WebOTX Manual V10.4 (第4版) 目次を表示 |
ここでは、WebOTX V8.4のリリースで新しく追加された機能を説明します。
WebOTX V8.4での製品全体における機能強化項目について説明します。
サポートOSの拡大
Linux(x86)プラットフォームにおいて Red Hat Enterprise Linux 6 Server (6.1以降)をサポートします。
サイレントインストール対応
サイレントインストール機能を提供します。
リカバリプロセスの起動設定
リカバリプロセスの起動有無を設定できるようになりました。
データベースの動的スケールアウト対応
データベースでスケールアウトが行われた時、JDBCクラスタプールへJDBCデータソースの定義を動的に追加し、業務プロセスを再起動することなく、追加したJDBCデータソースをアプリケーションから利用できるようにしました。
JDBCドライバログの強化
JDBCドライバログの一部(データ更新に関わる内容のみ)をキャッシュしておき、例外発生を検出した際に、それらをまとめてログに出力する機能を提供しました。
データベースのバージョンアップ対応
次のデータベースのバージョンアップ対応を行いました。DB2 V9.7
Microsoft SQL Server 2012
PostgreSQL 9.0.8 (JDBC ドライバ 9.0-802)
ドメイングループへのドメイン情報の自動登録
プロキシドメイン上で作成したドメイングループに対して分散するドメインを登録する際、前バージョンではドメイン単位で次の作業が必要でした。
本バージョンでは、この作業を、登録対象のドメインを管理する管理ドメインにより自動化する機能を追加しました。これにより、VMwareなどの仮想化ソフトウェアによって作成されたイメージファイルに本機能で構築したWebOTX(ドメイン)環境を含めることで、イメージを展開したサーバ環境上のドメイン情報が自動的プロキシドメインへ送信されます。多数台から構成される仮想サーバ構築においては、より一層の作業の短縮化を図ることができます。
分散管理サーバ運用のためのotxadminコマンドを提供
分散管理サーバでの運用操作のためのotxadminコマンドを本バージョンより提供しました。
追加されたサブコマンドは以下の通りです。
配備対象となるアプリケーション種類の追加
次のアプリケーションの種類についてサポートします。
自動閉塞機能
配備操作時や障害発生時に任意のサービスを閉塞する機能を提供します。
自動配備機能
ドメイン再起動時に、自動的に配備操作を実施する機能を提供します。
配備操作の再実行機能
指定された配備結果レポートをもとに、失敗したコンポーネントのみ配備操作を実行する機能を提供します。
ログファイル名の固定ID形式の追加
アプリケーションが出力するログファイルにて固定ID形式が選択できるようになりました。固定化した場合、以下のように出力します。
<プロセスグループ名>.<固定ID>.log
<プロセスグループ名>_sys.<固定ID>.log
<プロセスグループ名>_recovery.<固定ID>.log
<固定ID>はWebOTXが自動で割り当てます。ログファイル名の固定化により、ファイル監視ソフト等で監視するファイルが指定可能となります。
Java VMオプションのプロセス固有設定の強化
Javaアプリケーションを利用する場合に指定するJavaVMオプションがプロセス毎に指定できるようになりました。これにより、プロセスグループのプロセス多重度が複数の場合でも、プロセス毎に異なるJava VMオプションが指定できます。
Visual Studio 2010で作成したC++アプリケーションに対応
Visual Studio 2010で作成した CORBA C++アプリケーションがWebOTXで動作可能となりました。
アプリケーショングループの起動間隔の指定
アプリケーショングループの起動間隔が指定できるようになりました。アプリケーショングループが複数ある場合、全てのアプリケーショングループを同時に起動するとマシン負荷が一時的に急激に高くなり、起動タイムアウトが発生する場合があります。アプリケーショングループの起動を間隔をあけて順番に行うことにより、急激なマシン負荷上昇を避けることができます。
プロセスグループを自動起動しない設定の選択
アプリケーショングループ起動処理時、プロセスグループを自動で起動しないようにする設定ができるようになりました。アプリケーショングループを起動すると、従来はその配下の全てのプロセスグループが自動で起動する動作でしたが、プロセスグループの自動起動の設定を変更すると、該当のプロセスグループは自動で起動しなくなります。
同時受付オペレーション数の指定
