ACID特性 |
原子性(Atomicity)、一貫性(Consistency)、隔離性(Isolation)、永続性(Durability)の4つのトランザクション特性を示します。 |
Atomicity(原子性) |
トランザクションのACID特性の1つです。結果が成功か失敗の2通りしかとれない分解不能な最小単位であることです。 |
Consistency(一貫性) |
トランザクションのACID特性の1つです。結果が部分的に異なることなく、一貫したものになることです。 |
Controlオブジェクト |
Controlインタフェースを提供するオブジェクトです。 |
Controlインタフェース |
トランザクションコンテキストを代表するトランザクションサービスの提供するインタフェースです。Controlインタフェースによって明示的にトランザクションコンテキストを管理することができます。 |
Coordinatorオブジェクト |
Coordinatorインタフェースを提供するオブジェクトです。 |
Coordinatorインタフェース |
トランザクションコンテキストに対してトランザクション参加者が操作するためのトランザクションサービスが提供するインタフェースです。トランザクション情報の取得、トランザクションの比較、トランザクションへのリソースの登録などを行うことができます。 |
CORBA (Common Object Request Broker
Architecture) |
OMGが定めたオブジェクト指向に基づく分散システム構築のための共通仕様です。 |
CORBA標準例外 |
ORBが標準としてサポートする例外です。オペレーションの記述で宣言をしなくてもリクエストはこれらの例外を返すことができます。 |
Currentオブジェクト |
Currentインタフェースを提供するオブジェクトです。 |
Currentインタフェース |
間接的なコンテキスト管理を提供するトランザクションサービスのインタフェースです。トランザクションの開始、コミット、ロールバックなどを行うことができます。 |
Durability(永続性) |
トランザクションのACID特性の1つです。結果は障害などに影響を受けずに永久に保存されます。 |
Heuristic決定 ヒューリスティック決定 |
トランザクションの結果が決定する前に人為的にトランザクションの結果をコミットまたはロールバックに決定することです。Heuristic決定が行われると一貫性は保証されません。 |
IDL(Interface Definition Language) |
CORBAオブジェクトのインタフェースを共通に定義するためのインタフェース言語です。 |
INVALID_TRANSACTION標準例外 |
リクエストが不正なトランザクションコンテキストを運んだことを通知するための標準例外です。 |
Isolation(隔離性) |
トランザクションのACID特性の一つです。並列して実行される他のトランザクションによって影響を受けません。 |
OMG(Object Management Group) |
分散オブジェクト環境に関する仕様開発と普及を目的とする非営利団体です。 |
RecoveryCoordinatorオブジェクト |
RecoveryCoordinatorインタフェースを提供するオブジェクトです。 |
RecoveryCoordinatorインタフェース |
リカバラブルオブジェクトが状態を回復するための処理をトランザクションに対して要求するためのインタフェースです。 |
Resourceオブジェクト |
Resourceインタフェースを提供するオブジェクトです。利用者が作成します。 |
Resourceインタフェース |
トランザクションを完了するときに使用する2フェーズコミットメントプロトコルを利用するためのインタフェースです。 |
SubtransactionAwareResourceオブジェクト |
SubtransactionAwareResourceインタフェースを提供するオブジェクトです。利用者が作成します。 |
Subtransaction
Aware Resourceインタフェース |
ネストされたトランザクション動作を実装するリカバラブルオブジェクトはSubtransactionAwareResourceインタフェースと呼ばれるResourceインタフェースを特殊化したものをサポートします。リカバラブルオブジェクトは、トランザクションサービスに対してSubtransactionAwareResourceインタフェースを提供するオブジェクトを登録することによって、サブトランザクション完了の通知を受けることができます。 |
