ここでは、WebOTX Webサーバの注意・制限事項を記載します。
WebOTX V8.1 では、64ビットOS 用の物件は提供していません。
Apache 2.0 では、64 ビットOS 上で、64ビットバイナリを提供します。
Apache 1.3 は、32/64 ビットOS に係わらず 32ビットバイナリを提供します。
| プラットフォーム | バージョン | バイナリ |
|---|---|---|
Windows (x64) |
1.3 |
Windows(x64)専用64ビットバイナリ |
2.0 |
Windows(x64)専用64ビットバイナリ |
|
HP-UX (IPF) |
1.3 |
HP-UX(IPF)専用 32ビットバイナリ |
2.0 |
HP-UX(IPF)専用 64ビットバイナリ |
|
Linux (x64) |
1.3 |
Linux(x86)共通 32ビットバイナリ |
2.0 |
Linux(x64)専用 64ビットバイナリ |
Apache HTTP Server 用の連携モジュールを、WebOTX 上で動作させる 場合には、32ビット用か64ビット用を確認し、ビット数が一致する モジュールを利用してください。
すでに WebOTX Application Server をインストール済みの環境に、 「Webサーバ」機能の追加(または1.3から2.0へのバージョン変更) を行う場合には、WebOTXメディアを用意して、メディアから インストーラを起動してください。
また、既存のドメイン環境に対して「Webサーバ」機能の
追加/変更を行う場合には、追加/変更インストールを実行する前に、
次の運用管理コマンドを実行してドメインの削除を実行してください。
ドメインの情報をそのまま利用する場合には、ドメインの定義情報の
バックアップを行ってください。
>otxadmin delete-domain domain1
Windows版の場合、追加/変更インストールを
実行することにより、ドメインの再作成を行うかを聞かれますので、
再作成を行ってください。
UNIX版の場合、追加/変更インストール実行後に、
antコマンドを実行して、ドメインの再作成を行ってください。
ドメインの再作成方法については、運用編を参照してください。
定義情報の指示子によっては、複数行の設定が必要なものがあります。
このような定義情報の更新・追加をする場合には、直接、定義情報ファイル
(httpd.conf)の更新をしてください。
WebOTX の統合運用管理ツール/コマンドからの追加・更新・削除は行わない
でください。
例えば、次に示すようなコンテナ指示子の設定を行う場合には、 直接、定義情報ファイルを更新してください。
| 指示子 | 説明 |
|---|---|
<Directory> |
指定されたディレクトリに対する各種設定を行います。 |
<DirectoryMatch> |
<Directory>と同様です。 ディレクトリ情報に正規表現が利用できます。 |
<Files> |
指定されたファイルに対する各種設定を行います。 |
<FilesMatch> |
<Files>と同様です。 ファイル情報に正規表現が利用できます。 |
<Localtion> |
指定されたロケージョン(URL情報)に対する各種設定を行います。 |
<LocationMatch> |
<Location>と同様です。 ロケーション情報に正規表現が利用できます。 |
<VirtualHost> |
仮想ホストに対して各種設定を行います。 |
<IfModule> |
指定されたモジュールに対する各種設定を行います。 |
また、SSL通信用のポート番号を複数設定する場合、それぞれのポート番号に
対して、<VirtualHost>の設定がそれぞれ必要となります。
SSL通信用のポート番号を複数設定する場合には、SSL通信用の定義情報ファイル
(ssl.conf)を直接編集してください。
運用管理ツール/コマンドからの定義情報の追加処理は、
定義情報ファイル(httpd.conf)に対してのみ行われます。
SSL通信用の定義情報ファイル(ssl.conf)に対して運用管理ツール/
コマンドから定義情報の追加処理はできません。
SSL通信用の定義情報ファイル(ssl.conf)に定義されている情報を
更新/追加する場合は、エディタ等を利用して直接編集してください。
Webサーバの定義情報ファイル(httpd.conf)において、
ディレクトリ一覧表示機能を「無効」(ディレクトリリスティングを禁止)に
設定しています。
そのため、ブラウザからWebサーバの DocumentRootディレクトリ
(つまりhttp://localhost/)や、DirectoryIndex指示子で設定しているファイル(index.html)が
存在しないディレクトリにアクセスすると、以下の
Forbidden メッセージ(HTTPステータスコード 403)が
返却されます。
Webサーバは正常起動していますので、本メッセージが出力されることに
問題はありません。

なお、Webサーバへのアクセスに対して正常終了(HTTPステータス200)が
返却されること確認する場合には、ブラウザから次のURLを指定し、
Webサーバのマニュアルページが表示されることを確認してください。
http://localhost/manual/
Webサーバのディレクトリ一覧表示機能を有効にするには、
Webサーバの定義情報ファイル(httpd.confファイル)において、
<Directory>指示子内で設定されている Options 指示子に
Indexes オプションを追加します。
<Directory>指示子は複数存在しますので、それぞれに
設定する必要があります。
|
<Directory "/opt/WebOTX/domains/domain1/docroot"> Optios Indexes FollowSymLinks MultiView … </Directory> |
