4.4.1.2. 文字列領域の確保と解放 |
CORBAアプリケーションで文字列を扱うために、文字列の領域を確保、コピー、解放するためのオペレーションです。
CORBA::string_alloc | 文字列として利用する領域を確保する |
CORBA::string_dup | 文字列をコピーする |
CORBA::string_free | 文字列として利用していた領域の解放 |
CORBA::wstring_alloc | ワイド文字列として利用する領域を確保する |
CORBA::wstring_dup | ワイド文字列をコピーする |
CORBA::wstring_free | ワイド文字列として利用していた領域の解放 |
CORBA::string_alloc - 文字列として利用する領域を確保する
#include <orb.h> char* CORBA::string_alloc(CORBA::ULong size);
文字列の終了を表すヌル文字('\0')を含む文字列を保持できるようにsize+1文字分の領域を確保し、先頭のアドレスをchar*型で返します。メモリ不足で領域の確保ができなかったときはヌル・ポインタを返します。
確保した領域の先頭アドレスをchar*型で返します。
メモリ不足のために領域が確保できなかった場合は、ヌル・ポインタが返ります。
CORBA::string_dup - 文字列をコピーする
#include <orb.h> char* CORBA::string_dup(const char* p);
文字列pの終了を表すヌル文字('\0')を含む文字列を保持できるようにsize+1文字分の領域を確保し、文字列pの内容をコピーします。コピーに成功したときは先頭のアドレスをchar*型で返します。メモリ不足で領域の確保ができなかったときはヌル・ポインタを返します。
コピーした文字列領域の先頭アドレスをchar*型で返します。
メモリ不足のために領域が確保できなかった場合は、ヌル・ポインタが返ります。
CORBA::string_free - 文字列として利用していた領域の解放
#include <orb.h> void CORBA::string_free(char* cp);
CORBA::string_allocまたはCORBA::string_dupで確保した領域あるいは、オペレーション呼び出しの結果獲得した文字列領域cpを解放します。
cpがCORBA::string_allocまたはCORBA::string_dupで確保された領域あるいは、オペレーション呼び出しの結果獲得した文字列領域を指していなかったとき、もしくは、ヌル・ポインタだったときは何も起こりません。
cpには確保した領域の先頭を渡してください。領域の途中のアドレスを渡してもCORBA::string_allocまたはCORBA::string_dupで確保した領域とは認識されません。
ありません。
CORBA::string_allocまたはCORBA::string_dupで確保した領域あるいは、オペレーション呼び出しの結果獲得した文字列領域と認識されない場合およびヌル・ポインタを渡した場合は何も起こりません。
CORBA::wstring_alloc - ワイド文字列として利用する領域を確保する
#include <orb.h> CORBA::WChar* CORBA::wstring_alloc(CORBA::ULong size);
ワイド文字列の終了を表すヌル文字('\0')を含むワイド文字列を保持できるようにsize+1文字分の領域を確保し、先頭のアドレスをCORBA::WChar*型で返します。メモリ不足で領域の確保ができなかったときはヌル・ポインタを返します。
確保した領域の先頭アドレスをCORBA::WChar*型で返します。
メモリ不足のために領域が確保できなかった場合は、ヌル・ポインタが返ります。
CORBA::wstring_dup - ワイド文字列をコピーする
#include <orb.h> CORBA::WChar* CORBA::wstring_dup(const CORBA::WChar* p);
ワイド文字列pの終了を表すヌル文字('\0')を含むワイド文字列を保持できるようにsize+1文字分の領域を確保し、ワイド文字列pの内容をコピーします。コピーに成功したときは先頭のアドレスをCORBA::WChar*型で返します。メモリ不足で領域の確保ができなかったときはヌル・ポインタを返します。
コピーしたワイド文字列領域の先頭アドレスをCORBA::WChar*型で返します。
メモリ不足のために領域が確保できなかった場合は、ヌル・ポインタが返ります。
CORBA::wstring_free - ワイド文字列として利用していた領域の解放
#include <orb.h> void CORBA::wstring_free(CORBA::WChar* cp);
CORBA::wstring_allocまたはCORBA::wstring_dupで確保した領域あるいは、オペレーション呼び出しの結果獲得したワイド文字列領域cpを解放します。
cpがCORBA::wstring_allocまたはCORBA::wstring_dupで確保された領域あるいは、オペレーション呼び出しの結果獲得したワイド文字列領域を指していなかったとき、もしくは、ヌル・ポインタだったときは何も起こりません。
cpには確保した領域の先頭を渡してください。領域の途中のアドレスを渡してもCORBA::wstring_allocまたはCORBA::wstring_dupで確保した領域とは認識されません。
ありません。
CORBA::wstring_allocまたはCORBA::wstring_dupで確保した領域あるいは、オペレーション呼び出しの結果獲得したワイド文字列領域と認識されない場合およびヌル・ポインタを渡した場合は何も起こりません。