カスタムオブジェクトの登録に関する以下の項目について説明します。
ストレージやネットワーク機器のように標準の登録手段がないその他デバイスについては、カスタムオブジェクトとして登録することができます。
カスタムオブジェクト登録により、対象のデバイスについて、以下の管理が可能になります。
障害時にSNMP Trap を送信できるデバイス、およびESMPRO/ServerManagerに「アラート受信のみ管理するコンポーネント」として登録したデバイスをSigmaSystemCenterにカスタムオブジェクトとして登録することで障害を検知することができます。
登録したカスタムオブジェクトにポリシーの定義を行うことで、障害時にメール通報などのアクションを自動で実行したり、Webコンソール上でアイコンやステータスの確認により障害が発生したデバイスを特定したりすることができます。
SNMP Trapによるデバイスの監視はカスタムオブジェクト以外のデバイスでも可能です。デバイス監視の詳細は、「2.6.3. デバイス監視」を参照してください。
対象デバイスと他のマシンやデバイスとの関連(障害の影響関係)を定義しておくことで、トポロジ画面で関連のシステム構成を確認することが可能になります。
トポロジ画面では障害が発生したデバイスと関連するリソースや運用グループとの関係がわかりやすく表示されるため、障害の影響範囲の確認を迅速に行うことができます。
トポロジについては、「2.10. システム構成のトポロジ」を参照してください。
カスタムオブジェクトには以下の種別があります。
FCスイッチ
スイッチ
ネットワーク制御用に使用するスイッチについては、「5. ネットワークの管理機能について」を参照してください。
カスタムオブジェクトとして登録した場合、上記参照の機能は利用できませんので注意してください。ネットワーク制御用のスイッチの登録方法は、「5.3.2. 物理スイッチと物理ロードバランサの制御を行うために必要な準備」下の説明を参照してください。
ディスクアレイ
ストレージ制御用に使用するディスクアレイについては、「6. ストレージの管理機能について」を参照してください。
カスタムオブジェクトとして登録した場合、上記参照の機能は利用できませんので注意してください。ストレージ制御用のディスクアレイの登録方法は、「6.2. ストレージ管理を行うためのシステム構成」下の説明を参照してください。
UPS
UPSについては、簡易に登録することが可能です。また、ESMPRO/AutomaticRunningControllerが管理するUPSについては、ESMPRO/AutomaticRunningControllerの監視機能や標準で使用可能な標準ポリシー(UPS)を使用することができます。「1.2.10. [リソース]ビューへの登録 - UPS」、「2.8.5. UPSの監視の連携について」を参照してください。
EMカード
その他
また、カスタムオブジェクトでは、デバイスを構成する部品をそのデバイスのノードとして登録することができます。「1.2.11. デバイスのノード」を参照してください。
関連設定でカスタムオブジェクトと他のマシンやデバイスとの障害の影響関係を設定することができます。関連設定については、「1.2.12. デバイス・マシンの関連(障害の影響関係)について」を参照してください。
カスタムオブジェクトは以下の3つの登録方法があります。
sscコマンドによる登録(「(2)sscコマンドによる登録」参照)
定義ファイルを使用した登録(「(3)定義ファイルを使用した登録」参照)
Webコンソールを使用した登録
(Webコンソール使用した登録で指定できる種別は[UPS]のみです。登録方法は「1.2.10. [リソース]ビューへの登録 - UPS」「(3)UPSの登録、ポリシーの設定、UPSとマシンの関連の設定」の「2. UPS の登録」を参照してください。)
後述の図の手順のように、対象のデバイスをssc create objectコマンドでカスタムオブジェクトとして登録し、ssc update object -policyコマンドで使用するポリシーを対象デバイスに割り当てます。
コマンド実行の前に以下の3つの設定に関する作業が必要です。
カスタムオブジェクト定義ファイル
カスタムオブジェクトの定義を行うxmlファイルです。本登録方法では、ssc create objectコマンドによる登録時にテンプレートとして指定して使用します。
コマンドで指定する名前(-name Name)とIPアドレス(識別子)(-id identifier)以外の情報はカスタムオブジェクト定義ファイルで定義された情報で登録されます。
カスタムオブジェクト定義ファイルの編集方法については、「イベント定義ファイル(XML) 編集手順」を参照してください。
サンプルとして、<SystemProvisioningのインストールフォルダ>\opt\customobject下のファイルを参考にすることができます。
イベント定義ファイル
登録するデバイスから送信されるSNMP Trapのイベント定義を行うxmlファイルです。作成したファイルは、<SystemProvisioningのインストールフォルダ>\conf\snmptrap下にファイルを格納し、ssc config-load eventコマンドを実行します。
イベント定義ファイルの編集方法については、「イベント定義ファイル(XML) 編集手順」を参照してください。
サンプルとして、<SystemProvisioningのインストールフォルダ>\opt\snmptrap下のファイルを参考にすることができます。
ポリシーの設定
上記のイベント定義ファイルで定義された各イベントに対するポリシーアクションを設定します。
マシンと同様にWebコンソールの管理ビュー上で設定を行いますが、マシン以外のデバイス用の標準ポリシーはないため、1から作成する必要があります。アクションの実行が必要なイベントごとにポリシー規則の設定を行ってください。
後述の図の手順のように、対象のデバイス用に記述したカスタムオブジェクト定義ファイルとイベント定義ファイルを所定の場所に格納し登録します。登録するデバイスごとにカスタムオブジェクト定義ファイルが必要な点が前述の(2)の方法と異なります。
以下の3つの設定に関する作業が必要です。
カスタムオブジェクト定義ファイル
カスタムオブジェクトの定義を行うxmlファイルです。作成したファイルは、<SystemProvisioningのインストールフォルダ>\conf\customobject下にファイルを格納し、全収集を行う必要があります。
カスタムオブジェクト定義ファイルの編集方法については、「イベント定義ファイル(XML) 編集手順」を参照してください。
サンプルとして、<SystemProvisioningのインストールフォルダ>\opt\customobject下のファイルを参考にすることができます。
イベント定義ファイル
登録するデバイスから送信されるSNMP Trapのイベント定義を行うxmlファイルです。作成したファイルは、<SystemProvisioningのインストールフォルダ>\conf\snmptrap下にファイルを格納し、ssc config-load eventコマンドを実行します。
イベント定義ファイルの編集方法については、「イベント定義ファイル(XML) 編集手順」を参照してください。
サンプルとして、<SystemProvisioningのインストールフォルダ>\opt\snmptrap下のファイルを参考にすることができます。
ポリシーの設定
上記のイベント定義ファイルで定義された各イベントに対するポリシーアクションを設定します。
マシンと同様にWebコンソールの管理ビュー上で設定を行いますが、マシン以外のデバイス用の標準ポリシーはないため、1から作成する必要があります。アクションの実行が必要なイベントごとにポリシー規則の設定を行ってください。