WebOTX Webサーバの定義情報は、定義情報ファイル(httpd.conf)に格納され、WebOTX Webサーバ起動時に読み込まれます。
定義情報を更新した場合には、WebOTX Webサーバの再起動が必要になります。
WebOTX Webサーバの定義情報は、httpd.confファイルに格納されます。
定義情報ファイルは、WebOTX のドメイン毎に格納されるため、ドメイン毎に 定義情報を変更する必要があります。
格納場所
<domain フォルダ>/config/WebServer/httpd.conf
なお、SSL通信用ライブラリをインストールした場合、SSL設定に関する 定義情報は、ssl.confファイルに格納されます。
SSL通信で利用するポート番号や証明書/秘密鍵ファイルを設定/変更する場合、 このファイルに定義された情報を変更する必要があります。
格納場所
<domain フォルダ>/config/WebServer/ssl.conf
ここでは、WebOTX Webサーバが動作するために必要となる定義情報について
説明します。
定義情報ファイルには、次の定義が最低でも含まれている必要があります。
| 名前 | ServerRoot |
| 説明 | WebOTX Webサーバが動作するために必要となるディレクトリを設定します。 この値は既定値以外の値に変更することはありません。 |
| 書式 | ServerRoot directory-path |
| 設定例 (既定値) |
(Windows) ServerRoot "C:/WebOTX/domains/domain1" (UNIX) ServerRoot /opt/WebOTX/domains/domain1 |
| 名前 | Listen (または Port) |
| 説明 | WebOTX Webサーバが利用するリクエスト受付用のポート番号を指定します。
Listen 指示子は、Apache 1.3/2.0 共に設定可能で、ポート番号だけを設定する
方法と、IPアドレスとポート番号を一緒に設定する方法があります。 Port 指示子は、Apache 1.3 のみ有効で、ポート番号のみを設定します。 UNIX 版において、インストール時に「WebOTX 運用ユーザを利用する」を指定した 場合、1024 以下のポート番号を設定することはできません。 |
| 書式 | Listen [IPアドレス:]port Port port |
| 設定例 | (ポート番号 8080 を利用する場合の設定) (特定のIPアドレスに対して待ち合わせを行う場合の設定) (IPv4アドレスとIPv6アドレスで同一のポート番号を
指定する場合の設定(Apache2.0)) |
| 名前 | User Group |
| 説明 | (UNIXでのみ有効) User/Group 指示子は UNIX 版においてのみ有効です。 WebOTX Webサーバがリクエストに応答する際に用いる ユーザID および グループID を指定します。 WebOTX Application Server のインストール時に「WebOTX 運用ユーザ」を 利用する選択をした場合には、この設定値を「WebOTX 運用ユーザ」に変更する 必要があります。 |
| 書式 | User unix-user-id Group unix-group-id |
| 設定例 | User otxadmin Group otxadm |
| 名前 | DocumentRoot |
| 説明 | ブラウザが WebOTX Webサーバ にアクセスした場合の ルートディレクトリを指定します |
| 書式 | DocumentRoot directory-path |
| 設定例 (既定値) |
(Windows) DocumentRoot "C:/WebOTX/domains/domain1/docroot" (UNIX) DocumentRoot /opt/WebOTX/domains/domain1/docroot |
| 名前 | ErrorLog |
| 説明 | WebOTX Webサーバ の内部で発生したエラー情報を記録する ファイル名を指定します。 |
| 書式 | ErrorLog errorlog-path |
| 設定例 (既定値) |
(Windows) ErrorLog logs/WebServer/error.log (UNIX) ErrorLog logs/WebServer/error_log |
| 名前 | LoadModule |
| 説明 | 様々な機能を提供するモジュールをロードし、使用モジュールリストに 追加します。 |
| 書式 | LoadModule module-name module-path |
| 設定例 | (Windows) LoadModule ssl_module "C:/WebOTX/WebServer2/modules/mod_ssl.so"" (UNIX) LoadModule ssl_module /opt/WebOTX/WebServer2/modules/mod_ssl.so |
ここでは、WebOTX Webサーバの動作プロセス数に関する設定を説明します。
Windows版は、1つの子プロセス上で複数スレッドが動作し、各スレッド上で クライアントからのリクエストを受け付けます。つまり、1リクエストに対して、 1スレッドが割り当てられます。
UNIX 版は、Apache 1.3 の場合、複数の子プロセスが動作し、各子プロセス上で
