WebOTX Manual V11.1 (第6版) 目次を表示 |
エクスポートの対象はWebOTX Application Serverのユーザドメインの設定です。管理ドメイン(WebOTXAdmin または admin)の設定、 V9以前のEnterpriseエディションにあるclusterドメイン、proxyドメインはエクスポートできません。
export-configコマンドで生成したCSVファイルは、import-configコマンドでインポートできます。
ただし、エクスポートした環境とインポート先の環境に関して次の条件がありますので、注意してください。
設定の移行は同オペレーションシステム間のみ実行することができます。
V10.10よりWebコンテナ動作モードによる違いがなくなりました。V9以前のStandardエディションの環境からエクスポートしたファイルは、Webコンテナ動作モードに関わらず同じStandardエディションであればインポートできます。
V8.3以降のバージョンからエクスポートした設定ファイルを、V11.1の環境に対してインポートすることができます。 ただし、エディションの廃止等によりエディション間によっては移行できない環境があります。特に、V10.10よりEnterpriseエディションが廃止されたため、 V8、V9のEnterprise環境からエクスポートしたファイルをV11.xにインポートするには、Standard + Extended Optionが必要です。 各エディション毎のインポート対応状況は下記の表を参考に確認してください。
△:移行可能。ご利用されている状況によって移行手順が異なる場合があるため、移行手順についてはお問い合わせください。
×:不可
インポート対象の環境(V11.x以降) | ||||
---|---|---|---|---|
Express | Standard | Standard + Extended Option |
||
エクスポートした環境 | V8.x Express | △ | × | × |
V8.x Foundation | × | △ | △ | |
V8.x Standard | × | △ | △ | |
V8.x Enterprise | × | × | △ | |
V9.x Express | △ | × | × | |
V9.x Standard | × | △ | △ | |
V9.x Enterprise | × | × | △ | |
V10.x Express | △ | × | × | |
V10.x Standard | × | △ | △ |
WebOTX Application Serverのユーザドメインのみインポートの対象です。管理ドメイン、その他のWebOTX関連製品の設定はインポートできません。
V9.22以降、エクスポート環境、インポート環境共に、full-profileの場合のみ、インポートを実行することができます。
異なるホスト名のマシンに設定を移行する場合、ホスト名の変更が必要です。
異なるポート番号を使用する場合、値の変更が必要です。
WebOTXのインストール先が異なる場合や、システムプロパティ等でマシン固有のディレクトリを参照している場合に変更が必要です。
otxadmin> set server.http-service.virtual-server.__otxadmin.hosts=localhost
ドメインの起動/停止などの基本動作に影響を与える属性は、インポート対象外としています。また、V9、V10以降、廃止になったMBeanや属性、またはDottedNameが変更となった属性はインポートの対象外となります。既定値から変更する場合は、インポート完了後に手動で変更してください。 エディション毎にインポート対象外のMBean,及びその属性を記載します。
インポートされないMBeanは以下の通りです。
インポートされない属性は以下の通りです。
インポートされないMBeanは以下の通りです。
インポートされない属性は以下の通りです。
以下の設定はエディションに関わらず、インポート対象外です。それぞれの対処方法に従って再設定してください。
設定 | 対処方法 |
---|---|
管理ドメイン(WebOTXAdmin または admin)の設定 | 管理ドメインをインポートするためにはマイグレーションアシスタントを利用してください。 |
deploydirコマンドで配備されたアプリケーション | import-configコマンド実行前に、CSVファイルを編集し、該当のアプリケーションをインポート対象外としてください。そして、import-configコマンド実行後、deploydirコマンドにて該当のアプリケーションを配備してください。 |
プロファイル | インポート先で、再度XMLファイルを所定の場所に手動で配置してください。 |
JDBCドライバ、キーファイル、証明書ファイルなど、システム構築者が手動でWebOTXディレクトリ配下に配置したファイル | インポート先の同じディレクトリ配下に手動で配置してください。 |
server.policyファイル | インポート先のserver.policyファイルに対して必要な定義を追加してください。 |
ユーザ | インポート先のドメインに対して、create-file-userコマンド等を利用して再度作成してください。 |
clusterドメイン、proxyドメイン | 対処方法は、ありません。 |
CORBAアプリケーション | 対処方法については、システム構成等に応じた対応が必要になる場合があるため、エクスポートデータを添えてお問い合わせください。 |
エクスポート、インポートによる移行の流れを説明します。詳細な手順については、お問い合わせください。
V8では adminutil ツールに含まれる export.bat または export.sh で移行元の設定をエクスポートします。利用可能なオプション等の詳細は、V8のマニュアルを参照してください。
V9以降では export-config コマンドで移行元の設定をエクスポートします。
移行元で配備したアプリケーションのアーカイブ(EAR/WAR/JARファイル等)を移行先の任意のディレクトリにコピーします。このディレクトリは、「アーカイブが配置されているディレクトリ」としてインポート時に使用します。
ドメインを作成した後、import-config コマンドで移行先に設定をインポートします。
WebOTX Application Serverの管理対象であるユーザドメインの設定情報の抽出(エクスポート)を行う機能です。
オプションを用いて、ドメインに接続し、設定された情報を取得します。
