20. Docker

20.1. 注意事項

20.1.1. syslog

RHEL 7.1のコンテナイメージにおいて、デフォルトではsyslogデーモンが動作しておらず、そのためsyslogは出力されません。

20.1.2. ホストOS外からの運用管理

ホストOS外からコンテナに対してポートマッピングを利用してアクセスする場合は、運用管理のための通信プロトコルとしてJRMP(ポート番号6212)は利用できません。 代わりに、SSLを有効にした状態でJMXMP(ポート番号6712)を利用してWebOTX ASに接続してください。

20.1.3. 複数ユーザドメイン

コンテナ上で動作するユーザドメインは1つのみ(Linux版は任意の名前を指定可能。Windows版はdomain1固定)で、複数のユーザドメインを運用することができません。 複数のユーザドメインを運用したい場合は、複数のコンテナを起動して運用してください。

20.1.4. ドメイン作成・削除

WebOTX ASが動作するコンテナには管理ドメインは存在していません。 そのため、ユーザドメインの作成および削除ができません。

20.1.5. コンテナの実行コマンド(CMD)

WebOTX ASが動作するコンテナの実行コマンド(CMD)は、スクリプト/opt/WebOTX/bin/docker/webotx-startup.sh (Linux版)、C:\WebOTX\bin\docker\webotx-startup.bat (Windows版) に設定しています。 コンテナ起動時(docker run実行時)に実行コマンドをコマンドラインから引き渡した場合は、CMDが上書きされてしまいます。 スクリプトwebotx-startup.sh (Linux版)、webotx-startup.bat (Windows版) が実行されなくなると、ホスト名やIPアドレスの変更に適切に対応できなくなり、その結果WebOTX ASの起動に失敗します。 CMDが上書きされてしまった場合は、再度/opt/WebOTX/bin/docker/webotx-startup.sh (Linux版)、C:\WebOTX\bin\docker\webotx-startup.bat (Windows版) を指定してコンテナを起動することによって、CMDを元に戻してください。

20.1.6. 追加構成に使用したファイルが中間イメージに残る

Linux版において、イメージ生成時の追加構成でadditional-configディレクトリに配置したファイルは中間イメージに残ります。 また、Windows版のイメージ生成時の追加構成およびLinux/Windows版の生成されたイメージに対する追加構成において、Dockerfileの内容およびCOPYまたはADDでコピーしたファイルはイメージ作成中に削除しても中間イメージに残ります。 追加構成で使用するファイルにパスワード等の機密情報を含める場合は、生成されたコンテナイメージを公開しないように注意してください。

20.1.7. イメージ生成時のプロキシ設定が中間イメージに残る

Dockerのバージョンが17.05未満の場合、イメージ生成時に--build-argオプションで指定したプロキシ設定が中間イメージに残ります。 コンテナイメージ生成時にプロキシ設定をした場合は、コンテナイメージを公開する際に注意してください。

20.1.8. 自身のホスト名を指定する場合は「localhost」を使用する必要がある

コンテナは起動する際にホスト名が割り当てられます。 WebOTX ASを構成する際に自身のホスト名を指定する場合は、自身のホスト名として「localhost」を使用してください。 これにより、コンテナ内でのドメイン起動時に「localhost」がコンテナのホスト名に自動的に変更されます。 ホスト名の自動変更の対象となる設定項目は、 [ 構築・運用 > 環境変数・JDK・ホスト名の設定変更 > ホスト名の変更 ] の「Caution」で自動的に設定されると説明がある項目です。 それ以外の項目については、scripts/preprocess.dディレクトリに実行可能ファイルを配置して、ドメイン起動前に設定ファイルを変更してください(Linux版のみ有効)。

20.2. 制限事項

制限事項は特にありません。