SSCのリソースプールの画面では、作成可能な仮想マシンの数やシステム内のリソースの空き状況を確認することができます。
リソースプールの設定は、「5.1. サブシステムの登録」でサブシステムの登録を行った時に自動で設定されますので、既に閲覧できる状態になっています。
さっそく、リソースプールの画面を確認してみましょう。
画面右上の[運用]をクリックして[運用]ビューを開いた後、ツリービューにあるESXiのグループ名(ここでは[Datacenter])をクリックし、[リソースプール]タブをクリックすると、リソースプールの情報が次のように表示されます。
図 リソースプールの画面
例として、vCPUの情報を確認してみましょう。
上記のvCPUの[リソース使用状況]の[消費]の情報を見ると、グラフ : "33%"、値 : "8"と表示されています。この情報より、既に8台の仮想マシンを作成していますので、8台の仮想マシンで33%分のvCPUを消費していることが分かります。
また、vCPUの[未使用]の情報を見ると値 : "16"と表示されていますので、この環境に仮想マシンを追加で作成する場合、あと16個分のvCPUを消費できることが分かります。
このように、リソースプールの[リソース使用状況]により、リソースプールの全体状況を確認することができます。
仮想マシンの数、CPU、vCPU、メモリ、データストアの各行について、次の情報が表示されます。
総数:
仮想マシンが利用可能なリソースの量を表します。リソースプールを構成する物理マシンやデータストアの情報から自動計算されます。
消費:
仮想マシンが消費しているリソースの量を表します。仮想マシンに割り当てられているリソースの量から計算されます。
未使用:
消費可能なリソースの残量です。総数から消費の値を引いて計算されます。
予約済み:
今回の利用では使用しません。テナント運用のため、テナント用に払い出す予定のリソースがカウントされます。
実際に消費:
リソースプールを構成する物理マシンの実際の負荷状況やリソースの使用状況が表示されます。
現在のリソースの負荷状況や使用状況を確認するには、[実際に消費]の情報を確認してください。
[消費]の情報は、仮想マシンが実際に利用可能な負荷量の上限を表します。
例えば、前述の画面のCPUについて、[実際に消費]の情報を確認すると グラフ : "1%"、値 : "622MHz"と表示されているため、現時点の実際の負荷状況は622MHzしか使用されておらず使用率は約1%ですが、最大で12000MHz(使用率は25%)になる可能性があるということになります。
[リソース使用状況]の各行には、リソースの各種別の情報が以下のように表示されます。
リソースの種別 | 説明 |
---|---|
VM数 | リソースプール上の仮想マシンの数です。 上限値([総数])は、データストアに設定されている[VM数上限]の値が参照されます。
カスタマイズ方法は、「5.3.2. データストアの設定」を参照してください。 |
CPU | 仮想マシンが消費するCPUの情報を周波数単位で表示します。 上限値([総数])は、物理サーバのCPUの周波数を合計した値です。 |
vCPU | 仮想マシンが消費するCPUの情報をvCPUの数の単位で表示します。 上限値([総数])は、物理サーバのCPUコア数×[vCPUの単位]で計算されます。 デフォルトでは、ESXiに搭載されるCPUコア1つにつき、仮想マシンの1個のvCPUとして使用する前提で計算されます。
カスタマイズ方法は、「5.3.1. vCPUの単位の設定」を参照してください。 |
メモリ | 仮想マシンが消費するメモリの情報です。 上限値([総数])は、物理サーバのメモリ量を合計した値です。 |
データストア | 仮想マシンが消費するデータストアの情報です。 上限値([総数])は、データストアのサイズ×データストアの[使用率上限] で計算されます。
カスタマイズ方法は、「5.3.2. データストアの設定」を参照してください。 |
なお、既定値のままでもリソースプールを使用できるようになっていますが、一部の種別の[総数]について、以下のカスタマイズをすることができます。
カスタマイズの設定の必要がない場合は、「5.5. 手動での仮想マシンの移動(Migration(vMotion))」に進んでください。
ESXiに搭載されるCPUコア1つにつき、仮想マシンの何個のvCPUとして使用するかを設定します。
「5.3.2. データストアの設定」(使用率上限、VM数上限)
データストアの使用率上限、また、データストアから作成するVM数上限を設定します。
以下に、各項目について説明します。