TPシステムが同時に受け付けるオペレーション数を設定できるようになりました。また、プロセスグループが同時に受け付けるオペレーション数を設定できるようになりました。
オペレーション実行中の停止をエラーとする設定の追加
実行中に停止操作が行われた場合、操作をエラーとするかの指定が可能となります。
イベントジャーナル採取の世代数指定
運用管理ツールから世代数を指定してイベントジャーナルを採取できるようになりました。
その他の新機能
滞留メッセージの優先順位変更
送信先に対する運用操作として、送信先に滞留しているメッセージの優先順位を変更する機能を提供します。
障害からの復旧後、送信先に滞留しているメッセージのうち、優先的に処理したいメッセージの優先順位を変更することによって、先にコンシューマに配信することが可能になります。
送信先リソースと物理的な送信先定義操作の簡略化
送信先リソース、あるいは、物理的な送信先を相互に生成、削除できる機能を提供します。
これまでは、送信先リソースと物理的な送信先は別の操作(コマンド)で作成する必要がありましたが、この機能により、1回の操作に簡略化することが可能となります。
セッションレプリケーションの強化
セッション情報の書き込み先として、DBを追加サポートしました。
セッション情報の書き込みタイミングに、リクエスト処理後と、時間間隔指定を追加サポートしました。
設定により、従来より性能重視の処理方式を選択することができます。
Solaris 10(SPARC 64-bit)のサポート
Visual C++ 2010のサポート
OpenSSL 1.0.0bのサポート
情報採取、解析ツールの提供
Object Brokerの障害発生時における情報採取や解析を容易にするためのツールを提供します。
情報採取
解析
リソースをJNDIに再登録する機能
コネクタリソース、JavaMailリソース、リソースアダプタ、カスタムリソースを、JNDIに再登録できる機能を提供します。
Internet Explorer 9 のサポート
Web版統合運用管理コンソールが動作するブラウザとして新たに Internet Explorer 9 をサポートしました。
トランザクション遮断レベルの指定機能を提供
java.sql.Connectionへのトランザクション遮断レベルの指定を可能とすることで、アプリケーションを修正せずにトランザクション遮断レベルをカスタマイズできるようにしました。
JDBCドライバのログ採取機能を提供
データベースやJDBCドライバの種類によらず、簡単にJDBCドライバの呼び出し状況を確認できるよう、JDBCドライバのログ採取機能を提供しました。
Universal Connection Pool(UCP)のサポート
高速に障害復旧を実現するため、Oracleの Universal Connection Pool(UCP)をサポートしました。
import機能
export機能を使用して、出力したドメインの設定情報を、別のドメインに対して反映することができます。属性参照(get)コマンド強化(定期採取用オプション追加)
管理対象の属性を参照するためのgetコマンドにおいて、属性を定期的に採取するオプション、--interval(採取間隔)、--iterations(採取回数)を追加しました。
再起動復旧機能を提供
ユーザドメイン障害発生時に管理ドメインから復旧の目的で対象ドメインを再起動する機能を提供しました。
スレッドダンプ採取オペレーションを提供
障害解析の目的で、同一ノード上で動作するドメインのスレッドダンプを採取するオペレーションを提供しました。
新規ドメイン作成時のポート定義に対する競合検出強化
新規ドメイン作成時に、作成用の定義ファイル(<ドメイン名>.properties)に記述された各コンポーネントの使用ポート定義を検証する機能を強化しました。これにより、ドメイン間での使用ポート定義の競合や、解放中のポートとの競合をドメイン作成前に検知し、ポート定義の競合に伴うドメイン起動障害を極力抑えることができるようになります。
Java EEプロセスグループのモジュールログレベル一括変更機能を提供
JavaEEプロセスグループが数多く作成された大規模システム向けに、JavaEEプロセスグループ上のモジュールログレベルをアプリケーショングループ単位で一括して変更する機能を提供しました。
ポータル開発ツール
ポートレット開発
WebOTX Portal V8.4 に対応したポートレットを作成する機能を提供します。
ESB 開発ツール
WSDLファイルのインポート
SOAP BC と Salesforce BC で、WSDLファイルをインポートする機能を提供します。これによりサービスユニット作成時に必要な属性情報の入力を自動化できるようになりました。