ただし、ディレクトリ一覧表示機能を有効に設定することは、 Webサーバのセキュリティ対策上、問題となる場合があります。 本設定を有効に変更する場合には、十分な注意が必要です。
Windows 版の WebOTX Webサーバの注意・制限事項を記載します。
Webサーバのインストールを行うと、次のサービスが自動的に登録されます。 このサービスは、WebOTXのドメインの起動/停止と連動しているため、 個別にサービスの起動属性等を変更する必要はありません。
| バージョン | サービス名 |
|---|---|
1.3 |
WebOTX WebServer domain名 |
2.0 |
WebOTX WebServer2 domain名 |
なお、WebOTXのアンインストール時に上記サービスが削除されない場合があります。
この場合には、次のサービスのレジストリ情報を削除してください。
\\HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentConnnnrolSet\Services 配下
\WebOTXWebServerdomain名 キー または
\WebOTXWebServer2domain名 キー
Windows Server 2003 サービスパック1 以降 および Windows Server 2003 R2 環境では、「Windowsファイアウォール」機能が標準実装され、 デフォルトでは「無効」で設定されていますが、「有効」に設定した場合、 ポートのブロッキングが発生し、外部ネットワークからの接続が拒否されるため、 動作に影響があります。
「コントロールパネル」−「Windowsファイアウォール」において、
「例外」タブを選択し、「プログラムの追加」または「ポートの追加」
を実行して、例外設定を行ってください。
なお、Windows Server 2008 では、デフォルトで「Windowsファイアウォール」が有効
となっているため、インストール時に本例外設定の登録を行っています。
プログラムの追加
| パス |
|---|
<WebOTX_Dir>\WebServer\bin\apache.exe |
<WebOTX_Dir>\WebServer2\bin\apache.exe |
ポートの追加
| 名前 | ポート | TCP/UDP |
|---|---|---|
HTTP |
80 (※) |
TCP |
HTTPS |
443(※) |
TCP |
(※) インストール時に指定した、または、Webサーバが利用する ポート番号を設定してください。
Windows Server 2003マシンにおいて、インストール時に「Webサーバ1.3」 を選択した場合、インストール時や新規ドメイン作成の途中で、イベントログ情報 とWebOTXのログ情報に、次の警告/エラーメッセージが出力される場合があります。
WebOTXでは、ドメインの作成時に情報設定のために、ドメインの作成と ドメインの起動を行いますが、Webサーバのサービス起動は行わないために、 ドメイン停止時に「Webサーバのサービスは起動していない」という意味の 次の各メッセージが出力されます。なお、本メッセージが出力されても動作上、 特に問題はありません。
| 警告メッセージ(イベントログ) |
|---|
|
OTX05230002:コマンドの実行(execute)で例外(ExecException)が発生しました。
(com.nec.webotx.enterprise.syste.webserver) |
OTX01205061:例外 :(com.nec.webotx.enterprise.system.core) |
OTX01205107: サービス “WebServerService” を停止することができません! |
| エラーメッセージ(イベントログ) |
|---|
OTX05210004:WebServer Lifecycle Shutdownで例外が発生しました。 |
UNIX 版の WebOTX Webサーバに関する注意・制限事項を記載します。
Linux版を利用する場合、次のパッケージが必要となります。
インストールされていない場合、事前にインストールしてください。
compat-db-4.0.14-5パッケージ
compat-libcom_errパッケージ
UNIX 版の場合、インストール時に「WebOTX 運用ユーザ」を利用する設定を 行った場合、次の制限があります。
SSL通信を有効にしてWebサーバを起動した場合、 (<VirtualHost _default_:ssl-port> 指示子を利用している場合)、 次のエラーメッセージが出力され、Webサーバの起動に失敗する場合があります。
OTX05230002: コマンドの実行(execute)で例外(ExecException)が発生しました。
com.nec.webotx.enterprise.util.ExecException:
abnormal subprocess termination:
Detail Message:
[xx mm dd hh:mm:ss yyyy] [crit] [xx mm dd hh:mm:ss yyyy]
file vhost.c, line 190,
assertion “rv == APR_SUCCESS” failed
異常終了– コアダンプしました。
このメッセージは、Solarisマシンで自マシンのIPアドレス解決
に失敗した場合に出力されるメッセージです。
該当 SolarisマシンのTCP/IP設定が正しく設定されているかを
確認してください。
また、/etc/nsswitch.conf に "hosts: files dns .."
の設定が含まれているかを確認してください。
なお、OS側の設定変更ができない場合には、ssl.conf に定義されている <VirtualHost _default_:ssl-port> の設定を <VirtualHost *:ssl-port> に変更してください。