Synchronizationオブジェクト |
Synchronizationインタフェースを提供するオブジェクトです。 |
Synchronizationインタフェース |
同期プロトコルを提供するインタフェースです。同期プロトコルはコミット/ロールバックの開始前と完了後にこのインタフェースで定義されたメソッドが呼び出されます。 |
Terminatorインタフェース |
トランザクションをコミットまたはロールバックするためのオペレーションをサポートします。一般的にこれらのオペレーションはトランザクション生成者によって利用されます。 |
TransactionalBaseインタフェース |
WebOTX Transaction Service上で動作するアプリケーションの特別なインタフェースで、サーバ側のアプリケーションでデータベースを使用可能となります。 |
TransactionalObjectインタフェース |
オブジェクト自身がトランザクショナルであることをトランザクションサービスに通知するためにのインタフェースです。サーバオブジェクトがこのインタフェースを派生することでトランザクショナルオブジェクトとみなされます。 |
TransactionFactoryインタフェース |
Controlオブジェクトを生成するためのファクトリインタフェースです。直接的なコンテキスト管理でトランザクション生成者がトランザクションを開始するときに使います。 |
TransactionServiceインタフェース |
WebOTX Transaction Service固有のトランザクションサービスを表現するインタフェースです。トランザクションサービスの初期化、データベースの登録などを行うことができます。 |
TRANSACTION_REQUIRED標準例外 |
アクティブなトランザクションが要求されているのに空のトランザクションコンテキストを伝播したことを示す標準例外です。 |
TRANSACTION_ROLLEDBACK標準例外 |
関連するトランザクションがすでにロールバックしたまたはロールバックをマークしたことを示す標準例外です。 |
XID |
トランザクション識別子 |
1フェーズコミット |
トランザクションに登録されているリソースが1つである場合、リソースに対して直ちにコミットを要求します。 |
2フェーズコミット |
トランザクションに登録されているリソースが複数の場合、リソース全体のコミットを実現します。1つでもリソースがコミットできなければトランザクションはロールバックされます。 |
1フェーズコミット対応リソース |
トランザクションに登録されるリソースのうち、1フェーズコミットメントにしか対応していないリソースをさします。2フェーズコミットメントに対応していないデータベースにアクセスするために使用されますが、WebOTXが提供するTransactionサービスでは、それをグローバルトランザクションに参加させ、2フェーズコミットメントに対応したリソースとの調整(データベース同時更新)を可能にするための機構を提供しています。 |
アンチェックドトランザクション |
チェックドトランザクションを行わないことです。トランザクションの完全性の保証はアプリケーションに任されます。 |
暗黙的な伝播 |
トランザクションサービスがクライアントアプリケーションのスレッドに関連付けられたトランザクションコンテキストをサーバオブジェクトに転送することです。これにより、サーバオブジェクトはクライアントアプリケーションに関連付けられていたトランザクションに参加します。 |
オープン文字列 |
リソースマネージャの初期化時に指定する文字列です。オープン文字列中に指定する内容はリソースマネージャ毎に異なります。 |
オブジェクト |
個々に区別することができるものや概念を「構造」と「動作」として一つにまとめた単位で抽象化したもののことです。 |
干渉 |
暗黙の伝播でサーバオブジェクトとのインタフェースを効率的に中継することです。転送されるネットワークメッセージの数を最小化することができます。 |
間接的なコンテキスト管理 |
トランザクションの管理をCurrentインタフェースで行うことです。これにより、簡単なインタフェースでトランザクションの開始・終了が行えます。 |
クローズ文字列 |
リソースマネージャの終了時に指定する文字列です。クローズ文字列中に指定する内容はリソースマネージャ毎に異なります。 |
グローバルトランザクション |
システム内で分散して実行されるトランザクションブランチの集まりです。 |
コミット |
トランザクションが正常に終了し、トランザクション内で変更されたデータを更新することです。 |
