環境コマンド

otxadmin ユーティリティには、環境コマンドを使用して設定できる一連の環境変数が含まれます。マルチモードでは、これらの変数を設定したあと、マルチモードを終了するまで環境を設定し直す必要はありません。環境変数をオペレーティングシステムのレベルで設定することもできます。その場合、マルチモードに入ると、それらの環境変数は自動的に読み込まれ、マルチモードを終了するまで保持されます。

環境変数は名前と値の組み合わせであり、いつでも値を割り当てて設定できます。環境変数には、OTX_ADMIN_ というプレフィックスが付けられて、大文字を使用したオプション名となります。たとえば、エージェントのユーザを設定する場合は、次のように入力します。

export OTX_ADMIN_USER=administrator

administrator は管理者のユーザ名です。

これによって、次のように OTX_ADMIN_USER の値を otxadmin コマンドにも使用できます。

otxadmin multimode
otxadmin> export OTX_ADMIN_HOST=host1

エージェントのホスト名は、新たに割り当てないかぎり、マルチモードセッションを終了するまで host1 になります。

次の例のように、複数の環境変数をまとめて設定し、エクスポートすることもできます。

otxadmin> export OTX_ADMIN_PORT=6212 OTX_ADMIN_USER=admin

現在の環境変数の設定を確認するには、引数を指定しないで export コマンドを実行します。

otxadmin> export
OTX_ADMIN_HOST=host1
OTX_ADMIN_PORT=6212
OTX_ADMIN_USER=admin

変数とその値を環境から削除するには、unset コマンドを使用します。次に例を示します。

otxadmin> unset OTX_ADMIN_HOST

環境変数の値は、変数を設定し直すか、otxadmin コマンドの一部として別の値を設定することにより、オーバーライドできます。次に例を示します。

otxadmin> export OTX_ADMIN_HOST=host2
otxadmin> list-file-users --host host1

この例では、エージェントのホスト host1のユーザのリストが示されます。この値によって、以前のホストの値 host2がオーバーライドされているためです。
エクスポートされた変数を使用しない場合は、ほとんどのコマンドで、次に示すオプションを指定するか、デフォルト値を使用する必要があります。
次の表「exportコマンドに指定する環境変数」では、export コマンドに指定できる環境変数について説明します。これらの変数は、環境設定用としてもっとも一般的に使用される変数です。第1列は環境変数名を、第2列は用途と、値が設定されていない場合のデフォルト値を示します。
環境変数 用途
OTX_ADMIN_PORT エージェントのホスト名。値を指定しない場合は、localhostが使用されます。
OTX_ADMIN_PORT エージェントのポート番号。値を指定しない場合は、6212 が使用されます
OTX_ADMIN_USER コマンドを実行するユーザの名前
OTX_ADMIN_PASSWORD コマンドを実行するユーザのパスワード。ユーザ名とパスワードは、ユーザを認証するため、つまりユーザにエージェントの管理が許可されているかどうかを確認するために使用されます。これは、管理インタフェースからエージェントにアクセスするときに行われる認証と同じです

関連情報

運用管理コマンドリファレンス
MO定義リファレンス