WebOTX VIS Connectorが提供するサービスについて説明します。
サーバAPデザイナでは、「ステートレス」方式と「ステートフル」方式のいずれの方式にも対応したアプリケーションを作成します。各方式について、以下に示します。
【ステートレス方式】
コネクタAPの処理部を複数のクライアントで共有し、WebOTXサーバホスト間のセションを共有する方式です。セション資源の管理を行うことができますが、同一のセションを複数のクライアントが共有するため、ホスト側でのセションによるクライアントの特定はできません。1回のメッセージ交換でトランザクションが完了する一問一答型の場合に有効です。

【ステートフル方式】
クライアントからのトランザクション要求発生毎にWebOTXサーバホスト間のセションを接続する方式です。トランザクション中、クライアントは常に特定のセションを使用するため、ホスト側でのセションによるクライアントの特定が可能です。このため、複数のメッセージ交換でトランザクションを完了する会話型の場合に有効です。

【各方式の特徴】
| WebOTXへの登録 | ステートレス | ステートフル |
|---|---|---|
| セション接続/切断契機 | 通常、コネクタAP起動時にセション接続を実行します。切断はコネクタAP終了時に実行します。 | クライアントからの処理要求発生に伴うコネクタAPクラスオブジェクト生成時にセション接続を実行、また、オブジェクト解放時にセション切断します。 |
| クライアントとセションの対応 | 複数のクライアントでセションを共有します。このため、クライアントからの要求が接続セション数を越えた場合、セションが空くまで要求は待機状態になります。 | 1クライアントに対し、常に特定のセションが割り当てられます。このため、他のクライアントの処理状況に関係なく、処理を行うことができます。 |
| セション数 | WebOTXで設定するスレッド数に依存します。 | 処理中のクライアント数に依存します。 |
コンポーネント定義画面のオプションの設定にリトライ回数およびリトライ間隔の設定があります。これらの設定値によりタイマ監視を行っています。設定されたリトライ間隔を過ぎても応答がない場合はタイムアウトし、リトライ回数まで繰り返します。詳細については、「WebOTX Connector Developerの運用」の「オプションの設定」を参照してください。
コード変換では以下の機能をサポートしています。
(Java版) Unicode ←→SJIS/JIS/EUC/JIPS(E) (C++版) SJIS ←→JIS/EUC/JIPS(E) Unicode ←→SJIS/JIS/EUC/JIPS(E)
- Unicode←→EUC変換の場合
- 95〜119区は変換対象外になります。
- Unicode←→JIS、Unicode←→JIPS(E)の場合
- UnicodeのPrivateUserAreaの先頭10区分をJISコード/JIPS(E)コードの84〜94区にマッピングします。
G0/G1への字体入替えを行います。- SJIS←→JIS、SJIS←→JIPS(E)の場合(C++版のみ)
- SJISコードの95〜105区をJISコード/JIPS(E)コードの84〜94区にマッピングします。
G0/G1への字体入替えを行います。
| Unicode/SJIS: | 1区1点〜119区94点 |
| JIS/JIPS(E): | G0:1区1点〜119区94点 G1:1区1点〜94区94点(G1コードは辞書変換のみ対応) |
| EUC: | 1区1点〜94区〜94点 |
(例)IBM拡張文字(115〜119区)をJIPS(E)に変換する場合
※辞書機能を使用することにより変換可能
メソッド定義画面の設定に「出力メッセージを統合する」の設定があります。「出力メッセージを統合する」をチェックした場合には以下のように出力メッセージが統合されたメソッドを持つアプリケーションを作成します。(メソッド毎に指定可能です)

参考に以下に「出力メッセージを統合する」をチェックしない場合の出力メッセージを示します。

出力メッセージを統合するメソッドは想定される受信画面数が多い場合に有効です。
なお、出力メッセージを統合するメソッドの生成を選択する場合は、送信/受信画面の定義方法について注意が必要です。詳細は「注意制限事項」の「メソッド定義」を参照してください。
通信管理では以下の通信モデルを提供しています。