WebOTX でバンドルしている Webサーバ(Apache HTTP Serverベース)を利用する際の注意事項について説明します。
OS | バージョン | コマンド |
---|---|---|
Windows | ||
2.2
|
${AS_INSTALL}\WebServer22\bin\httpd.exe -v | |
UNIX | ||
2.2
|
${AS_INSTALL}/WebServer22/httpd -v |
WebOTX Webサーバは、64 ビットOS 上で、64ビットバイナリを提供します。
プラットフォーム | バージョン | バイナリ |
---|---|---|
Windows (x64) |
2.2 |
Windows (x64)専用 64ビットバイナリ |
Linux (x64) |
2.2 |
Linux (x64)専用 64ビットバイナリ |
他ベンダから提供されている Apache HTTP Server 用の各種モジュールを、 WebOTX 上で動作させる場合には、バージョンと動作ビット数が一致するモジュールを 利用してください。
すでに WebOTX Application Server をインストール済みの環境に、 「Webサーバ」機能の追加を行う場合には、Windows版の場合、WebOTXの再インストールが 必要になります。
この際、既存のドメイン環境に対して「Webサーバ」機能の 追加/変更を行う場合には、追加/変更インストールを実行する前に、
次の運用管理コマンドを実行してドメインの削除を実行してください。
ドメインの情報をそのまま利用する場合には、ドメインの定義情報の バックアップを行ってください。
>asant -f setup.xml -Ddomain.name=domain1 delete-domain
Windows版の場合、WebOTX の再インストールを行い、 ドメインを再作成してください。
UNIX版の場合、追加/変更インストール実行後に、 antコマンドを実行して、ドメインの再作成を行ってください。
ドメインの再作成方法については、[ ドメイン構築・基本設定ガイド > 3. ドメイン > 3.2. ドメインの作成・削除 ] を参照してください。
定義情報の指示子によっては、複数行の設定が必要なものがあります。
このような定義情報の更新・追加をする場合には、直接、定義情報ファイル (httpd.conf)の更新をしてください。
WebOTX の統合運用管理ツール/コマンドからの追加・更新・削除は行わない でください。
例えば、次に示すようなコンテナ指示子の設定を行う場合には、 直接、定義情報ファイルを更新してください。
指示子 | 説明 |
---|---|
<Directory> |
指定されたディレクトリに対する各種設定を行います。 |
<DirectoryMatch> |
<Directory>と同様です。 ディレクトリ情報に正規表現が利用できます。 |
<Files> |
指定されたファイルに対する各種設定を行います。 |
<FilesMatch> |
<Files>と同様です。 ファイル情報に正規表現が利用できます。 |
<Location> |
指定されたロケーション(URL情報)に対する各種設定を行います。 |
<LocationMatch> |
<Location>と同様です。 ロケーション情報に正規表現が利用できます。 |
<VirtualHost> |
仮想ホストに対して各種設定を行います。 |
<IfModule> |
指定されたモジュールに対する各種設定を行います。 |
また、SSL通信用のポート番号を複数設定する場合、それぞれのポート番号に
対して、<VirtualHost>の設定がそれぞれ必要となります。
SSL通信用のポート番号を複数設定する場合には、SSL通信用の定義情報ファイル (ssl.conf)を直接編集してください。
運用管理ツール/コマンドからの定義情報の追加処理は、
定義情報ファイル(httpd.conf)に対してのみ行われます。
SSL通信用の定義情報ファイル(ssl.conf)に対して運用管理ツール/ コマンドから定義情報の追加処理はできません。
SSL通信用の定義情報ファイル(ssl.conf)に定義されている情報を
更新/追加する場合は、エディタ等を利用して直接編集してください。
Webサーバの定義情報ファイル(httpd.conf)において、
ディレクトリ一覧表示機能を「無効」(ディレクトリリスティングを禁止)に 設定しています。
そのため、ブラウザからWebサーバの DocumentRootディレクトリ (つまりhttp://localhost/)や、DirectoryIndex指示子で設定しているファイル(index.html)が
存在しないディレクトリにアクセスすると、以下の Forbidden メッセージ(HTTPステータスコード 403)が
返却されます。
Webサーバは正常起動していますので、本メッセージが出力されることに 問題はありません。
図2.5-1
なお、Webサーバへのアクセスに対して正常終了(HTTPステータス200)が
返却されること確認する場合には、ブラウザから次のURLを指定し、
Webサーバのマニュアルページが表示されることを確認してください。
http://localhost/manual/
Webサーバのディレクトリ一覧表示機能を有効にするには、
Webサーバの定義情報ファイル(httpd.confファイル)において、 <Directory>指示子内で設定されている
Options 指示子に Indexes オプションを追加します。
<Directory>指示子は複数存在しますので、それぞれに 設定する必要があります。
<Directory "/opt/WebOTX/domains/domain1/docroot"> Optios Indexes FollowSymLinks MultiView … </Directory>
ただし、ディレクトリ一覧表示機能を有効に設定することは、 Webサーバのセキュリティ対策上、問題となる場合があります。 本設定を有効に変更する場合には、十分な注意が必要です。
Windows 版の WebOTX Webサーバの注意・制限事項を記載します。
Webサーバのインストールを行うと、次のサービスが自動的に登録されます。 このサービスは、WebOTXのドメインの起動/停止と連動しているため、 個別にサービスの起動属性等を変更する必要はありません。
バージョン | サービス名 |
---|---|
2.2 |
WebOTX WebServer22 domain名 |
なお、WebOTXのアンインストール時に上記サービスが削除されない場合があります。
この場合には、次のサービスのレジストリ情報を削除してください。
\\HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentConnnnrolSet\Services 配下
\WebOTXWebServer22domain名 キー
error.log に対して、rotatelogs.exe によるローテーションを設定している場合、Webサーバ起動時に生成された error.log ファイルを、Webサーバ動作中に削除しないでください。この error.log ファイルを削除する場合は、Webサーバを停止後に実行してください。なお、Webサーバ動作中にローテーションにより作成された error.log ファイルであれば、Webサーバ動作中の削除は可能です。
UNIX 版の WebOTX Webサーバに関する注意・制限事項を記載します。
UNIX 版の場合、インストール時に「WebOTX 運用ユーザ」を利用する設定を 行った場合、次の制限があります。
>chmod +s /opt/WebOTX/WebServer22/bin/httpd
WebOTX Webサーバの起動時に、webotx_agent.log に 「セグメンテーション違反です $HTTPD -f
$CONFFILE -d $SERVERROOT -k $ARGV」 のメッセージが出力された場合、次の
OS側設定を確認してください。
localhost が名前解決できるようにしてください。
/etc/hosts ファイルに、次の設定が無い場合は追加してください。
127.0.0.1 localhost