クライアントからのリクエストを受け付けます。つまり、1リクエストに対して
1プロセスが割り当てられます。
Apache 2.0 の場合は、複数の子プロセスが動作し、さらに、その子プロセス上で
複数のスレッドが動作し、各子プロセスのスレッド上でクライアントからの
リクエストを受け付けます。つまり、1リクエストに対して、1スレッドが
割り当てられます。
上記のような動作の違いにより、Windows 版と UNIX 版では、定義内容が
異なります。また、Apache 1.3 と 2.0 でも定義内容が異なります。
動作プロセスに関連する主な設定は次の指示子となります。
| 名前 | MaxClients |
| 説明 | (UNIXでのみ有効) WebOTX Webサーバが処理できる最大同時接続コネクション数を設定します。 クライアントは、この値を超えて同時に接続することはできません。 UNIX 版の Apache 1.3 の場合、この値はリクエストに応じるために起動される 子プロセスの最大数となります。 UNIX 版の Apache 2.0 の場合、この値はリクエストに応じることのできる 全スレッドの総数となります。 Windows 版の場合、この設定値は無効です。 |
| 書式 | MaxClients number |
| 設定例 (既定値) |
MaxClients 150 |
| 名前 | ThreadsPerChild |
| 説明 | Windows版と UNIX版で意味が異なります。 Windows版の場合、プロセス内で動作するスレッド数となり、WebOTX Webサーバが処理できる最大同時接続コネクション数を意味します。 UNIX版の Apache 1.3 の場合、この設定値は無効です。 UNIX版の Apache 2.0 の場合、1つのプロセス内で動作するスレッド数を 意味します。 |
| 書式 | ThreadsPerChild number |
| 設定例 (既定値) |
(Windows: Apache 2.0) ThreadsPerChild 250 (Windows: Apache 1.3) ThreadsPerChild 150 (UNIX: Apache 2.0) ThreadsPerChild 25 |
| 名前 | MinSpareThreads MaxSpareThreads |
| 説明 | (UNIX Apache2.0 でのみ有効) アイドル状態であるスレッドの最小値、最大値を設定します。 アイドル状態とは、リクエストを処理していない状態の ことです。アイドル状態では、この範囲内に総スレッド数が 収まるように、起動しているプロセス数が調整されます。 |
| 書式 | MinSpareThreads number MaxSpareThreads number |
| 設定例 (既定値) |
MinSpareThreads 25 MaxSpareThreads 75 |
| 名前 | StartServers |
| 説明 | (UNIX でのみ有効) 起動時に生成される子プロセス数を設定します。 |
| 書式 | StartServers number |
| 設定例(既定値) | (UNIX Apache 2.0) StartServers 2 (UNIX Apache 1.3) StartServers 5 |
| 名前 | ServerLimit ThreadLimit |
| 説明 | (UNIX Apache2.0 でのみ有効) 子プロセスの上限値(ServerLimit)、子プロセス内で 動作するスレッドの上限値(ThreadLimit)を設定します。 |
| 書式 | ServerLimit number ThreadLimit number |
| 設定例 | ServerLimit 16 ThreadLimit 64 |
| 名前 | MaxRequestsPerChild |
| 説明 | 個々の子サーバプロセスが稼働中に扱うリクエスト数の
上限を設定します。ここで指定した数のリクエストを受け付けた後で、
その子プロセスは終了します。 0を指定した場合、そのプロセスはリクエスト数の 上限を超えたことにより終了することはありません。 |
| 書式 | MaxRequestsPerChild number |
| 設定例 | MaxRequestsPerChild 0 |
| 名前 | MinSpareServers MaxSpareServers |
| 説明 | (UNIX Apache1.3 のみ有効) アイドル状態である子プロセスが動作する最大/最小数を 指定します。 アイドル状態とは、リクエストを処理していない状態 のことです。アイドル状態では、この範囲内に総プロセス数 が収まるように、起動しているプロセス数が調整されます。 |
| 書式 | MinSpareServers number MaxSpareServers number |
| 設定例 (既定値) |
MinSpareServers 5 MaxSpareServers 10 |
ここでは SSL通信を行う場合、定義情報ファイルに定義する
主な設定を説明します。
SSLに関する設定は、ssl.confファイルに格納されています。
ssl.confファイルは、SSL通信用パッケージをインストール
することで追加されます。
| 名前 | SSLEngine |
| 説明 | SSLを有効にする。通常、<VirtualHost> 内で使用され、特定の仮想ホストに対してSSLを有効にします。 |
