WebOTX Manual V10.2 (第4版) 目次を表示 |
WebOTXで障害を検出した場合は、イベントログ(UNIXの場合はsyslog)に障害情報を出力します。 障害が起きた場合は、まずイベントログを調査して下さい。
サーバアプリケーションが異常終了した場合は、アプリケーションログを確認して下さい。
WebOTXサーバを構成するプロセス群の起動、停止情報はhistory.actというファイルに格納されています。 何らかのプロセス障害、例えばWebOTXの起動に失敗したり、アプリケーショングループの停止に失敗した場合は、history.actを確認して下さい。
イベントログ(UNIXの場合はsyslog)への出力形式は以下の通りです。
ソースが「WebOTX_ASMonitor <バージョン番号> <ドメイン名>」または「WebOTX AS <バージョン番号>」となります。
OTXMで始まるメッセージを出力します。 フォーマットは次のようになります。
OTXM:<ドメイン名>(※1):<プロセスグループ名>(※1):<プロセスID>(※1): <種類>(※2):<メッセージ詳細>
※1:省略されることがあります。 また、サーバAP以外の障害ではプロセスグループ名以外の名前が表示されることがあります。
※2:I:情報、W:警告、E:エラー
また、WebOTX_Agentで始まるメッセージを出力します。 フォーマットは次のようになります。
WebOTX_Agent: <ロガーの種類> <メッセージ詳細>
「TPSxx-yyyyy」と出力されるメッセージは、xxの部分で該当コンポーネントを特定することができます。 xxとコンポーネントの対応は以下の通りです。
サーバアプリケーションで障害が発生した場合、アプリケーションログを確認してください。
${INSTANCE_ROOT}/logs/tpsystem/<アプリケーショングループ名>/<プロセスグループ名>/<プロセスグループ名>.<プロセスID>.log
history.actファイルの所在は以下の通りです。
${INSTANCE_ROOT}/logs/tpsystem/history.acthistoryは既定値では10世代まで出力されます。ファイル名は次のようになります。
history.act, history.act.1, history.act.2 ・・・
サーバで発生した障害はWindowsのイベントログ、UNIXのsyslogとWebOTX サーバのトレースファイルに出力されます。 イベントログの参照などの操作に関しては、Windows のマニュアルを参照してください。 障害の詳しい情報を採取したい場合は、トレースログを取得することにより詳細なデータを取得することができます。 トレースログはログファイルに出力されます。
プロセスグループからトレース用APIを呼び出すと、同じファイルに出力されます。
プロセスグループのトレース出力に関する設定は、統合運用管理ツールで指定します。
アプリケーションログの例を以下に示し、その見方を説明します。
: 2017-10-05 15:19:24,817|1442 002: Information: LID=[AJPLISTENER0002] TxID=[AAAAAB] SPAptr=[0x0000000000000000] UCAptr=[0x000000000172F2A8] 2017-10-05 15:19:24,817|1442 002: Input message size=225bytes 2017-10-05 15:19:25,463|1442 002: Output message size=1265bytes 2017-10-05 15:19:25,463|1442 002: Invocation completed, endkey=0 txendflag=0 (1) (2) (3) (4) (5)
Windows OS においてアプリケーションで障害が発生した場合、障害解析にワトソンログが必要となる場合があります。例外時にワトソンログを出力させるには、統合運用管理ツールからTPシステムの[例外ハンドル]タブを選択し、「WebOTXで例外処理を行う」のチェックを外してTPシステムを再起動してください。
ただし、この設定を変更すると以下の影響があるため注意が必要です。また、OSの設定でワトソンログを採取する設定になっていない場合はコマンドプロンプトで 「drwtsn32 -i」を実行してください。 「-i」を指定すると、必要な変更がレジストリに対して行われます。
TPモニタのログ出力の設定方法は次の通りです。
--運用管理コマンドの場合--
以下のコマンドを実行してドメインを再起動します。
otxadmin> set tpsystem.collectTpmonitorTrace=true otxadmin> set tpsystem.tpmonitorTraceSize=100000
(collectTpmonitorTrace は true で採取有り、false で採取無しで、既定値はfalse)
(tpmonitorTraceSize は ログの最大行数で、既定値は100,000)
--統合運用管理ツールの場合--
以下の属性を設定してドメインを再起動します。
ドメイン再起動後、以下のログが出力されます。
${INSTANCE_ROOT}/logs/tpsystem/tpmonitor.trc
