|
|
WebOTX Manual V10.3 (第4版) 目次を表示 |
バッチ処理とは、あらかじめ定められた処理を一度に行うことを指します。定期的な集計作業やバックアップなど、大量データを一括処理することに向いています。
バッチサービスでは JSR-352:Batch Applications for the Java Platform の仕様に準拠したバッチ処理の実行環境を提供します。
JSR-352は、バッチ処理をJavaで実現するための標準仕様です。バッチの開始・停止・リスタートといった基本的な動作制御に加えて、 バッチ処理で求められる、チェックポイント管理、パラレル実行、ログ出力などの機能を提供します。
JSR-352では、バッチ処理をジョブとステップから構成されるものとして定義しています。 ジョブとは単にステップを含むコンテナであり、ジョブは基本的に1つ以上のステップで構成されます。 ジョブは自身に含まれるステップの順序制御を定義し、実際の処理内容はステップで定義します。
JSR-352はXMLに基づいたジョブ定義言語を提供しており、ユーザはこのXML形式のジョブ定義言語を用いてジョブを定義します。 また、JSR-352はバッチアプリケーションを実装するためのAPIを提供します。個々のステップでは、このAPIを実装することで処理を定義します。
WebOTXでは、JSR-352の仕様に準拠したバッチ実行環境に加えて、以下の機能を提供します。
WebOTX Developerにおいて、バッチアプリケーションをGUIで開発することができる、以下の開発支援機能を提供します。
ジョブ定義XMLファイル、およびバッチアーティファクト(バッチアプリケーションを作成するためにJSR-352で提供されているAPIを実装したJavaクラス)を生成するためのウィザードを提供します。 このウィザードを使うことで簡単にジョブ定義XMLファイルやバッチアーティファクトのひな型を作成することができます。

図6.6.2.1-1

図6.6.2.1-2
GUIによるジョブ定義XMLファイルの開発を支援するための機能を提供します。 ジョブを構成するステップの流れをフロー図でグラフィカルに定義すると、その内容が自動的にジョブ定義XMLファイルに反映され、 また反対に、ジョブ定義XMLファイルをテキストで直接編集すると、その内容がフロー図に反映されます。 このようにフロー図を用いてジョブ定義XMLファイルを作成できます。

図6.6.2.1-3
統合運用管理ツール、および運用管理コンソールにおいて、バッチサービスの運用管理をGUIで行うための機能を提供します。
統合運用管理ツール、および運用管理コンソールで、ジョブ実行履歴を表形式で表示する機能を提供します。ジョブ実行履歴はジョブ名やジョブ実行ID、その他の項目での絞り込み表示を行うことができます。
また同画面から、不要なジョブ実行履歴の削除を行うこともできます。

図6.6.2.2-1
統合運用管理ツールで、あるジョブの実行結果に関する、ジョブを構成する個々の要素の実行結果をフロー図で表示する機能を提供します。

図6.6.2.2-2