1を使用している場合、/opt/WebOTX/domains/domain1となります。
-r
リポジトリIDを指定します。リポジトリIDの形式は、OMG IDL Formatです。
-s
接続サーバホスト名、平文ポート番号、SSLポート番号、クライアント認証の有無を順に : で区切って指定します。 接続サーバホスト名 server と平文ポート番号 port の指定は必須で、クライアント認証の有無については true または false で指定します。 ただし、port=0 は平文通信を行わず、SSL通信のみの指定とします。 SSL通信用のポート番号 sslport およびクライアント認証 (clcert) の有無は SSL を使用するときだけ値を記述して下さい。 複数のホスト情報を設定するときは , で区切る必要があります。この時、平文ポート使用の有無、SSL ポート使用の有無、クライアント認証使用の有無は統一する必要があります。 また、各ホストのOSとサーバコンポーネントの言語についても統一する必要があります。
-i
実装名を指定します。実装名は"リポジトリID;コンポーネントファイル名;実装識別名"からなります。コンポーネントファイル名、実装識別名は存在しないこともあります。使用できる文字はリポジトリIDで使用可能な文字と”;”のみで最大255文字まで指定可能です。
注)unixでは実装名を指定する場合は""(ダブルクォテーション)でくくるか、または";"の前に"\"をつけてください。
-t
トランザクションとの連携を3つの引数adapts,requires,forbidsにより指定します。
-l
LBコネクション制御ポリシーを指定します。ホスト単位の場合はByHost, オブジェクト単位の場合はByReference, コネクションを再利用しない場合はNoReuseを文字列で指定してください。 指定されていない場合の既定値はByHostです。
-f
IOR出力先ファイル名を指定します。指定がない場合は標準出力にIORを出力します。
表4.6.1-1
返却値 説明
151 instance rootが指定されていません。
152 リポジトリIDが指定されていません。
153 サーバホスト名が指定されていません。
154 平文ポート番号の指定がありません。
155 SSLポート番号の指定がありません。
156 クライアント認証の有無の指定がありません。
157 実装名が指定されていません。
158 ファイル名が指定されていません。
159 リポジトリIDが長すぎます(256文字以上)。
160 ホスト名が長すぎます(256以上)。
161 平文ポート番号が大きすぎます。
162 SSLポート番号が大きすぎます。
163 実装名が長すぎます(256以上)。
164 リポジトリIDで使用可能な文字ではありません(英数字:/_-.のみ)。
165 サーバホスト名で使用可能な文字ではありません(英数字_-.のみ)。
166 平文ポート番号は数値のみです。
167 SSLポート番号は数値のみです。
168 クライアント認証の有無はtrueまたはfalseを指定してください。
169 実装名で使用可能な文字ではありません(英数字:/_-.;のみ)。
173 SSLポートを指定するかどうか統一されていません。
174 SSLポートのみ使用の場合は全てのホストでport=0を指定してください。
175 クライアント認証をtrueかfalseで統一してください。
176 OTS policyが指定されていません。
177 OTS policyが重複して指定されています。
178 LB policyが指定されていません。
179 LB policyが重複して指定されています。
180 ファイルが見つかりません。
181 フロッピーディスクのディスク容量がいっぱいです。
182-183 ディレクトリのディスク容量がいっぱいです。書き込み権限のないフォルダ内にはファイルを作成できません。読み取り専用のファイルと同名のファイルは作成できません。
200 POAの生成に失敗しました。
201-206 CORBA例外が発生しました。リポジトリIDがOMG IDL Format形式で記述されていることを確認してください。
211 LB policyを設定時にエラーが発生しました。
247-248 その他の例外が発生しました。

使用例
C++の場合:
woiorgen -WOdomain C:\WebOTX\domains\domain1 -r "IDL:loopback:1.0" -s "host:5151" -i "IDL:loopback:1.0;loopback.dll" -f "D:\\file"
Javaの場合:
java -Dorg.omg.CORBA.ORBClass=jp.co.nec.orb.OSPORB -Dorg.omg.CORBA.ORBSingletonClass=jp.co.nec.orb.OSPORBSingleton jp.co.nec.WebOTX.WOIorgen -WOdomain C:\WebOTX\domains\domain1 -r "IDL:loopback:1.0" -s "host:5151" -i "IDL:loopback:1.0;loopback.jar" -f "D:\\file"
注意事項
C++のコマンドは${AS_INSTALL}/Trnsv/commandにあります。

