仮想マシンの移動処理 (VM移動) は、仮想マシンを別の仮想マシンサーバに移動します。
各仮想環境のVM移動の対応可否詳細については、「4.5.4. 各仮想化基盤の対応一覧」、「4.5.5. VM移動の実行不可の条件について」を参照してください。
SystemProvisioningでは、共有ストレージ (SAN、NFS、iSCSI) に存在する仮想マシンを別の仮想マシンサーバに移動することをMigration、電源オン状態の仮想マシンをサスペンド状態にした後に、別の仮想マシンサーバに移動することをQuick Migrationと呼びます。
仮想マシンを別の仮想マシンサーバにディスクを含めて移動することをStorage Migration、電源オン状態の仮想マシンを一度電源オフ状態にした後に、別の仮想マシンサーバにディスクを含めて移動することをMoveと呼びます。Storage Migration / Moveは、Migration / Quick Migrationに比べて時間がかかります。
仮想マシンサーバが障害などでダウンした場合、仮想マシンを別の仮想マシンサーバに移動することをFailoverと呼びます。Failoverを行うには、仮想マシンは共有ストレージ (SAN、NFS、iSCSI) に存在する必要があります。
また、Storage Migration / Moveで移動する場合は、拡張ディスクを含めて別の仮想マシンサーバに移動するか、拡張ディスクは含めずに別の仮想マシンサーバに移動するか選択することができます。
Migration / Quick Migration、Storage Migration / Move、Failoverのすべての動作を行うように指定した場合は、まずMigration、またはQuick Migrationを行います。Migration / Quick Migration処理が仮想マシンサーバの環境や稼動状況などにより失敗した場合は、Storage Migration / Moveを行います。Storage Migration / Move処理が失敗した場合はFailover処理を行います。
VM移動処理の流れは以下のようになります。
仮想マシンの移動の処理を以下の表に示します。
順番 | 処理項目 | 処理内容 |
---|---|---|
1 | [標準] Migration / Quick Migration | 仮想マシンをMigration、またはQuick Migrationで移動します。 |
2 | [標準] Storage Migration / Move | 仮想マシンをStorage Migration、またはMoveで移動します。 |
3 | [標準] Failover | 仮想マシンをFailoverで移動します。 |
4 | [標準] 電源状態を確認 | 仮想マシンの電源状態を確認します。 |
5 | [標準] 起動 | 電源OFFの場合に仮想マシンを起動します。 |