| 書式 | SSLEngine On|Off |
| 設定例 | <VirtualHost _default_:443> SSLEngine on ... </VirtualHost> |
| 名前 | SSLCertificateFile |
| 説明 | SSLで利用する証明書ファイルを設定します。 |
| 書式 | SSLCertificateFile path |
| 設定例 | SSLCertificateFile /opt/WebOTX/WebServer2/conf/ssl.crt/sample.crt |
| 名前 | SSLCertificateKeyFile |
| 説明 | SSLで利用する秘密鍵ファイルを設定します。 |
| 書式 | SSLCertificateKeyFile path |
| 設定例 | SSLCertificateKeyFile /opt/WebOTX/WebServer2/conf/ssl.key/sample.key |
| 名前 | SSLCACertificateKeyFile |
| 説明 | クライアント認証を行う場合、SSLで利用する秘密鍵ファイルを設定します。 |
| 書式 | SSLCACertificateKeyFile path |
| 設定例 | SSLCACertificateKeyFile /opt/WebOTX/WebServer2/conf/ssl.key/client.key |
| 名前 | SSLVerifyClient |
| 説明 | クライアント認証を行う場合、クライアント側での証明書の提示方式を設定します。 |
| 書式 | SSLVerifyClient level |
| 設定例 | (クライアント認証を行わない場合) SSLVerifyClient none (クライアントに有効な証明書を提示させる場合) SSLVerifyClient require |
ここでは WebOTX Webサーバがサポートするユーザ認証機能と、 クライアントのアクセス制御に関する設定を記述します。
| 名前 | AuthType |
| 説明 | ユーザ認証の種類を設定します。Basic と Digest が設定可能です。 |
| 書式 | AuthType Basic|Digest |
| 設定例 | AuthType Basic |
| 名前 | AuthName |
| 説明 | HTTP認証の認可領域の名前を指定します。 ここで指定した文字列は、ほとんどのブラウザの「パスワードダイアログ」 に表示されます。 |
| 書式 | AuthName auth-domain |
| 設定例 | AuthName "Top Secret" |
| 名前 | AuthUserFile |
| 説明 | 認証に使用するユーザとパスワードの一覧が格納されている
テキストファイルを指定します。 通常、htpasswd コマンドで作成したパスワードファイルへの パスを指定します。 |
| 書式 | AuthUserFile file-path |
| 設定例 | AuthUserFile /usr/local/apache/passwd/passwords |
| 名前 | Require |
| 説明 | 認証済みユーザがリソース(ディレクトリ)に アクセスすることができるかを指定します。 |
| 書式 | Require entity-name [entity-name] ... |
| 設定例 | (全ての認証されたユーザにディレクトリへのアクセスを許可する場合) Require valid-user (指定されたユーザ(admin)のみディレクトリのアクセスを許可する場合) Require user admin |
| 名前 | Order |
| 説明 | デフォルトのアクセス可能な状態と、Allow と Deny が評価される順番を制御します。 |
| 書式 | Order ordering |
| 設定例 | (以下の例では、Allow from all の後で
Deny from foo.domain.com が設定されるため、
foo.domain.com 以外のクライアントからの
アクセスを許可します。) Order Allow,Deny Allow from all Deny from foo.domain.com (以下の例では、Deny from foo.domain.com の後で Allow from all が設定されるため、すべてのクライアント からのアクセスを許可します。) Order Deny,Allow Allow from all Deny from foo.domain.com |
| 名前 | Allow Deny |
| 説明 | サーバの特定の領域にアクセスできるホスト(クライアント)を制御します。 Allow はアクセスを許可するクライアントを、 Deny はアクセスを拒否するクライアントを指定します。 すべてのクライアント(all)、ドメイン名(domain.com)、 IPアドレス(12.34.56.78)、IPアドレスの一部(12.34) およびネットワーク/ネットワークマスクの対 (12.34.0.0/255.255.0.0または12.34.0.0/16)を 指定することができます。 |
| 書式 | Allow from all|host|env=env-variable Deny from all|host|env=env-variable |
