本章では、WebOTX ESBおよびERP Connector for WebOTX Enterprise Service Busのインストール方法について説明します。
バックアップ環境のリストアに関しては、 [ Application Server > 高度な管理と運用サイクルガイド > 1. バックアップ/リストア > 1.3. 同一環境にリストアする手順 ] あるいは [ Application Server > 高度な管理と運用サイクルガイド > 1. バックアップ/リストア > 1.4. 異なる環境にリストアする手順 ] を参照してください。
以下からの説明では、WebOTX Enterprise Service Busを「WebOTX ESB」と、ERP Connector for WebOTX Enterprise Service Busを「ERP Connector for WebOTX ESB」と省略して表現します。
WebOTX Mediaの収録製品一覧は、 [ Application Server > セットアップガイド > 2. インストール ] を参照してください。
インストール前に必ず行う必要がある作業と確認事項について、それぞれのOSごとに説明します。
WebOTXのインストール中は、インストーラの内部でJavaを使ってセットアップを行います。 そのため、WebOTXをインストールする前に、JDK (J2SE SDK)がインストール済みかを確認してください。 まだJDKがインストールされていない場合は、必ずWebOTXインストール前にJDKをインストールしてください。
Windows、Linux用のJDKは、WebOTX DVD-ROM媒体に付属しています。 JDKのインストール方法に関しては、JDKのインストールマニュアルを参照願います。
(参考) [ セットアップガイド > 1. 使用上の条件 > 1.2. ソフトウェア条件について > 1.2.2. Java 2 SDK, Standard Edition ]
ここからは、OSごとに固有の作業内容を説明していきます。
WebOTX ESBをインストールする前に次の作業を行います。
WebOTX製品は、新旧の複数バージョンのインストールと、同一バージョンの複数位置へのインストールはできません。 したがって、既に旧バージョンのWebOTXか本バージョンのWebOTXがインストールされている場合は、WebOTXのサービス群を停止した後にアンインストールを行なってください。 操作手順については、ご利用になっているバージョンのマニュアルをご参照ください。
インストール作業は、必ずAdministratorsグループに所属した管理者権限があるユーザで行わなければなりません。
管理者権限があるユーザでログインしていることを確認してください。
Windows Server 2008、Windows Server 2012 にインストールを行う場合は、Build-in Administratorユーザで行うか、管理者権限のあるユーザでも「管理者として実行」
によりインストーラを起動してください。
Windows版のインストーラはレジストリへの書き込みを行います。以下のレジストリキーにSYSTEMユーザ及びAdministratorsグループの書き込み権限が設定されていることを確認してください。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\NEC (*1)
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Wow6432Node\NEC (*1)
(*1) 存在しない場合は上位のレジストリキーに権限が設定されていることを確認してください。
この作業が完了したら[ 2.2. インストール ]に進んでください。
製品をインストールする前に次の作業を行います。
UNIX版のWebOTX製品は、複数バージョンインストールをサポートしていますが、共存の対象バージョンや対応製品がありますので[ 1. 使用上の条件 > 1.4. 複数バージョンインストールについて]で確認してください。
既に他バージョンのWebOTXか本バージョンのWebOTXがインストールされている場合は、WebOTXのサービス群を停止してからインストール作業を行なってください。
他バージョンのWebOTXの操作手順については、ご利用になっているバージョンのマニュアルをご参照ください
SELinuxの無効化
(対象: Red Hat Enterprise Linux)
Red Hat Enterprise Linux (RHEL) 4からLinuxカーネルにセキュリティ拡張モジュールを付加したSELinuxが組み込まれています。 SELinuxは既定値設定で有効になっています。 WebOTX ASは、SELinuxを有効化した場合の動作をサポートしていませんので、無効化に設定する必要があります。
SELinuxの設定状態は、デスクトップ画面から「システム設定」→「セキュリティレベル」メニューを選ぶことで確認できます。
あるいは、/etc/sysconfig/selinuxファイルを開き、「SELINUX=」フィールドの値から確認することもできます。
WebOTX Utility (OTX93UTIL) のインストール
V9からインストールスクリプトによる製品インストール時に、WebOTX Utility (OTX93UTIL) は自動的にインストールされ、製品ライセンスを登録することが可能になりましたので、「2.2 インストール作業」に進んでください。 また、V9.3から複数バージョンインストール対応に伴い、インストールスクリプトでWebOTX Utility (OTX93UTIL)のインストール先を以下の通り切り替えます。
事前のWebOTX Utility (OTX93UTIL) インストールは不要です。ライセンス追加登録はインストール完了後に行ってください。 ライセンス追加登録に関しては [ 2.4. 製品ライセンスの追加登録 ] を参照してください。
WebOTX ESBをインストールする手順について各々のOSごとに説明します。
ここでは、Windows版でのインストール方法を説明します。
WebOTX ESBは WebOTX ASと連携させて使用します。
