WebOTX Manual V10.4 (第4版) 目次を表示 |
3. WebOTX V6.2の新機能 |
ここでは、WebOTX V6.2のリリースで新しく追加された機能を説明します。
3.1. 全体 |
HP-UX 11i v2サポート
WebOTX V6.2は、NX7700iシリーズ HP-UX 11i v2のネイティブモードに対応しました。 ユーザアプリケーションを64bit化することで、より大きなデータを扱うことができるようになりす。
Standard/Enterprise Editionの提供
より大規模ミッションクリティカルなシステムに対応できる。Standard EditionおよびEnterprise EditionをV6.2としてリリースしました。
HP-UX版の運用環境の提供
WebOTX V6.2よりJMXベースの運用環境に対応したことにより、マルチプラットフォーム対応が可能となりました。 V5以前はWindows版のみの提供であった運用環境についてV6.2よりHP-UX版(PR、IPF)をリリースしました。 HP-UX上でもWindows環境と同様の運用管理を行なうことができます。
3.2. TPモニタ |
WebOTX Standard/Enterprise Editionに含まれるTPモニタ機能の新機能を以下に示します。
キュー情報、スレッド情報の提供
運用状態を正確に把握できるように、キューの滞留状況、スレッドの実行状況がリアルタイムで確認できるようになりました。
アプリケーションの動的配備
CORBA、EJBコンポーネントをプロセスを停止せずに追加・削除が可能となりました。
コンポーネント単位での活性・非活性化
CORBA、EJBコンポーネントに関してコンポーネント単位で活性化したり非活性化したりすることが可能となりました。
Javaスタックダンプ採取機能
Javaアプリケーションでストールや異常終了が発生した場合、スタックダンプを出力するようになりました。 これにより不具合の原因究明をより行ないやすくできます。
3.3. 配備ツール |
配備ツールは、V6.2のStandard / Enterprise Edition実行環境へのアプリケーション配備に対応しました。
プロセス・グループ指定の配備
従来は、配備先ターゲットとしてアプリケーション・グループを指定し、その中にアプリケーション名でプロセス・グループを作成して EJBコンポーネントを配備していました。 本バージョンからは、直接プロセス・グループを指定して配備する操作も加えました。
配備や配備解除を行う時は、該当グループを停止することなく実行できます。
サーバ情報表示
V6.1では、サーバ側のWebOTXバージョンのみが表示できましたが、本バージョンでは、エディションやJDKバージョン、OS名なども参照できます。
また、配備済みコンポーネント一覧画面には、J2EEに関連するコンポーネントだけでなく、CORBAコンポーネントの動作状態も表示できます。
3.3. Webサービス |
Webサービス間通信におけるセキュリティ技術である「WS-Security」関連の4つの仕様に対応しました。 これにより、Web サービス間通信において、完全性(改竄検知)、秘匿性(盗聴防止)、送信者認証(認証、および否認防止)といったセキュリティ要件を保証することができるようになりました。 また、これらのセキュリティの設定は、WebOTX Developer's StudioのWebサービス作成ウィザードで簡単に行うことができるようになっています。
対応仕様名称 | 概要 |
---|---|
Web Services Security: SOAP Message Security V1.0 | SOAP メッセージへのXML 署名、XML 暗号の適用方法、認証情報(Token)の利用方法に関する仕様。 |
Web Services Security: Username Token Profile V1.0 | ユーザ名、パスワードを用いた認証情報の利用方法に関する仕様。 |
Web Services Security: X.509 Token Profile V1.0 | X.509 証明書を用いた認証情報の利用方法に関する仕様。 |
Web Services Security: SAML Token Profile | OASIS SAML 仕様に準拠したセキュリティトークンの利用方法に関する仕様。 |
3.4. 運用管理 |
WebOTX V6.2の運用管理機能の新機能について説明します。
統合運用管理ツールの提供
WebOTX 運用環境としてGUIベースの統合運用管理ツールを提供しています。 マルチサーバに分散したシステムを運用監視端末より運用監視を行なうことができます。
パフォーマンスモニタリング
WebOTXの提供するパフォーマンス情報は全てモニタリングすることが可能となりました。 統合運用管理ツールを利用してリアルタイムに監視したり、閾値を設定して監視したりすることができます。
障害監視
WebOTX上で発生した障害については全てJMX Notificationを通じて通知されます。 統合運用管理ツールを利用した場合、リアルタイムにその通知内容を知ることが可能です。
サーバ稼動状況監視
WebOTXが動作しているサーバの稼動状況を確認することが可能です。 CPU使用率やメモリ使用量など、マシン全体のリソースの使用状況を確認できます。
3.5. 開発環境 |
WebOTX Developer’s Studio
WebOTX Developer’s StudioのベースであるEclipseのバージョンを2.1.3から3.0.1することで操作性を向上しました。
OLF/TPアダプタ開発プラグイン
OLF/TPアダプタのアプリケーション開発を行うためのプラグインを追加しました。