使用手順は以下のとおりです。Unix環境の場合は、\ を / に読み換えてください。
otxadmin > export-config --user admin --password password --host localhost --port 6212 --outputfile sample <domain_name>
コマンド引数 | 説明 | 既定値 |
---|---|---|
--user | ドメインの管理ユーザ名です。 | admin |
--password | ドメインの管理ユーザのパスワードです。 | password |
--host | ドメインが起動しているマシン名です。 | localhost |
--port | ドメインの管理ポート番号です。 | 6212 |
--protocol | ドメインとの接続プロトコルを選択します。 指定できるプロトコルは、rmi、jmxmpです。 |
rmi |
--secure | trueを指定すると、ドメインとの通信にSSL/TLSを利用します。既定値はfalseです。 | false |
--help | コマンドで使用できるオプションを表示します。 | false |
--outputfile | CSV形式にて出力するファイル名です。
以下に記述した文字はoutputfile及びディレクトリ名に指定することが出来ません。 \, /, :, *, ?, ", <, >, |, #, % |
<ドメイン名>_<日時>.csv |
--type | 入力する設定の種類を以下より選択する。プロファイルは、エクスポートすることはできますが、インポートはできません。
|
all |
--visibility | 採取できる情報のレベルを指定します。設定できるレベルは1-3です。 レベルが高いほど多くの情報を採取します。 | 1 |
--mask | trueの場合、パスワード情報を暗号化して出力します。 falseの場合、パスワード情報を平文で出力します。 | true |
オペランド | 説明 |
---|---|
domain_name | export対象のドメイン名を指定します。 |
出力場所は outputfile オプションで指定された場所です。既定では ${INSTALL_ROOT}\reports ディレクトリ配下となります。 出力される情報は以下となります。
名称 | 説明 |
---|---|
ノード名 | MBeanの存在する階層を表します。 |
属性名 | 属性の名前です。 |
設定値 | 属性の値です。 |
import | インポート機能の対象とするかを 0 (対象外)か 1 (対象)で指定します。既定値は 1 です。 |
CLIName | CLINameです。 |
"domain1/アプリケーションサーバ/Java EEサーバ" ...ノード名 "Server Vendor","(c) NEC Corporation","1","UT185007" ...属性名, 設定値, import, LIName
インポートとは、エクスポートを利用して出力した設定情報を、対象のユーザドメインに設定を反映(インポート)する機能です。
エクスポートで出力したCSVファイルを読み込み、CSVファイルに記載された設定を対象のドメインに反映します。設定反映は、import-configコマンドで実施します。コマンド実行時は、オプションを用いて、インポート対象のドメインに接続する必要があります。
異なるホスト名のマシンに設定を移行する場合、ホスト名の変更が必要です。
異なるポート番号を使用する場合、値の変更が必要です。
WebOTXのインストール先が異なる場合や、システムプロパティ等でマシン固有のディレクトリを参照している場合に変更が必要です。
移行先の環境に同じ名前でプロセスグループを作成してください。
otxadmin> create-apg <移行元と同じアプリケーショングループ名> otxadmin> create-pg --kind <プロセスグループの種別> --apgroup <移行元と同じアプリケーショングループ名> <移行元と同じプロセスグループ名>
移行先の環境に同じ名前で JMS の物理的な送信先を作成してください。
otxadmin> create-jmsdest --desttype <JMS送信先の種類> <移行元と同じJMS送信先名>
移行先の環境に同じ名前で JDBC データソースを作成して、ドメインを再起動してください。
otxadmin> create-jdbc-datasource --dataSourceType <JDBCドライバベンダが提供するインタフェースの種類> <移行元と同じJDBCデータソース名> otxadmin> stop-domain <ドメイン名> otxadmin> start-domain <ドメイン名>
移行先の環境のWebOTX Webサーバの「SSL(HTTPS)通信の使用の有無」を使用する(true)に設定してください。
otxadmin> set server.WebServer.security-enabled=true
otxadmin> import-config --user admin --password password --adminuser admin --adminpassword password --type all --repository [アーカイブが配置されているディレクトリ] --inputfile sample.csv domain_name※存在しないMBeanの属性をインポートしようとした場合は以下のようなログが出力され、設定はスキップされます。
対象のMBeanが存在しなかったため、server.http-service.connection-poolの設定に失敗しました。 対象のMBeanが存在しなかったため、server.http-service.http-file-cacheの設定に失敗しました。 対象のMBeanが存在しなかったため、server.http-service.http-listener.admin-listenerの設定に失敗しました。
otxadmin> set server.http-service.virtual-server.__otxadmin.hosts=localhost
otxadmin> stop-domain <ドメイン名> otxadmin> start-domain <ドメイン名>
オプション | 説明 | 既定値 |
---|---|---|
--user | ドメインの管理ユーザ名です。 | admin |
--password | ドメインの管理ユーザのパスワードです。 | password |
--host | ドメインが起動しているマシン名です。 | localhost |
