1.8. Java VMオプションの設定

WebOTX AS で既定としているJava VM オプションの変更方法とユーザ定義の独自のJava VM オプションの追加方法について説明します。

1.8.1. WebOTX AS で既定のJava VM オプションの設定方法

1.8.1.1. プロセスグループへ既定のJava VM オプションを設定する方法 STD

プロセスグループへ既定のJava VMオプションを設定する場合、otxadminコマンド及び運用管理ツールを用いて設定することが可能です。
otxadminコマンドを使用する場合、設定可能な属性値は、以下のコマンドで確認することが可能です

otxadmin> get tpsystem.applicationGroups.<アプリケーショングループ名>.processGroups.<プロセスグループ名>.*

設定例は以下の通りです。

otxadmin> get tpsystem.applicationGroups.<アプリケーショングループ名>.processGroups.<プロセスグループ名>.maxHeapSize=1024

1.8.2. ユーザ独自のJava VMオプションの追加方法

ドメイン起動のJava VMに独自のオプションを設定する方法について説明します。

コマンドによる設定

運用管理コマンド(otxadmin)を利用することにより、任意の場所にあるライブラリをクラスパスに追加したり、Java VMの動作を調整するためのオプションを指定したりすることができます。なお運用管理コマンド「create-jvm-options」、「delete-jvm-options」については「運用管理コマンドリファレンスマニュアル」を参照してください。

Caution
VMオプション削除時はプロパティ名だけでなく現在設定されているプロパティの値も指定してください。 また、現在設定しているプロパティを変更するにはいったん削除して作成しなおしてください。

以下のコマンドを実行します。

確認
otxadmin> get server.java-config.jvm-options
設定
otxadmin> create-jvm-options <オプション名>=<値>
削除
otxadmin> delete-jvm-options <オプション名>
例: -Dmy-debug-option=trueを追加
otxadmin> create-jvm-options -Dmy-debug-option=true

なお、「<オプション名>=<値>」の形式にならないオプションを設定、削除する場合は明示的にオプションの終了を示す':'(コロン)を最後に付け加えてください。

例) オプション -agentlib:hprof(プロファイル採取)を追加

otxadmin> create-jvm-options -agentlib:hprof:

オペランドの前に'--'を記述することでも実行可能です。

otxadmin> create-jvm-options -- -agentlib:hprof

1.8.2.1. プロセスグループへユーザ独自のJava VMオプションを追加する方法 STD

プロセスグループへユーザ独自のJava VMオプションを追加する場合、add-pg-javasystem-property コマンド及び運用管理ツールを用いて設定することが可能です。

1.8.2.2. ユーザ独自のシステムプロパティを追加する方法
エージェントプロセスに対するシステムプロパティの反映

ユーザ独自のJava VMオプションの追加方法を参照し、独自のシステムプロパティを追加してください。

プロセスグループに対するシステムプロパティの反映

各プロセスグループに対して、プロセスグループへユーザ独自のJava VMオプションを追加する方法 を参照し、独自のシステムプロパティを追加してください。

また、エージェントプロセスに対して設定したシステムプロパティを、下記設定を行うことで全てのプロセスグループに反映することも可能です。

設定後、プロセスグループを再起動してください。

1.8.3. システムが使用しているJava VMオプションの追加方法

予めシステム側で設定しているオプションを参照したり、それらの値に変更を加える場合には、次のように指定してください。

Caution
これらのオプション変更は慎重に行って下さい。誤ってオプションを削除したり、不正なオプションを指定すると、ドメインが起動しなくなる恐れがあります。
確認
otxadmin> get server.java-config.system-jvm-options
設定
otxadmin> create-jvm-options --system <オプション名>=<値>
削除
otxadmin> delete-jvm-options --system <オプション名>
例) システム側で定義済みのシステムプロパティ java.ext.dirs(インストール型拡張機能の位置をオーバーライド)を変更
otxadmin> delete-jvm-options --system -Djava.ext.dirs=<現在のプロパティ値>
otxadmin> create-jvm-options --system -Djava.ext.dirs=<新規のプロパティ値>