NEC


5.4. 手動でのMigration(仮想マシンの移動)

以上の作業により、SSCの基本的な設定は完了です。

現在の段階で、手動で様々な操作がSSC上から行えます。テストを兼ねて手動での"Migration"(Hyper-Vの用語では「ライブマイグレーション」)を行ってみることにしましょう。"Migration"は、仮想マシンを稼動させたままの状態で物理サーバ間の移動を行うことを指します。

注:

SigmaSystemCenterで障害時の自律運用を実現するには、「8. 予兆を含む障害対応機能の設定」の作業が必要です。

SSCでは、仮想マシンの状態確認や手動での制御は[仮想]ビューから行います(画面右上の[仮想]をクリック)。ツリービューを確認すると、物理サーバ[HV01]上で仮想マシン[VM-01]、[VM-02]が動作しており、物理サーバ[HV02]上で仮想マシン[VM-03]、[VM-04]が動作していることが分かります。

ここでは[VM-02]をHV01からHV02に移動してみます。ちなみに仮想マシンの制御は[運用]ビューから行うこともできますが、[仮想]ビューのほうが仮想マシンの配置状況が把握しやすいのでオペレーションミスの発生を防ぎやすいでしょう。

図 [仮想]ビュー

仮想マシンを移動させるには、まずツリービュー上で当該仮想マシンが使用している物理サーバ[HV01]をクリックして選択します。次に、表示された画面を中ほどまでスクロールすると[稼動中VM一覧]という枠がありますので、移動させる仮想マシン[VM-02]をチェックして、右上のアクションメニューの[VM移動]をクリックしてください。

図 移動する仮想マシンの選択

[VM移動]をクリックすると、移動先の物理サーバと移動方法を選択する画面が表示されます。[移動先データセンタ名]には[ClusterDC]が固定で選択されています。次に、移動先となる[HV02]のラジオボタンをチェックします。

一方、移動方法としては以下の2つが用意されています。

これらの移動方法のStorage Migrationを除いては、移動元のHyper-Vホストと移動先のHyper-Vホストで共有するストレージが必要になります。Storage Migrationのみ、ローカルディスクなど共有していないストレージでも移動が可能です。

今回は、共有ストレージを利用できますので、仮想マシンを稼動させたまま移動する[Migration]をチェックします。

移動先と移動方法を選択したら[OK]をクリックします。

図 移動先と移動方法の選択

下記の画面は、仮想マシンを移動させたあとの[仮想]ビューです。ツリービューを見ると、[VM-02]が[HV02]に移動していることが分かります。なお、仮想マシンの移動がツリービューに反映されていない場合は[操作]メニューの[画面更新]をクリックしてみてください。

図 仮想マシン移動後の[仮想]ビュー