| 設定例 | (以下の例では、foo.domain.com サブドメインにある
クライアント以外の domain.com ドメインのすべてのクライアントから
アクセスが許可されます。) Order Allow,Deny Allow from domain.com Deny from foo.domain.com (次の3つの設定は同じアドレス群に対するアクセス許可 の設定となります。) Allow from 10.1 Allow from 10.1.0.0/255.255.0.0 Allow from 10.1.0.0/16 |
LDAP連携する場合に必要となる定義情報を記載します。 なお、LDAP連携機能はApache2.0でのみ有効です。
| 名前 | |
| AuthLDAPUrl | |
| 説明 | (Apache 2.0 のみ有効 LDAP連携で使用するLDAPサーバのDN情報をURLで指定します。 |
| 書式 | AuthLDAPUrl ldap://host:port/basedn?attributes?scope?filter |
| 設定例 | (ドメインのdocrootに対するアクセスに対して
LDAP認証をかける場合、次の設定を行います。連携するLDAPサーバ上に、
DN情報として、dc=users, dc=webotx, o=NEC, c=JP が設定されているとします。)
<Directory /opt/WebOTX/domains/domain1/docroot> AuthType Basic AuthName "Input a username and password." AuthLDAPUrl ldap://ldap-server/dc=users,dc=webotx,o=NEC,c=JP?uid?sub Require valid-user </Directory> |
WebOTX Webサーバが出力するログ情報に関する定義情報について説明します。
| 名前 | ErrorLog |
| 説明 | エラーログファイルの出力先と名前を設定します。 エラーログには、リクエスト処理中に発生したエラーがすべて出力されます。 また、サーバ起動時やサーバ動作に問題が発生した場合にも、このファイル にエラーが出力されます。 |
| 書式 | ErrorLog file-path |
| 設定例 (既定値) |
(Windows) ErrorLog logs/WebServer/error.log (UNIX) ErrorLog logs/WebServer/error_log |
| 名前 | CustomLog |
| 説明 | アクセスログファイルの出力先と名前、書式を設定します。 |
| 書式 | CustomLog file-path|pipe format|nickname |
| 設定例 (既定値) |
(Windows) CustomLog logs/WebServer/access.log common CustomLog "C:/WebOTX/domains/domain1/logs/WebServer/ssl_request.log" \ "%t %h %{SSL_PROTOCOL}x %{SSL_CIPHER}x \"%r\" %b" (UNIX) CustomLog logs/WebServer/access_log common CustomLog /opt/WebOTX/domains/domain1/logs/WebServer/ssl_request_log \ "%t %h %{SSL_PROTOCOL}x %{SSL_CIPHER}x \"%r\" %b" |
| 名前 | LogFormat | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 説明 | アクセスログに出力するログの出力書式を設定します。 アクセスログ情報には、クライアントのIPアドレス、URL、送信バイト数、 処理時間等を出力することができます。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 書式 | LogFormat format|nickname | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 設定例 (既定値) |
LogFormat "%h %l %u \"%r\" %>s %b" common 上記の設定値の意味は以下の通りです。
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| 設定可能なフォーマット |
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| 名前 | LogLevel | |||||||||||||||||||||||||||
| 説明 | エラーログに出力するログレベルを設定します。 | |||||||||||||||||||||||||||
| 書式 | LogLevel level | |||||||||||||||||||||||||||
| 設定例 (既定値) |
LogLevel warn なお、level には次のレベルを設定可能です。
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その他の定義情報の詳細については、次のURLを参照してください。