TPAのログ出力の設定方法は次の通りです。
--運用管理コマンドの場合--
以下のコマンドを実行してドメインを再起動します。
otxadmin> set tpsystem.collectTpaTrace=true otxadmin> set tpsystem.tpaTraceSize=100000
(collectTpaTrace は true で採取有り、false で採取無しで、既定値はfalse)
(tpaTraceSize は ログの最大行数で、既定値は100,000)
--統合運用管理ツールの場合--
以下の属性を設定してドメインを再起動します。
ドメイン再起動後、以下のログが出力されます。
${INSTANCE_ROOT}/logs/tpsystem/oltpad.trc
IIOPリスナは二つのトレースファイルから構成されます。 一つは通信管理部分。 もう一つは振り分け部分になります。
--運用管理コマンドの場合--
以下のコマンドを実行してTPシステムを再起動します。
otxadmin> set tpsystem.IIOPListener.collectIiopManagementLog=true otxadmin> set tpsystem.IIOPListener.iiopManagementLogSize=10240
(collectIiopManagementLog は true で採取有り、false で採取無しで、既定値はfalse)
(iiopManagementLogSize は ログファイルの最大サイズで、既定値は10,240KB)
--統合運用管理ツールの場合--
以下の属性を設定してTPシステムを再起動します。
TPシステム再起動後、以下のログが出力されます。
${INSTANCE_ROOT}/logs/tpsystem/iiopbase.log
--運用管理コマンドの場合--
以下のコマンドを実行してTPシステムを再起動します。
otxadmin> set tpsystem.IIOPListener.collectIiopControlLog=true otxadmin> set tpsystem.IIOPListener.iiopControlLogSize=32
(collectIiopControlLog は true で採取有り、false で採取無しで、既定値はfalse)
(iiopControlLogSize は ログファイルの最大サイズで、既定値は32KB)
--統合運用管理ツールの場合--
以下の属性を設定してTPシステムを再起動します。
TPシステム再起動後、以下のログが出力されます。
${INSTANCE_ROOT}/logs/tpsystem/<ドメイン名>_IIOPLsn.log
どちらのトレースも詳細な通信ログを採取するため、性能劣化が発生します。トレースの採取が終わりましたら、設定は元に戻してください。
AJPリスナは二つのトレースファイルから構成されます。 一つは通信管理部分。 もう一つは振り分け部分になります。
--運用管理コマンドの場合--
以下のコマンドを実行してTPシステムを再起動します。
otxadmin> set tpsystem.AJPListener.collectAjpManagementLog=true otxadmin> set tpsystem.AJPListener.ajpManagementLogSize=10240
(collectAjpManagementLog は true で採取有り、false で採取無しで、既定値はfalse)
(ajpManagementLogSize は ログファイルの最大サイズで、既定値は10,240KB)
--統合運用管理ツールの場合--
以下の属性を設定してTPシステムを再起動します。
TPシステム再起動後、以下のログが出力されます。
${INSTANCE_ROOT}/logs/tpsystem/ajpbase.log
--運用管理コマンドの場合--
以下のコマンドを実行してTPシステムを再起動します。
otxadmin> set tpsystem.AJPListener.collectAjpControlLog=true otxadmin> set tpsystem.AJPListener.ajpControlLogSize=32
(collectAjpControlLog は true で採取有り、false で採取無しで、既定値はfalse)
(ajpControlLogSize は ログファイルの最大サイズで、既定値は32KB)
--統合運用管理ツールの場合--
以下の属性を設定してTPシステムを再起動します。
TPシステム再起動後、以下のログが出力されます。
${INSTANCE_ROOT}/logs/tpsystem/<ドメイン名>_AJPLsn.log
どちらのトレースも詳細な通信ログを採取するため、性能劣化が発生します。トレースの採取が終わりましたら、設定は元に戻してください。
トレースを採取する場合は、該当TPシステムのカタログディレクトリにあるwosystpp.pedファイルに、以下の行を追加します。
ARGS -OltpTplibTrace F=<filename>,<line>
(filename はトレースファイル名(フルパス)で、採取時は必ず指定する)
(line は行数で、採取時は必ず指定する)