--port | ドメインの管理ポート番号です。 | 6212 |
--protocol | ドメインとの接続プロトコルを選択します。 指定できるプロトコルは、rmi、jmxmpです。 |
rmi |
--secure | trueを指定すると、ドメインとの通信にSSL/TLSを利用します。既定値はfalseです | false |
--type | 出力する設定の種類を以下より選択します。
|
all |
--create | インポート対象のドメインに設定対象のMBeanが存在しない場合、そのMBeanの作成を行うためのオプションです。 trueを指定した場合、MBeanの作成、及びアプリケーションの配備を行います。 falseを指定した場合、MBeanの作成とそのMBeanに対する設定処理を実行しません。 |
true |
--repository | 配備するアプリケーションが配置されているディレクトリです。 | ${INSTALL_ROOT}\reports |
--adminuser | 管理ドメイン(admin)の管理ユーザ名です。 | admin |
--adminpassword | 管理ドメイン(admin)の管理ユーザのパスワードです。 | password |
--adminport | 管理ドメイン(admin)の管理ポート番号です。 | 6202 |
--adminprotocol | 管理ドメイン(admin)との接続プロトコルを選択します。 指定できるプロトコルは、rmi、jmxmpです。 |
rmi |
--adminsecure | trueを指定すると、管理ドメイン(admin)との通信にSSL/TLSを利用します。既定値はfalseです。 | false |
--checkonly | trueを指定した場合、インポート可能な環境かどうかを確認を行います。結果をメッセージとして出力します。また、この時、インポートは実施されません。 | false |
--inputfile | インポート設定が記載されたCSVファイルを指定してください。 | なし |
--importpass | インポート対象の設定がパスワードの場合、設定を反映するか否か判断するためのオプションです。trueの場合、設定を反映します。 | true |
--help | コマンドで使用できるオプションを表示します。 | false |
オペランド | 説明 |
---|---|
domain_name | import対象のドメイン名を指定します。 |
インポートに失敗した場合は、以下の方法でドメインを元の状態に戻してください。
コマンドの実行に失敗した場合、${INSTALL_ROOT}\logs配下にエラーログが出力されますので、内容を確認して対処してください。
以下に、コマンド実行に失敗する主なケースと、その対処方法を記載します。該当していないかを確認してください。
ドメインへの接続ができない
user、password、host、port、protocol、secure オプションの値が正しいかを確認してください。
また、情報取得対象のドメインが起動していることを確認してください。
ファイルの上書きができない
outputfileオプションに既に存在するファイル名を指定した場合、実行に失敗します。別の出力ファイル名を指定するか、既に存在しているファイルを削除してください。
2バイト文字のディレクトリをrepositoryオプションで指定すると実行することが出来ない
ディレクトリのパスに2バイト文字が含まれる場合実行に失敗します。ディレクトリパスに2バイト文字を含まない場所に、配備アプリケーションを置いてください。
コマンドの実行でストール
情報取得対象のドメインに、大量のアプリケーション及びリソースが登録されていた場合、typeオプションにall、または applications を指定するとコマンドの実行に時間がかかることがあります。
実行中のコマンドを停止したい場合、Ctrl+Cにてコマンドの実行を停止することが可能です。
環境変数,FOO,1,UT131030
,"""BAR""",1,UT131030
アプリケーショングループ,apg,1,UT130000
プロセスグループ,corbajava,1,UT130002
WARN CONNECTOR - RAR8000 : The method setObjectType is not present in the class : com.nec.webotx.messaging.jms.ra.ManagedConnectionFactory [pool-36-thread-1] WARN CONNECTOR - RAR7097: No setter method present for the property ObjectType in the class com.nec.webotx.messaging.jms.ra.ManagedConnectionFactory [pool-36-thread-1] WARN CONNECTOR - RAR8000 : The method setDeploymentOrder is not present in the class : com.nec.webotx.messaging.jms.ra.ManagedConnectionFactory [pool-36-thread-1] WARN CONNECTOR - RAR7097: No setter method present for the property DeploymentOrder in the class com.nec.webotx.messaging.jms.ra.ManagedConnectionFactory [pool-36-thread-1]
以下の設定をインポートすると、ドメインの agent.log に警告ログが出力されます。コマンドが失敗しなければ問題はありませんので、警告ログは無視してください。
設定WARN ADMIN - OTX01140030: setAttribute の実行に失敗しました。属性 'EjbTimerService' の値をセットすることができません。 [RMI TCP Connection(110)-127.0.0.1]
ERROR DEPLOY - OTX03010310: アプリケーションの起動が確認できませんでした。タイムアウト120秒に達しました。 [RMI TCP Connection(26)-127.0.0.1] WARN DEPLOY - アプリケーションの起動が確認できませんでした。タイムアウト120秒に達しました。 [RMI TCP Connection(26)-127.0.0.1]