WSDLファイルのエクスポート
SOAP BCのコンシューマエンドポイント情報をWSDLファイルとしてエクスポートする機能を提供します。
Salesforce BCの連携強化
Salesforce.comで提供されるPartner WSDLから、サービス統合時のXMLマッピング定義に必要なスキーマ情報(XSD)を生成する機能を提供します。
DBスキーマ情報の自動取得
DTP連携で取得した情報をJDBC BCに自動設定する機能を提供します。
XMLマッピングツール
マッピング情報の更新
スキーマ情報に変更があった場合に定義済みのXMLマッピング情報を自動再構築する機能を提供します。
WSDLファイルからスキーマ情報の分離
WSDLファイルからスキーマ情報(XSD)を別ファイルに分離する機能を提供します。
Windows7のサポート
Developer's Studioの動作環境として、Windows7を追加サポートしました。
ESB 開発ツール
メッセージログビューアの自動セットアップ
ESBテスト実行サーバのメッセージログ出力の自動セットアップ機能を提供します。これにより、Developer's Studioインストール後に追加の作業を行うことなくESBの開発とメッセージログを参照した実行確認ができます。
SQL文編集機能の強化
JDBCサービスユニット編集エディタとEclipse DTP(Data Tools Platform)との連携により、SQL文の作成や実行確認が容易になりました。
Salesforce BC、TCP/IP BCのサポート
Salesforce BCおよびTCP/IP BC用のサービスユニット編集エディタを提供します。
カバレッジツールの提供
カバレッジツールのCobertureを提供します。
Salesforce Binding Componentのサポート
Salesforceと連携を行うためにSalesforce Binding Componentをサポートしました。
TCP/IP Binding Componentのサポート
TCP/IP BCは、独自プロトコルを使用しているシステムとの接続性を高めるため、また、性能にシビアなシステムでメッセージ転送性能を極限まで高めるために、従来のBCからプロトコル処理を省きユーザが自由にプロトコル処理を組み込むことを可能にします。
セキュリティ機能
SECUREMASTER 製品との連携を実現し、ESBエンドポイントの認証、メッセージング時の認証認可が可能になりました。
また、JAAS(JavaTM Authentication and Authorization Service)仕様に従ったLoginModuleを作成することで独自の認証が可能になりました。
SOAP BC/HTTP BCではOAuth 1.0a仕様をベースとして定められたシステム間の認証方式であるxAuthを用いた認証を行うことが出来ます。
流量制御
各Binding Componentのコンシューマでリクエストメッセージの流量を制御できるようになりました。
優先度制御
エンドポイント毎に優先度を設定することが可能になりました。エンドポイントがメッセージを受信すると優先度に応じて処理されます。
MessageExchangeハンドラから優先度を変更することもできます。
エラーリトライ
メッセージングが失敗した場合に再送することができるようになりました。
エラー通知
メッセージングが失敗した場合にあらかじめ定義した通知先プロバイダエンドポイントに転送することができるようになりました。
File BC/FTP BCの集配信ログ機能
File BC/FTP BCでメッセージングを行ったファイル情報を記録することができるようになりました。
FTP BCのFTPSプロトコルの追加
FTP BCにおいてFTPSプロトコルが利用できるようになりました。
HTTP BCのREST対応
HTTP BCでPUT、DELETEメソッドが利用できるようになりました。
プロバイダで固定値のみだった送信URLを動的に変更できるようになりました。
サポートOSの拡大
Linuxプラットフォームにおいて、Red Hat Enterprise Linux 6 Server (6.1以降)をサポートします。
アクセス権一括付与
指定したポータルサイトに登録されているページ、ポートレットに対して、運用管理コマンドで一括して同じアクセス権を付与することができるようになりました。
基本ポートレットアクセス権付与
運用管理コマンドで、基本ポートレットに対してアクセス権を付与することが可能になり、基本ポートレットを公開する範囲を設定できるようになりました。
LDAPのキャッシュ対応
LDAPデータをキャッシュとして保持できるようになりました。