1. WebOTX Portal 全体における事項

本章では、WebOTX Portal 全体における注意制限事項について説明します。

1.1. 注意事項

ここでは、注意事項について説明します。

• WebOTX Portalが動作するためには、ディレクトリサーバ、データベースが動作している必要があります。
• WebOTX Portalが動作するためには、WebブラウザがHTTP Cookieを受け入れる設定を行っておく必要があります。
• WebOTX Portalが動作するためには、WebブラウザがJavaScriptを実行可能な設定を行っておく必要があります。
• ポータル、EDS、およびRDBそれぞれがインストールされているサーバマシン、ポータルを利用するマシンが正常なDNS環境にあることを確認してください。使用するすべてのマシンで、お互いに正引き(マシン名からIPアドレス)、および逆引き(IPアドレスからマシン名)が行えることを確認してください。
• ポータルにアクセスする際にURLで指定するホスト名は、rfc1738 に準拠したFQDN(Fully Qualified Domain Name：完全修飾ドメイン名)としてください。
• ポータルページの表示速度は、ネットワーク環境により大きく変化します。また、1ページ内に配置するポートレットの数、コンテンツの内容によっても大きく変化します。実運用に入る前に十分検討／評価してください。
• RDB内に格納している、本製品に関するテーブル情報や格納データを直接変更しないでください。
• 本製品ではJavaScriptを多く利用しています。そのため、JavaScriptの処理に時間のかかるブラウザの場合、ポータルページの表示に時間がかかる場合があります。
• サイトの編集等を行った場合、他の利用者は画面全体の更新を伴う操作を行うまで、その編集結果が画面に反映されません。
• 以下のメッセージダイアログが表示された場合には、DBアクセスに一時的に失敗した可能性があります。操作を再試行することで処理が成功する場合があります。

  「システムは一時的に使用不可になっています。システムに問題が発生している可能性があります。状況が改善しない場合はシステム管理者に問い合わせてください。」

• Android の標準ブラウザや Windows 版の safari では、サロゲート・ペア文字の表示、入力ができません
• スマートデバイスでのサイトの編集モードは未サポートです。

1.2. 制限事項

ここでは、制限事項について説明します。

• ポータルの有効なセッションが大量に存在する状況では、WebOTXドメインの停止に時間がかかる場合があります。
• 負荷分散環境で動作する場合、WebOTX Portal サーバ間でセッションレプリケーションを利用することはできません。
• LBを利用して負荷分散環境で動作する場合、LB側には次の機能を有する必要があります。
  • セッション維持機能(同じクライアントは同じサーバへ転送)があること
• 同一サイトを複数人で編集する可能性がある場合は、サービスエリア上の更新ボタン等で画面全体を最新の状態に更新してから編集操作を行うようにしてください。
• WebOTX Portalのドメイン停止時またはWebアプリケーションの配備解除時に、WebOTX Portalが使用しているOSS(Open Source Software)の使用するThreadLocal オブジェクトに関してエラーメッセージが出力される場合があります。これは、WebOTX Portalが使用するWebコンテナ機能の強化により、ThreadLocalの保持されたメモリがリークする可能性を警告するために出力されます。
  エラー監視ソフト等でメッセージを監視している場合には、以下のメッセージを除外するようにお願いいたします。
  メッセージは、
  WebOTX Application Server Express Editionの場合、<WebOTX>/domains/domain1/logs/webcontainer/webotx_catalina.log
  WebOTX Application Server Standard Editionの場合、<WebOTX>/domains/domain1/logs/tpsystem/Portal/WebOTXPortal/WebOTXPortal.*.log
  に出力されます。"XXXXXX"の部分は、不定の値を示します。

  OSS名	エラーメッセージ
  jaxb	org.apache.catalina.loader.WebappClassLoader - The web application webotxportal created a ThreadLocal with key of type [com.sun.xml.bind.v2.runtime.Coordinator$1] (value [com.sun.xml.bind.v2.runtime.Coordinator$XXXXXX]) and a value of type [com.sun.xml.bind.v2.runtime.Coordinator[]] (value [[Lcom.sun.xml.bind.v2.runtime.Coordinator;XXXXXX]) but failed to remove it when the web application was stopped. This is very likely to create a memory leak.
  jaxb	The web application [/webotxportal] created a ThreadLocal with key of type [com.sun.xml.bind.v2.runtime.Coordinator$1] (value [com.sun.xml.bind.v2.runtime.CoordinatorXXXXXX]) and a value of type [com.sun.xml.bind.v2.runtime.Coordinator[]] (value [[Lcom.sun.xml.bind.v2.runtime.Coordinator;XXXXXX]) but failed to remove it when the web application was stopped. This is very likely to create a memory leak.
  jaxb	The web application [/webotxportal] created a ThreadLocal with key of type [com.sun.xml.bind.v2.ClassFactoryXXXXXX] (value [com.sun.xml.bind.v2.ClassFactoryXXXXXX]) and a value of type [java.util.WeakHashMap] (value [{class com.nec.webotx.portal.management.util.message.resources.jaxb.Messages=java.lang.ref.WeakReferenceXXXXXX, class java.util.ArrayList=java.lang.ref.WeakReferenceXXXXXX, class com.nec.webotx.portal.management.util.message.resources.jaxb.Message=java.lang.ref.WeakReferenceXXXXXX}]) but failed to remove it when the web application was stopped. This is very likely to create a memory leak.