WebOTX ESBのインストール方法は「2.2.1.1. WebOTX ESB」を行います。
また、WebOTX ASのインストール方法は、
[ Application Server > セットアップガイド > 2. インストール ]
を参照してください。
CPU数に合わせて追加でライセンスを登録する場合は [ 2.4. 製品ライセンスの追加登録 ]を行います。
WebOTX ESB をインストール済みのWebOTX AS へインストールする手順について説明します。
DVD 媒体 を挿入しても下の画面が自動的に表示されない場合は、 エクスプローラで下記のいずれかを実行してください。
<ドライブ>:\wo_setup.exe
<ドライブ>:\ESB\setup.exe
<ドライブ>は、DVD-ROMドライブのドライブ文字です。



リストの各アイコンを選択した時の動作は次のとおりです。
| アイコン | 説明 | |
|---|---|---|
| ESB実行環境 | WebOTX Enterprise Service Busの実行環境です。必ずインストールされます。 | |



> cd <WebOTX インストールフォルダ> > bin\asant.bat -f setup.xml [-Ddomain.name=ドメイン名(*1)] install-esb (*1) 省略した場合はdomain1になります。例えば、インストールフォルダが「C:\WebOTX」、ドメインが「domain1」の場合は以下のようになります。
> cd C:\WebOTX > bin\asant.bat -f setup.xml install-esb正常に動作完了した場合、「BUILD SUCCESSFUL」と表示されます。
次は、[ 2.3. インストール後の作業 ]を行います。
マニュアルをインストールする場合は [ Application Server > セットアップガイド > 2. インストール > 2.2. インストール > 2.2.1. Windows > 2.2.1.6. WebOTX マニュアル ] を参照してください。
WebOTX ESBがインストールされている環境にERP Connector for WebOTX ESBをインストールする手順について説明します。
> cd <WebOTX インストールフォルダ> > bin\asant.bat -f setup.xml [-Ddomain.name=ドメイン名(*1)] install-esb-sap-connector (*1) 省略した場合はdomain1になります。例えば、インストールフォルダが「C:\WebOTX」、ドメインが「domain1」の場合は以下のようになります。
> cd C:\WebOTX > bin\asant.bat -f setup.xml install-esb-sap-connector正常に動作完了した場合、「BUILD SUCCESSFUL」と表示されます。
grant codeBase "file:${com.nec.webotx.instanceRoot}/lib/sapjco3.jar" {
permission java.security.AllPermission;
};
ここでは、HP-UX、Linux版でのインストール方法について説明します。
WebOTX ESBをインストールする場合は
[ 2.2.2.1. WebOTX ESB ]を行います。
また、WebOTX ASのインストール方法は、
[ Application Server > セットアップガイド > 2. インストール ]
を参照してください。
追加ライセンスの登録は、ライセンス登録コマンドにより行います。 通常、ライセンス登録はWebOTXのインストールの前に行いますが、インストール後にシステム環境の変更や追加インストールする場合にもライセンス登録が必要となります。 ライセンス登録コマンドの使用方法については、[ 2.1. インストール前の作業 ]を参照してください。
WebOTX Application Serverがインストールされている環境にWebOTX ESBをインストールする手順について説明します。
login: root
mountコマンドで指定するスペシャルファイル名がDVD-ROMドライブの SCSI IDによって異なる場合があります。
マシンの設定にあわせて指定してください。
root> cd / root> mount -F cdfs -r /dev/dsk/c1t2d0 /SD_CDROM
root> cd / root> mount -t iso9660 /dev/cdrom /media/cdrom
root> swinstall -s /SD_CDROM/OTXESB/HP_UX/OTX93ESB OTX93ESB
root> swinstall -s /SD_CDROM/OTXESB/HP_UX/OTX93ESB OTX93ESB,l=<インストール・ベースディレクトリ>
root> rpm -iv /media/cdrom/OTXESB/LINUX/OTX93ESB-9.xx.xx.xx-1.noarch.rpm
root> rpm -iv --prefix <インストール・ベースディレクトリ> /media/cdrom/OTXESB/LINUX/OTX93ESB-9.xx.xx.xx-1.noarch.rpm
※ x はRPMファイルのリビジョン番号です。インストールに使用するWebOTX Mediaのリリースメモ、もしくはWebOTX Mediaの上記ディレクトリを参照し、RPMファイル名を確認してください
root> cd / root> umount /SD_CDROM
root> cd / root> umount /media/cdrom
root> cd <インストール・ベースディレクトリ>/WebOTX root> bin/asant -f setup.xml [-Ddomain.name=ドメイン名(*1)] install-esb (*1) 省略した場合はdomain1になります。
(例) domain1に追加する場合、以下のコマンドを実行します。
root> bin/asant -f setup.xml install-esb
正常に動作完了した場合、「BUILD SUCCESSFUL」と表示されます。
