3. アプリケーションの動作プロセス

WebOTX ASに配備するアプリケーションは、エディションにより動作するプロセスが異なります。 この章では、配備の観点からアプリケーションが動作するプロセスについての解説を行います。

3.1. 配備先の種類

アプリケーションが動作するプロセスは大きく分けて「エージェントプロセス」と「プロセスグループ」の二種類存在します。

3.1.1. エージェントプロセス

エージェントプロセスとは、WebOTX ASが動作している、コアとなるプロセスのことです。 WebOTX AS Expressでは、配備したアプリケーションは全てエージェントプロセス上で動作します。 このエディションでは、配備時には配備先の指定は必要ありません。

3.1.2. プロセスグループ STD

WebOTX AS Standardでは、配備したアプリケーションはWebOTX ASのエージェントプロセスから分離された個別のプロセス上で動作します。 このプロセスは多重化することができ、多重化したプロセス群のことを「プロセスグループ」と呼んでいます。

プロセスグループは、更に業務単位にまとめることができます。 業務単位でまとめたプロセスグループ群を「アプリケーショングループ」と呼びます。

WebOTX AS Standardで以下のアプリケーションを配備する際には、どのアプリケーショングループおよびプロセスグループに対しての配備なのかを指定することができます。 配備先を指定しない場合、アプリケーションはエージェントプロセスに配備されます。

3.2. アプリケーショングループとプロセスグループの作成方法 STD

この節では、各ツールを使ってアプリケーショングループとプロセスグループを作成する方法を説明します。

3.2.1. コマンドを利用した作成方法

運用管理コマンドを利用してアプリケーショングループとプロセスグループを作成する手順を説明します。 なお運用管理コマンドの詳細については運用管理コマンドリファレンスの「create-apg」、「create-pg」を参照してください。

プロセスグループを作成する前に、それが属するアプリケーショングループを作成する必要があります。 アプリケーショングループを作成するには、次に示すオペレーションcreate-apgを実行します。

otxadmin> create-apg アプリケーショングループ名

具体例を挙げると、「myapg」という名前のアプリケーショングループを作成するには、次のようにします。

otxadmin> create-apg myapg

次にプロセスグループを作成します。プロセスグループを作成するには、次に示すオペレーションcreate-pgを実行します。

otxadmin> create-pg --apgroup 所属アプリケーショングループ名 プロセスグループ名

具体例を挙げると、「javaeepg」という名前の、「myapg」というアプリケーショングループに属するプロセスグループを作成するには、次のようにします。

otxadmin> create-pg --apgroup myapg javaeepg

3.2.2. 統合運用管理ツールを利用した作成方法

統合運用管理ツールを利用して、アプリケーショングループとプロセスグループを作成する手順を説明します。

  1. 統合運用管理ツールでWebOTX ASに接続します。 画面左側のツリーの「アプリケーショングループ」を選択し、表示されたメニューから「アプリケーショングループの新規作成」を選択します。

  2. アプリケーショングループを作成するためのダイアログに必要な情報を入力します。 「アプリケーショングループ」に作成するアプリケーショングループの名前を入力し、「実行」ボタンを押下します。

  3. アプリケーショングループの作成に成功すると、以下のように「アプリケーショングループ」の下に作成したアプリケーショングループが現れます。

  4. 次にプロセスグループを作成します。 作成したアプリケーショングループの下の「プロセスグループ」を選択し、右クリックします。 表示されたメニューから「プロセスグループの新規作成」を選択します。

  5. プロセスグループを作成するためのダイアログに必要な情報を入力します。 「プロセスグループ」に作成するプロセスグループ名を入力します。 必要な情報の入力の後、「実行」ボタンを押下します。

  6. プロセスグループの作成に成功すると、以下のように「プロセスグループ」の下に作成したプロセスグループが現れます。

3.2.3. 運用管理コンソールを利用した作成方法

運用管理コンソールを利用して、アプリケーショングループとプロセスグループを作成する手順を説明します。

  1. 運用管理コンソールでWebOTX ASに接続します。 画面左側のツリーの「アプリケーショングループ」を選択し、「操作」タブ下に表示されたリストから「アプリケーショングループの新規作成」を選択します。

  2. 右側の「アプリケーショングループ」に作成するアプリケーショングループの名前を入力し、「実行」ボタンを押下します。

  3. アプリケーショングループの作成に成功すると、以下のように「アプリケーショングループ」の下に作成したアプリケーショングループが現れます。 「操作結果」と「ログ詳細」に作成情報表示されます。

  4. 次にプロセスグループを作成します。 作成したアプリケーショングループの下の「プロセスグループ」を選択し、「操作」タブ下に表示されたリストから「プロセスグループの新規作成」を選択します。

  5. プロセスグループを作成するためのダイアログに必要な情報を入力します。 「プロセスグループ」に作成するプロセスグループ名を入力します。 必要な情報の入力の後、「実行」ボタンを押下します。

  6. プロセスグループの作成に成功すると、以下のように「プロセスグループ」の下に作成したプロセスグループが現れます。