コミットチェック |
コミットをする前にコミット要求がトランザクション生成者から発行されていることと、すべての遅延同期リクエストのリプライを受信したことをチェックします。 |
サブトランザクション |
トップレベルトランザクションまたはサブトランザクションから生成されたトランザクションのことです。 |
スケルトン |
サーバアプリケーションが提供するメソッドルーチンへのディスパッチングルーチンを提供するものです。スタブと同様にIDLコンパイラでコンパイルすることにより生成されます。 |
スタブ |
クライアントプログラムにIDLで定義されたオペレーション群へのアクセスを提供するルーチン群のことです。IDLコンパイラでコンパイルすることにより生成されます。 |
チェックドトランザクション |
X/OpenのDTPトランザクションモデルと同一の完全性を保証するためにトランザクションサービスインタフェースの使用に制約を設けて動作することです。チェックドトランザクションにはリプライチェック・コミットチェック・レジュームチェックがあります。 |
直接的なコンテキスト管理 |
トランザクションの管理をCurrentオブジェクトを使わずに直接Controlオブジェクトや他のオブジェクトにアクセスして行います。 |
伝播 |
サーバアプリケーションオブジェクトの呼び出し時にターゲットオブジェクトに対してトランザクションを伝達することです。 |
トップレベルトランザクション |
トランザクション生成者によって新規に作成されたトランザクションのことです。 |
トランザクショナルオブジェクト |
トランザクションの中で呼び出されることにより動作が影響を受けるオブジェクトです。 |
トランザクショナルクライアント |
1つのトランザクションの中で多くのトランザクショナルオブジェクトのオペレーションを呼び出すことができるプログラムです。 |
トランザクショナルサーバ |
リカバラブルオブジェクトではないトランザクショナルオブジェクトの集合です。 |
トランザクション |
ACID特性を持つ仕事の単位です。コミットまたはロールバックで終了します。 |
トランザクションコンテキスト |
トランザクションのさまざまな状態を管理する論理的な概念で、Controlオブジェクトに対応します。 |
トランザクションサービス |
CORBAトランザクションサービスをアプリケーションに提供するシステムです。WebOTX Transaction ServiceはNECの提供するトランザクションサービスです。 |
トランザクション生成者 |
トランザクションを生成するトランザクショナルクライアントのことです。 |
トランザクションブランチ |
スレッド毎かつリソースマネージャ毎に生成される最小のリカバリ単位です。 |
トランザクションモデル |
CORBAトランザクションサービスではフラットトランザクションとネストトランザクションの2つのトランザクションモデルがあります。 |
ネストトランザクション |
親子関係をもつ多段のトランザクションを実現するモデルです。 |
ノントランザクショナルオブジェクト |
トランザクションの結果に関連を持たずにデータを更新できるオブジェクトです。 |
ノントランザクショナルクライアント |
トランザクションの制御を行わないプログラムです。 |
フラットトランザクション |
単一のトランザクションを実現する基本的なモデルです。 |
明示的な伝播 |
トランザクションサービスがトランザクションコンテキストを転送するのではなく、アプリケーションがオペレーションの引数で直接トランザクションコンテキストを示すオブジェクトを転送します。 |
リカバラブルオブジェクト |
トランザクショナルオブジェクトの中でトランザクションの結果(コミットとロールバック)により、影響を受
けるデータを持つものです。 |
リカバラブルサーバ |
一つ以上のリカバラブルオブジェクトを含むオブジェクトの集合です。 |
リソースオブジェクト |
トランザクション処理の対象となるリソースを代表するオブジェクトです。 |
リプライチェック |
リクエスト中で実行したすべての遅延同期リクエストのリプライを受信していることを、リプライを返す前に確認するチェックです。 |
レジュームチェック |
トランザクションコンテキストが以前にスレッドと関連付けられていたことを、レジューム前に確認するチェックです。 |
ローカルトランザクション |
グローバルトランザクションに参加しないトランザクションです。トランザクションサービスの範囲外で動作します。 |
ロールバック |
トランザクションが失敗し、変更のあったデータをトランザクション開始前の状態に戻します。 |