この作業はESBを動作させる全てのドメインに対して実行します。
root> <インストール・ベースディレクトリ>/WebOTX/bin/otxown.sh
WebOTXの運用ユーザに変更してください。 以上でインストールは完了です。
マニュアルをインストールする場合は [ Application Server > セットアップガイド > 2. インストール > 2.2. インストール > 2.2.2. HP-UX、Linux > 2.2.2.6. マニュアル ] を参照してください。
WebOTX ESBがインストールされている環境にERP Connector for WebOTX ESBをインストールする手順について説明します。
root> /etc/init.d/WOAgentSvc93 stop
root> systemctl stop WOAgentSvc93
root> cd <WebOTX インストールフォルダ> root> bin/asant.bat -f setup.xml [-Ddomain.name=ドメイン名(*1)] install-esb-sap-connector (*1) 省略した場合はdomain1になります。例えば、インストールフォルダが「/opt/WebOTX」、ドメインが「domain1」の場合は以下のようになります。
root> cd /opt/WebOTX root> bin/asant.bat -f setup.xml install-esb-sap-connector正常に動作完了した場合、「BUILD SUCCESSFUL」と表示されます。
grant codeBase "file:${com.nec.webotx.instanceRoot}/lib/sapjco3.jar" {
permission java.security.AllPermission;
};
root> /etc/init.d/WOAgentSvc93 start
root> systemctl start WOAgentSvc93
WebOTX ESBをインストールした後に行う必要のある作業について、OSごとに説明します。
[ 4. 動作確認 > 4.1. Windows ] で説明される方法にしたがって、WebOTX ESBの機能が正しくドメインに追加されていることを確認します。
[ 4. 動作確認 > 4.2. HP-UX、Linux ] で説明される方法にしたがって、WebOTX ESBの機能が正しくドメインに追加されていることを確認します。
WebOTX ESBおよびERP Connector for WebOTX ESBはそれぞれ1ライセンスにつき2コアまで利用可能であり、インストール対象のマシンにマルチコアCPU及び複数のCPUが搭載されていてコア数の合計値が3以上の場合はライセンスの追加登録が必要です。
(2つ以上のプロセッサコアを1個のパッケージに集積したマイクロプロセッサをマルチコアと呼びます。)
製品ライセンスの追加登録は、OTXLAddコマンドを使用します。
Windowsの場合は[ 2.4.2. Windows ]を、HP-UX、Linuxの場合は[ 2.4.3. HP-UX、Linux ]を参照してください。
WebOTX ESBおよびERP Connector for WebOTX ESBに必要なライセンス数の数え方の関係について説明します。
インストール対象のマシンに搭載されているCPUのコア数の合計値をカウントして、合計値を2で割った数のライセンスを登録します。
※小数点以下の端数は切り上げです
物理マシンの場合は、対象マシンに搭載している全CPUのコア数の合計値が対象となります。
仮想マシンの場合、インストール対象の仮想マシンに割り当てるコア数の合計値が対象となります。
「4 (コア) x 2 (個) = 8 コア」 -> 登録するライセンス数 8 / 2 = 4 ライセンス(例2) 対象マシンが物理マシンかつヘキサコアCPUを2個搭載
「6 (コア) x 2 (個) = 12 コア」 -> 登録するライセンス数 12 / 2 = 6 ライセンス(例3) 対象マシンが仮想マシンかつ3コア割り当て
「3 コア」 -> 登録するライセンス数 3/2 =1.5 <(切り上げ) 2 ライセンス
Built-in-Administratorユーザ、もしくは管理者権限のあるユーザでログインし、Windowsのサービス画面からWebOTX関連のサービスを全て停止した後、次の手順のとおりライセンスの登録作業を行ってください。
>OTXLAdd
"Please Input License Code" と表示されたら製品の「ライセンスキー」を入力します。"Command Succeeded." と表示され OTXLAdd コマンドが終了します。OTXLAddコマンドを複数回実行して各製品のライセンス登録を行ってください。>OTXLChk
ライセンス登録を行ったのにライセンス情報が表示されない場合は、 ライセンス登録作業が失敗している可能性があります。 次の点に注意しながら再度ライセンス登録を行ってください。
OTXLDelコマンドを使用します。※ライセンスを複数登録している場合は一つだけ削除されます。>OTXLDel 32
>OTXLDel 46
rootユーザでログインし、WebOTX関連のサービスを全て停止した後、次の手順のとおりライセンスの登録作業を行ってください。
root> /opt/share.nec/bin/OTXLAdd
"Please Input License Code" と表示されたら製品の「ライセンスキー」を入力します。"Command Succeeded." と表示され OTXLAdd コマンドが終了します。OTXLAddコマンドを複数回実行して各製品のライセンス登録を行ってください。root> /opt/share.nec/bin/OTXLChk
ライセンス登録を行ったのにライセンス情報が表示されない場合は、 ライセンス登録作業が失敗している可能性があります。 次の点に注意しながら再度ライセンス登録を行ってください。
OTXLDelコマンドを使用します。※ライセンスを複数登録している場合は一つだけ削除されます。root> /opt/share.nec/bin/OTXLDel 32
root> /opt/share.nec/bin/OTXLDel 46