WebOTX Manual V10.2 (第4版) 目次を表示 |
Windows Server 2008以降において、セッション0の分離により、ネットワークドライブへの接続をユーザ操作で行い、かつ、WebOTXをサービスから起動した場合、WebOTX上で動作するアプリケーションからネットワークドライブへアクセスできません。
ここでは、Windows Server 2008以降において、WebOTX上で動作するアプリケーションが
ネットワークドライブにアクセスできるようにするための設定方法を説明します。この設定にはWebOTXのスクリプトマネージャ機能を使用します。
スクリプトマネージャ機能自体の詳細な使用方法については、
[ 構築・運用 >
ドメインの構築 >
ドメイン起動停止・作成削除 >
ドメイン起動時/停止時スクリプト設定方法 (スクリプトマネージャ機能) ]
を参照してください。
スクリプトマネージャ機能はスクリプトファイル(bat)を作成し、ドメイン起動時と停止時にそれらを実行します。
ネットワークドライブを使う場合、ドメインの起動時に実行するスクリプトに接続処理を、ドメインの停止時に実行するスクリプトに切断処理を記述します。
ネットワークドライブの接続・切断処理を以下に記載します。
net use [ドライブレター]: [\\コンピュータ名\共有名[\ボリューム名]] [パスワード] [/user:コンピュータ名\ユーザー名] /yes
net use [ドライブレター]: /delete /yes
ネットワークドライブの接続状態をチェックするために、net useコマンドを用いて接続情報をファイル出力する方法を以下に記載します。 起動時・停止時実行スクリプトとして指定するスクリプトファイルに記述すれば、ネットワークへの接続前後または切断前後の接続情報を出力して、 接続状況を確認することができます。 ドライブレターを指定せずに接続する場合は、"[ドライブレター]:" ではなく、"[\\コンピュータ名\共有名[\ボリューム名]]"を指定してください。
net use /yes > [ドライブレター]:\[情報を出力するファイル名]
以下の例のようなbatファイルを作成して、起動時・停止時実行スクリプトファイルとしてスクリプトマネージャ機能で使用します。
1 rem ServerAマシン の共有フォルダ share を Z: ドライブとして接続。認証情報が必要な場合は有効にする。 2 rem net use Z: \\ServerA\share /yes 3 4 rem ServerAマシン の共有フォルダ share を Z: ドライブとして接続。認証情報が不要な場合はコメントアウトする。 5 rem ドライブレターを指定せずに接続する場合、"Z:"を省略する。 6 net use Z: \\ServerA\share password /user:compname1\username1 /yes 7 8 rem 認証情報を使用し、ドライブレターとして Y: を指定する場合は有効にする。 9 rem ドライブレターを指定せずに接続する場合、"Y:"を省略する。 10 rem net use Y: \\ServerB\share password /user:compname1\username1 /yes 11 12 rem 接続した Z: ドライブにconnectinfo.logを作成し接続情報を出力。Z: ドライブを使用しない場合はコメントアウトする。 13 rem ドライブレターを指定しない場合は "Z:" ではなく、"\\ServerA\share" を指定する。 14 net use /yes > Z:\connectinfo.log 15 16 rem 接続した Y: ドライブにconnectinfo.logを作成し接続情報を出力。Y: ドライブを使用する場合は有効にする。 17 rem ドライブレターを指定しない場合は "Y:"ではなく、"\\ServerB\share" を指定する。 18 rem net use /yes > Y:\connectinfo.log
1 rem 接続中のネットワークドライブ Z: ドライブ を切断。 2 rem ドライブレターを指定せずに接続する場合、"Z:" ではなく、"\\ServerA\share"を指定する。 3 net use Z: /delete /yes 4 5 rem 接続中のネットワークドライブ Y: ドライブ を切断する場合に有効にする。使用するドライブレターによってコメントアウトする 6 rem ドライブレターを指定せずに接続する場合、"Y:" ではなく、"\\ServerB\share"を指定する。 7 rem net use Y: /delete /yes
スクリプトマネージャ機能では、スクリプトファイルの実行に失敗した際にドメイン起動を継続するかどうかを選択可能です。
運用管理ツールで選択する場合、設定対象のドメインを選択し[設定項目(Configurations)]−[起動時実行スクリプト失敗時処理]で「ドメインの起動継続」(既定値)を選択します。
また、運用管理コマンドを用いる場合は以下のコマンドを実行します。
otxadmin > login --user <管理ドメインのユーザ名> ---password <管理ドメインのパスワード> --port <管理ドメインのポート番号> otxadmin > set domain.start-script-on-failure=continue
otxadmin > login --user <管理ドメインのユーザ名> ---password <管理ドメインのパスワード> --port <管理ドメインのポート番号> otxadmin >set domain.start-script-on-failure=stop
接続や切断、ネットワークドライブへのアクセスに失敗する場合は、以下の点を確認してください。
// for User Applications grant codeBase "file:${com.nec.webotx.instanceRoot}/applications/-" { permission java.util.logging.LoggingPermission "control", ""; permission java.lang.reflect.ReflectPermission "suppressAccessChecks"; permission java.io.FilePermission "Z:\\temp\\*", "delete"; //ユーザアプリケーションへの削除権限付与 };