Javaで本コマンドを使用するには以下のjarファイルをCLASSPATHに加える必要があります。

4.2. woiorbind

名称
woiorbind - IORを名前サーバへ登録
形式
>woiorbind -WOdomain instanceRoot -url url -f filename
説明
IORを名前サーバへ登録します。
オプション
-WOdomain
instance rootを指定します。例えばunixでdomain1を使用している場合、/opt/WebOTX/domains/domain1となります。
-url
corbaname形式のURLを指定します。ただし、通常のcorbaname形式は参照用の形式であるため一部形式が異なります。
-f
IOR入力元のファイル名を指定します。このファイルはwoiorgenコマンドで生成できます。
表4.6.2-1
返却値 説明
151 instance rootが指定されていません。
170 urlが指定されていません。
171 ファイル名が指定されていません。
183 指定されたファイルが存在しません。読みとり権限がないファイルは読みこめません。
184 IORが正しく生成されていません。
207-208 CORBA例外が発生しました。URLの形式、URL中のサーバホスト名、ObjectBrokerの起動状況及び設定を確認してください。
220-226 corbaname関連の例外が発生しました。corbaname形式のURLを指定しているか確認してください。
249 その他の例外が発生しました。
使用例
woiorbind -WOdomain C:\WebOTX\domains\domain1 -url corbaname://hostname#foo -f D:\\file
名前サーバのポート番号(例:2809)を指定したい場合は-urlオプションのhostnameをhostname:2809のように指定してください。
hostnameに*は使用できません。
corbaname URL形式について
NamingContext 位置を表すために運用管理ツールで入力する文字列の形式を corbaname URL 形式といいます。 通常の corbaname URL 形式は複数ホストの記述が可能ですが、本コマンドでは1ホストの記述だけが使用できます。 複数のホストに登録する場合は、2回に分けて行います。

登録例)
woiorbind -WOdomain C:\WebOTX\domains\domain1 -url corbaname://abc.co.jp#foo/bar/FavoriteName -f D:\\file
woiorbind -WOdomain C:\WebOTX\domains\domain1 -url corbaname://xyz.co.jp#foo/bar/FavoriteName -f D:\\file
注意事項
コマンドは${AS_INSTALL}/Trnsv/commandにあります。

4.3. woiorunbind

名称
woiorunbind - 名前サーバからIORの削除
形式
>woiorunbind -WOdomain instanceRoot -url url
説明
IORを名前サーバから削除します。
オプション
-WOdomain
instance rootを指定します。例えばunixでdomain1を使用している場合、/opt/WebOTX/domains/domain1となります。
-url
corbaname形式のURLを指定します。ただし、通常のcorbaname形式は参照用の形式であるため一部形式が異なります。
表4.6.3-1
返却値 説明
151 instance rootが指定されていません。
170 urlが指定されていません。
207-208 CORBA例外が発生しました。CORBA例外が発生しました。URLの形式、URL中のサーバホスト名、ObjectBrokerの起動状況及び設定を確認してください。
220-226 corbaname関連の例外が発生しました。corbaname形式のURLを指定しているか確認してください。
249 その他の例外が発生しました。
使用例
woiorunbind -WOdomain C:\WebOTX\domains\domain1 -url corbaname://host#foo
corbaname URL形式について
NamingContext位置を表すために運用管理ツールで入力する文字列の形式をcorbaname URL形式とします。 ただし、通常のcorbaname URL形式は複数ホストの記述が可能ですが、本コマンドにおいては記述不可とします。 複数のホストに登録する場合は、2回に分けて行います。

登録例)
woiorunbind -WOdomain C:\WebOTX\domains\domain1 -url corbaname://abc.co.jp#foo/bar/FavoriteName
woiorunbind -WOdomain C:\WebOTX\domains\domain1 -url corbaname://xyz.co.jp#foo/bar/FavoriteName
注意事項
コマンドは${AS_INSTALL}/Trnsv/commandにあります。

