アプリケーショングループ未起動への対応

事象説明

    WebOTXはIIOPリスナというクライアントとの送受信処理を行う部分でリクエストヘッダを解析し、実行するAPを特定しています。この特定が失敗した場合、具体的にはアプリケーショングループが停止しているかアプリケーショングループが存在しない場合に本エラーとなります。

    ${INSTANCE_ROOT}\config\tpsystem\sysmsg.trcに以下のようなメッセージが表示されます。

      OTXM:<システム名>:IIOPLSN_CLS:<プロセスID>: W:1:TPS07-00705 APPLICATION GROUP NOT AVAILABLE.

    また、クライアントにはINV_OBJREF(minor=3960)が返ります。

    なおプロセスグループ停止時は別エラーです。

    原因としては以下が考えられます。

      (1)アプリケーショングループが起動していない

      (2)古いリファレンスが残っている(意図したAPへの呼び出しになっていない場合)

状況の確認方法

     呼び出し先のアプリケーショングループが起動しているか確認して、停止していた場合は起動してください。障害によりアプリケーショングループが停止することはないので、停止している場合は即ち運用操作により停止されたことを意味しますが、運用状況がどうなっていたかはhistory.act(${INSTANCE_ROOT}/config/tpsystem/history.act)で確認してください。

     アプリケーショングループが起動している場合は、そのAPへの呼び出しになっていないことが考えられます。

     ドメインが複数存在する場合、思っていたドメインとは別のドメインを呼び出していて、そのドメインではアプリケーショングループが起動していなかった、という場合があります。呼び出し先ドメインを特定し、再度アプリケーショングループの状態を確認してください。統合運用管理ツールのクライアント情報や、sysmsg.trc(${INSTANCE_ROOT}/config/tpsystem/sysmsg.trc)に出るクライアント接続履歴からどのドメインを呼びだしているのか特定する事が出来ます。

     また、名前サーバに登録されているリファレンスを確認してください。リファレンス一覧は woiorinfo (「運用管理コマンドリファレンス」 →「TPモニタ」 →「woiorinfo」)で取得できます。

採取資料

    イベントログ(アプリケーション、システム)・シスログ

    ${INSTANCE_ROOT}/logs/server.log

    ${INSTANCE_ROOT}/logs/webotx_agent.log

    ${INSTANCE_ROOT}/logs/tpsystem/webotx_tpmmgr.log

復旧方法

    アプリケーショングループが停止している場合は起動してください。 アプリケーショングループが起動していて、古いリファレンスが残っていたり、リファレンスが正しくなかったりしたと思われる場合は名前サーバにリファレンスを再登録してください。

原因不明時の調査方法

    アプリケーショングループが起動している事、呼び出し先ドメインが正しい事、 名前サーバに登録されているリファレンスが正しい事を確認しているにもかかわらずオペレーション呼び出しに失敗する場合はリスナトレースを採取して開発元に送付してください。 ログ取得方法については 「TPモニタの運用操作 2.39.3 各コンポーネントにおける障害解析」 のIIOPリスナを参照してください。

対象となるエラー事象

    TPS07-00705、INV_OBJREF(3960)


関連情報

    TPモニタの運用操作 2.39.3 各コンポーネントにおける障害解析

    トラブルシューティング(障害解析)