WebAP JSPの構成について説明します。
WebAP JSPには、以下の２つの環境があります。
| 環境 | 概要 |
|---|---|
| WebAP JSP | Webブラウザからアプリケーションを実行します。Webブラウザからの要求に従い、対応するWebアプリケーション(フェーズオブジェクト)からORBクライアントのメソッドを実行し、処理結果を表示するためのHTMLファイルを作成してWebブラウザに返却します。 |
| WebAP JSP Developer |
Webブラウザから実行するアプリケーションを作成します。プロジェクト、トランザクション、フェーズの構成などを定義した後、フェーズオブジェクトとなるJavaソースファイルの作成、JSPファイルの作成、コンパイル等を行います。 |
WebAP JSP／Developerの構成を以下に示します。
WebAP JSP
ORBサーバ上で実行するプログラム(サーバAP)は、WebOTXを使用してクライアントからアクセスできるアプリケーションです。WebAP JSP を使用すると、サーバAPがORBクライアントに提供するインタフェースを、Webブラウザから利用することができます。
Webブラウザからの要求に従い、対応するフェーズオブジェクトからORBクライアントのメソッドを実行し、処理結果をWebブラウザに返却します。実際には、Webブラウザに表示するJSPファイル中に記述したINPUTタグ、SELECTタグ等と、サーバAPのメソッドのパラメータの引数とを関連づけてアクセスを行います。
WebAP JSP でアプリケーションを実行するには、ORBクライアントとして使用するObject Brokerをインストールしている必要があります。Servletコンテナとしては、WebOTX Webコンテナを使用します。JSPエンジンは、Servletコンテナに付属のものを使用します。また、JavaServletが動作するためには、JavaVM および Javaコンパイル環境が必要です。
WebAP JSP Developer（MFDL移行以外の場合）
WebAP JSP Developer は、WebAP JSP で使用するフェーズJavaクラスファイルおよびJSPから作成したServletファイルを作成します。WebAP JSP Developer は、これらのファイルをZipファイルにまとめてWebAP JSP に転送します。
Webブラウザに表示するためのJSPファイルは、ユーザが作成したHTMLファイルまたはJSPファイルを元に、WebAP JSP Developer で自動作成します。
インターフェース定義情報は、WebAP JSP Developer が使用するObject Brokerのバージョンにより、IDLファイル（インタフェース定義言語ファイル）またはIFファイル（インターフェースリポジトリ定義ファイル）から取得します。
WebAP JSP Developer（MFDL移行の場合）
WebAP JSP Developer では、ETOS対応業務の移行（以下、MFDL移行）に対応したWebアプリケーションを作成することが可能です。その場合は、WebOTX関連製品のWebOTX Connector Developer(VISコネクタ)が生成したコネクタ連携ファイルと、ユーザが作成した移行定義ファイル（MFDL移行時に必要な情報を定義したファイル）を読み込んで、Webアプリケーションの作成を行います。
MFDL移行の場合は、元ファイルとなるHTML（JSP）ファイルをユーザが作成する必要はありません。また、コネクタ連携ファイルに情報が記述されているので、IDLファイル、IFファイルは使用しません。
移行定義ファイル中の指定により、HTMLファイルを自動生成することも可能です。HTMLエディタ等を使用してカスタマイズした後のHTMLファイルを読みこんで、Webアプリケーションを作成することができます。
WebAP JSP Developer のディレクトリ構成
以下に、WebAP JSP Developer のディレクトリ構成図を示します。
WebAP JSP をインストールすると、以下の場所にインストールディレクトリが作成されます。
[インストーラで指定したディレクトリ\JSP\Developer]
WebAP JSP Developer で利用可能なJSPファイルの作成元となるHTML（JSP）ファイル、サーバAPのIDL（IF）ファイルはユーザが作成して、WebAP JSP 開発環境のマシンからアクセスできる場所に格納してください。IDL（IF）ファイルの作成方法については、WebOTX Developerのマニュアルを参照してください。
MFDL移行の場合は、WebOTX Connector Developer(VISコネクタ)が生成したコネクタ連携ファイルを、WebAP JSP Developer のマシンからアクセスできる場所に格納してください。
WebAP JSP Developer でプロジェクトを作成すると、JSP開発ディレクトリ配下のproject配下に、プロジェクト名のディレクトリを作成します。また、トランザクションを作成すると、プロジェクト名のディレクトリ配下にトランザクション名のディレクトリを作成します。
WebAP JSP Developer でJSPファイルを作成すると、JSP開発ディレクトリ配下のjsp配下に該当のディレクトリがない場合、プロジェクト名、トランザクション名のディレクトリを作成します。
WebAP JSP のディレクトリ構成
以下に、WebAP JSP のディレクトリ構成図を示します。
OSがHP-UX/Linuxの場合は、WebAP JSP をインストールすると、以下の場所にインストールディレクトリが作成されます。
[/opt/WebOTXJSP/Runtime]
OSがWindowsの場合は、以下の場所にインストールディレクトリが作成されます。
[インストーラで指定したディレクトリ\JSP\Runtime]
WebAP JSP Developer でファイル転送を行うと、WebAP JSP のインストールディレクトリ配下のrun配下に、プロジェクト名、トランザクション名のディレクトリを作成し、WebAP JSP で使用可能なファイルを格納します。