WebOTXでは、利用可能なWebサーバとして、Javaベースの内蔵WebサーバとIIS/Apache (WebOTX Web Server)/Sun ONEなどの外部Webサーバをサポートしています。インストール時のデフォルト設定は、内蔵Webサーバを利用します。この場合、インストール後に設定する項目は特にありません。外部Webサーバを利用する場合には、インストール後に「環境設定ツール」を起動し、外部Webサーバとの連携設定を行う必要があります。
WebOTX V7.1では、Javaベースの内蔵Webサーバのほかに、ApacheベースのWebサーバ(以降「WebOTX Webサーバ」と記載します)をバンドルしています。WebOTX Webサーバは、インストール時の指定によりVer1.3 (Apache HTTP Server 1.3ベース)とVer2.0 (Apache HTTP Server 2.0ベース)を選択してインストールすることができます。
ここでは、WebOTXで利用するWebサーバとして、「WebOTX Webサーバ」を利用する場合の設定方法について記載します。その他の外部Webサーバを利用する場合については、「4.4 外部Webサーバ設定方法」項目を参照してください。
WebOTXの運用管理コマンドでは、WebOTX Webサーバの定義情報の参照およびWebサーバの起動/停止ができます。定義情報を設定するには、従来どおり定義ファイル (httpd.conf)をエディタで編集してください。
なお、 Javaベースの内蔵Webサーバの設定については、「5.Webコンテナに関する設定」を参照してください。
HTTPサーバの定義情報を設定(変更)するには、HTTPサーバの定義情報ファイル(httpd.conf)を編集する必要があります。
${INSTANCE_ROOT}/config/WebServer/httpd.conf
設定項目の詳細については、ApacheのマニュアルまたはWebサイトを参照してください。
例えば、HTTPサーバが利用するポート番号を80番から8080番に変更する場合には、HTTPサーバの定義情報ファイル(httpd.conf)において、次の変更を行います。HTTPサーバのバージョンにより設定項目が異なる場合がありますので、注意してください。また、ドメイン生成後にポート番号を変更した場合に限り、domain.xml の設定内容も変更する必要があります。
(httpd.conf)
#Port 80
Port 8080
(domain,xml)
....
<webserverconf-file="xxxx" port="8080" .... />
....
HTTPS通信を行うには、SSL通信用のモジュールのインストールと、次節のMO設定においてSSL通信を行うかどうかの設定 (security_enabled )を、「有効」(ture)に設定する必要があります。
なお、SSL(HTTPS)通信に関する定義情報を変更する場合は
${INSTANCE_ROOT}/config/WebServer/ssl.conf
の設定項目を変更する必要があります。
詳細については、マニュアルの「注意制限事項」「Webサーバ」「SSL(HTTPS)通信について」を参照してください。
以下はMOから参照可能なWebサーバの定義情報項目の一覧です。
各定義情報を変更する場合には、${INSTANCE_ROOT}/config/WebServer/httpd.conf または${INSTANCE_ROOT}/config/WebServer/ssl.conf を直接編集してください。
Dottedname : server.WebServe
| 属性名 (attribute-name) |
説 明 | http.confの 指示子 |
既定値 |
|---|---|---|---|
| serverroot | HTTPサーバが動作するルートディレクトリ 参照のみ可能です |
ServerRoot | ${INSTANCE_ROOT} |
| conf_file | 定義情報ファイル(httpd.conf)のパス 参照のみ可能です |
(MOでのみ参照) | ${INSTANCE_ROOT}/config/ WebServer/httpd.conf |
| port | HTTPサーバが利用するポート番号 参照のみ可能です |
Port/Listen | 80 |
| Version | HTTPサーバのバージョン情報 参照のみ可能です |
(MOでのみ参照) | 1.3.41 / 2.0.63 |
| ServerName | HTTPサーバのサーバ名 参照のみ可能です |
ServerName | localhost |
| DocumentRoot | ブラウザが表示するルートディレクトリ 参照のみ可能です |
DocumentRoot | ${INSTANCE_ROOT}/docroot |
| ErrorLog | HTTPサーバのエラーログ 参照のみ可能です |
ErrorLog | ${INSTANCE_ROOT}/logs/ WebServer/error.log |
| Maxclients | 最大同時接続クライアント数 参照のみ可能です |
(Windows) ThreadsPerChild |
(Win-V1.3)50 (Win-V2.0)250 |
| (UNIX)MaxClients | (UNIX)150 | ||
| security_enabled | SSL(HTTPS)通信を行うかどうか | (MOでのみ設定) | false |
| ssl_conf_file | SSL用の定義ファイル 参照のみ可能です |
(MOでのみ参照) | ${INSTANCE_ROOT}/config/ WebServer/ssl.conf |
| ssl_port | SSL用のポート 参照のみ可能です |
Port/Listen (ssl.conf) |
443 |
上記以外の定義情報の変更する場合には、${INSTANCE_ROOT}/config/WebServer/httpd.conf または${INSTANCE_ROOT}/config/WebServer/ssl.conf を直接編集してください。
各定義情報の詳細については、次のWebサイトを参照してください。
http://httpd.apache.org/docs/1.3/
http://httpd.apache.org/docs/2.0/ja/
Webサーバのアライブチェックモニタ処理は、Webサーバの起動処理が完了してから開始しますが、システムの状態やバンドルするWebサーバのモジュール起動タイミングによっては、Webサーバが起動しているにもかかわらず、「Webサーバが起動していない」というメッセージが出力される場合があります。これを回避するために、次の設定により、Webサーバ起動後にアライブチェックモニタ処理を開始する時間を秒単位で指定します。
ここでは、Webサーバの起動が完了してから10秒後にアライブチェックモニタを開始する場合の設定例を記載します。
otxadmin>create-jvm-options -Dwebotx.webserver.startup_wait_count=10
Javaベースの内蔵Webサーバの設定方法については、次の2通りがあります。
Webコンテナの運用管理コンソールの「コネクタ」項目で、Javaベースの内蔵Webサーバの設定ができます。コネクタの「種類」が"HTTP"と表示されているものが内蔵Webサーバです。詳細は「5.Webコンテナに関する設定」を参照してください。
Javaベースの内蔵Webサーバの設定は、WebコンテナのMOを介してもアクセス可能です。対象となる MO の Dottedname は「server.http-service.http-listener.http-listener-name」です。属性 protocol の値が "HTTP/1.1" となっているものが内蔵Webサーバです。詳細は「5.Webコンテナに関する設定」を参照してください。
外部Webサーバを利用する場合は、事前に環境設定ツールを使って連携のための設定が必要です。設定方法は、「セットアップガイド」−「インストール」−「インストール後の作業」を参照してください。
外部Webサーバの設定方法については次の2通りがあります。なお、下記は外部Webサーバと連携するためのコネクタに関する設定です。Webサーバ自体の設定については、それぞれのマニュアルを参照してください。
Webコンテナの運用管理コンソールの「コネクタ」項目で、外部のWebサーバと連携するためのコネクタの設定ができます。コネクタの「種類」が"AJP"と表示されているものが外部Webサーバ連携用のコネクタです。詳細は「5.Webコンテナに関する設定」を参照してください。
外部Webサーバ連携用コネクタの設定は、WebコンテナのMOを介してもアクセス可能です。対象となる MO の Dottedname は「server.http-service.http-listener.http-listener-name」です。属性 protocol の値が "AJP/1.3" となっているものが外部Webサーバ連携用コネクタです。詳細は「5.Webコンテナに関する設定」を参照してください。