VMware(vCenter Server管理)環境におけるSigmaSystemCenterの管理サーバVMを含む仮想マネージャ/データセンタ単位での一括停止・起動について、必要な考慮を説明します。
VMware(vCenter Server管理)環境では、SigmaSystemCenterから仮想マネージャ/データセンタ単位で、仮想マネージャ/データセンタに所属する管理対象マシンに対して、一括して停止操作を実行することができます。
また、SigmaSystemCenterの管理サーバVMが操作対象の仮想マネージャ/データセンタ下に含まれる場合や、管理サーバVMが動作するVMware ESXiに対して操作を行う場合も、停止操作を行うことが可能です。
ただし、SigmaSystemCenterの管理サーバVMのみを直接シャットダウンすることはできません。
以下について説明します。
VMware(vCenter Server管理)環境では、操作対象に管理サーバVMが含まれる場合でも、一括して停止操作を行うことができます。
以下のような手順で、実行してください。
Webコンソールの[仮想]ビュー上で管理サーバVMが動作しているVMware ESXiを確認して、メモしておきます。「(2)操作対象に管理サーバVMを含む場合の起動について」の実行の際、必要となります。
Webコンソールの[仮想]ビュー上で、画面左側のツリー上の仮想マネージャやデータセンタを選択して、画面右側の[操作]メニュー下の[マシンシャットダウン]を実行することで、一括停止処理が行われます。
sscコマンドの場合は、ssc power-control machine shutdown コマンドで、操作対象として仮想マネージャやデータセンタのパスを指定することで可能です。
操作対象に管理サーバVMが含まれる場合は、オプション-systemshutdownの指定が必要です。
停止操作対象にvCenter HAのクラスタが含まれる場合は、エラーになりますので注意してください。
vCenter HA の Passive と Witness に該当するvCenter Serverの管理サーバVMを事前にシャットダウンを行った上で一括停止を行ってください。
停止操作対象にSigmaSystemCenterの管理サーバVMを含む運用を行う場合は、vSphere HA/DRS は使用することはできませんので注意してください。
vSphere HA/DRSが有効な状態で、SigmaSystemCenterの管理サーバVMの停止操作が行われた場合、vSphere HA/DRS は無効に設定されます。
操作により、vSANクラスタの停止が行われる場合、以下の処理が行われます。[マシンシャットダウン]以外のシャットダウン操作でもvSANクラスタの停止が行われる場合は実行されます。
vSAN クラスタのデータ同期処理が完了するまで待ち合わせます。
vSAN ネットワークでネットワークパーティションが発生している場合は、操作はエラーになります。
また、一括停止の際、VMware ESXiに対するメンテナンスモードの設定を行うかどうかを指定することができます。
メンテナンスモードを設定した場合、通常、メンテナンスモードの設定が行われます。ただし、SigmaSystemCenterの管理サーバVMが動作するVMware ESXiの場合は、vSphereのメンテナンスモードは設定されませんので注意してください(後述のとおり、vSANクラスタの場合は除く)。
SigmaSystemCenterのメンテナンスモードの設定は、すべてのVMware ESXiに対して行われます。
下記以外のVMware ESXiは、vSphereのメンテナンスモードが設定されます。
SigmaSystemCenterの管理サーバVMが動作しているVMware ESXiは、vSphereのメンテナンスモードは設定されません。
操作対象が、vSANクラスタ、かつSigmaSystemCenterの管理サーバVMを含む場合は、メンテナンスモードの設定有無に関わらず、該当するVMware ESXiにメンテナンスモードが設定されます。また、停止後の次の起動の際、手動でのメンテナンスモード解除の作業が、起動操作の前に必要です。「(2)操作対象に管理サーバVMを含む場合の起動について」を参照してください。
※メンテナンスモードが設定されているVMware ESXiは、vSANクラスタのメンバになれないため、そのVMware ESXi上のSigmaSystemCenterの管理サーバVMを起動することができません。管理サーバVMを起動するためには、事前にVMware ESXiのメンテナンスモード解除を手動で行う必要があります。
停止時のメンテナンスモードの指定の際、次の起動時にメンテナンスモードの自動解除を行われるように指定することが可能です。
SigmaSystemCenterから起動操作を行う場合は、本指定により、起動時にメンテナンスモードの自動解除が行われます。
ただし、操作対象が、vSANクラスタ、かつSigmaSystemCenterの管理サーバVMを含む場合は、上述のとおり、手動でのメンテナンスモード解除の作業が必要です。
操作対象が、vSANクラスタ、かつSigmaSystemCenterの管理サーバを含む場合と、そうでない場合で、手順が異なります。
◆操作対象が、vSANクラスタ、かつSigmaSystemCenterの管理サーバを含む場合
「(1)管理サーバVMを含む仮想マネージャ/データセンタ単位の一括停止について」に記載の停止を行う場合は、以下の順序で起動を行うと、SigmaSystemCenterの管理サーバVMを、自動的に起動することができます。
操作対象が、vSANクラスタ、かつSigmaSystemCenterの管理サーバを含む場合に、本手順が必要な理由については、「(1)管理サーバVMを含む仮想マネージャ/データセンタ単位の一括停止について」の説明を参照してください。
SigmaSystemCenterの管理サーバVMが動作していたVMware ESXi以外の各VMware ESXiを起動します。
起動した各VMware ESXiについて、vSphereのメンテナンスモードを解除します。
SigmaSystemCenterの管理サーバVMが起動していたVMware ESXiを起動します。SigmaSystemCenterの管理サーバVMの起動が自動で行われます。
各VMware ESXiについて、SigmaSystemCenterのメンテナンスモードをSigmaSystemCenterのWebコンソールから解除します。
なお、上記順序で起動を行わない場合は、SigmaSystemCenterの管理サーバVMが自動起動しない可能性があります。SigmaSystemCenterが起動していない場合は、VMware ESXiの起動が完了した後に、vSphere Clientを使用して管理サーバVMの起動を手動で行ってください。
◆その他の場合
前述の条件でない場合は、以下の手順となります。
SigmaSystemCenterの管理サーバVMが起動していたVMware ESXiを起動します。SigmaSystemCenterの管理サーバVMの起動が自動で行われます。
SigmaSystemCenterのWebコンソールから、他のVMware ESXiを起動します。
手順1と手順2を分けず、VMware ESXiを全台起動する方法でも可能です。
各VMware ESXiについて、メンテナンスモードを設定されている場合は、SigmaSystemCenterのWebコンソールから解除を行います。