4.4. woiorinfo

名称
woiorinfo - IORの登録状況の確認
形式
>woiorinfo -WOdomain instanceRoot -url url
説明
IORの登録状況を表示します。
オプション
-WOdomain
instance rootを指定します。例えばunixでdomain1を使用している場合、/opt/WebOTX/domains/domain1となります。
-url
corbaname形式のURLを指定します。ただし、通常のcorbaname形式は参照用の形式であるため一部形式が異なります。
使用例
確認する登録名が分かる場合:
woiorinfo -WOdomain C:\WebOTX\domains\domain1 -url corbaname://host#AAA/BBB/CCC
登録名が不明な場合(ホストの全登録名を確認):
woiorinfo -WOdomain C:\WebOTX\domains\domain1 -url corbaname://host(:port)
URLの指定で途中の階層まで指定した場合、配下に登録されている全てのオブジェクトリファレンスを確認することが出来ます(AAAまたはAAA/BBBの指定も可)。
名前サーバのポート番号を変更している場合は、portでポート番号を指定してください。
注意事項
コマンドは${AS_INSTALL}/Trnsv/commandにあります。

4.5. wostack

名称
wostack - JavaAP使用時にスタックトレースの出力
形式
Windows :
>wostack.bat domain_name processid
Unix :
>wostack.sh processid
説明
JavaAP使用時にスタックトレースを出力します。スタック出力先は該当プロセスのアプリケーションログ及びシステムトレースです。
スタックトレースは任意のタイミングで採取することが出来ます。 無応答障害が発生した場合等に使用すると効果的です。
スタックトレースの採取は統合運用管理ツールからも実行できます。 プロセスグループを右クリックし「スタックトレースの採取」を実行してください。 この場合、プロセスグループ中で起動しているJavaアプリケーションのプロセス全てに対してスタックトレースが採取されます。
オペランド
domain_name
Javaプロセスが動作しているユーザドメインの名前を指定します(例:domain1)。システム名はlist-domain コマンドで確認できます。
processid
JavaプロセスのプロセスIDです。プロセスIDはhistory.act、アプリケーションログ、タスクマネージャ(Windows)またはpsコマンド(unix)等などから間違えの無いように指定してください。
注意事項
コマンドは${AS_INSTALL}/Trnsv/commandにあります。UNIX版のWebOTXをご利用の場合は、WebOTX運用ユーザでコマンドを実行して下さい。 Windowsでコマンドからスタック採取を行う場合、WebOTXインストール時に設定したアカウント (WebOTX AS <バージョン番号> Agent Service サービスのアカウント)と異なるユーザでマシンにログインしていると スタックトレースを採取する事は出来ません。この場合は統合運用管理ツールからスタックトレースの採取を実行してください。

4.6. woomdump

名称
woomdump - プロセスグループの活性状態やコンポーネントのアイドル時間の取得
形式
>woomdump [-c component_name | -pg process_group_name ] -d catalog_dir -s domain_name
説明
プロセスグループの活性状態やコンポーネントのアイドル時間の取得を行ないます。
コンポーネントのアイドル時間では、コンポーネントを最後に呼び出してからの経過時間(秒単位)がわかります。コンポーネントの動的削除を行う際に、そのコンポーネントを削除して構わないか(既に使用されていないか)の判断に使用できます。
プロセスグループの活性状態は主に障害時の解析に使用します。正常に起動してリクエストを処理できる状態であれば"ACT"となります。それ以外の場合は起動処理中または停止処理中となります。起動処理中または停止処理中が長期に渡って続く場合は何らかの問題が起きていると考えられるので、別の手段により調査する必要があります。
オプション
component_name
コンポーネントのアイドル時間を表示させる場合に、コンポーネント名を指定します。コマンド結果は次のようになります。

idletime = 250, lasttime = 1131442200

idletimeに続く値が、最終呼び出しからの経過時間(アイドル時間)となります。上記では250秒経過していることを意味します。
process_group_name
プロセスグループの活性状態を表示させる場合に、プロセスグループ名を指定します。コマンド結果は次のようになります。

PID = 22805, status = ACT

上記はプロセスID22805のコンテナ状態が、ACTだという意味になります。プロセスグループが複数プロセスで構成される場合は、複数行表示されます。
catalog_dir
次のディレクトリを指定します。
${INSTANCE_ROOT}/config/tpsystem
domain_name
ユーザドメイン名を指定します。
実行例
woomdump -c sample.jar -d /opt/WebOTX/domains/domain1/config/tpsystem -s domain1
woomdump -pg sampleAP -d C:\WebOTX\domains\domain1\config\tpsystem -s domain1
注意事項
コマンドは${AS_INSTALL}/Trnsv/commandにあります。UNIX版のWebOTXをご利用の場合は、WebOTX運用ユーザでコマンドを実行して下さい。