SigmaSystemCenterの管理サーバとして使用しているマシンをSigmaSystemCenterの管理対象として登録して利用する場合の条件や制約について、説明します。
なお、管理サーバを管理対象とする場合、通常の管理対象マシンと同様に管理サーバ用にターゲットライセンスを購入する必要があります。
「 (2)運用上の注意点 」
SigmaSystemCenterの管理サーバとして使用しているマシンが以下の種類の場合、SigmaSystemCenterの管理の対象としても利用が可能です。本節では主に仮想マシンとして利用する場合を中心に説明します。
仮想マシン
本書では、仮想マシン上に構築された管理サーバのことを管理サーバVMと記載します。
物理マシン(※下記注参照)
物理マシン上に構築された管理サーバの場合は、SigmaSystemCenterに管理対象として登録しないで利用する必要があります。
また、SigmaSystemCenter内に収録される製品(DeploymentManager、SystemMonitor性能監視)を個別に使用して、一部の機能のみを利用することが可能です。
SigmaSystemCenterでは、管理サーバVMを他の通常の仮想マシンと区別して管理ができるように、仮想マシンをマシンサブ種別の情報で管理しています。
マシンサブ種別の情報は、適切に設定されるように利用する必要がありますが、通常はマシンサブ種別は自動的に設定されるため、意識する必要はありません。ssc update machine -subtypeコマンドなどで明示的に設定することも可能です。
管理サーバVMとして、以下の3種類のマシンサブ種別があります。
ssc: SigmaSystemCenterの管理サーバ
SystemProvisioningがインストールされたマシンに対して設定します。
SigmaSystemCenterは、登録されている管理対象マシンから収集した情報より、マシンがSystemProvisioningがインストールされたマシンと判断すると自動的に本マシンサブ種別のセットを行います。
本マシンサブ種別がセットされているマシンはWebコンソールの[リソース]/[仮想]ビュー上でアイコン で表示されます。
また、ssc show machine -resourceコマンドを実行するとマシンサブ種別がsscの場合は、MachineSubType列に"Ssc"が出力されます。
vcenter: vCenter Serverのマシン
VMware環境でvCenter Serverの仮想マシンに対して設定します。
通常、vCenter Serverのサブシステム登録の際、vCenter Serverに登録済みの仮想マシンの中からvCenter Serverがインストールされた管理サーバVMの検出が自動的に行われて、本マシンサブ種別がセットされます。
また、vCenter Serverのサブシステム登録の際、[マシン関連設定]の設定で明示的にvCenter Serverの仮想マシンを指定して行うことでも設定可能です。
本マシンサブ種別がセットされているマシンはWebコンソールの[リソース]/[仮想]ビュー上でアイコン で表示されます。
また、ssc show machine -resourceコマンドを実行するとマシンサブ種別がvcenterの場合は、MachineSubType列に"VCenter"が出力されます。
rescue: RescueVM
RescueVMの機能を利用する場合にRescueVMの登録マシンに対して設定します。「 4.9. Rescue VMによる管理サーバ復旧 」 を参照してください。
また、ssc show machine -resourceコマンドを実行するとマシンサブ種別がRescueVMの場合は、MachineSubType列に"Rescue VM"が出力されます。
none:通常のマシン
SigmaSystemCenterに収録されている製品であるDeploymentManagerやSystemMonitor性能監視は、SigmaSystemCenterの本体であるSystemProvisioningと別のマシン上で単独で利用することが可能ですが、これらの製品のみがインストールされたマシンに、マシンサブ種別:sscは設定しないようにしてください。
マシンサブ種別:sscが設定されている仮想マシンが複数ある場合、上記の一括シャットダウンの制御が正しく実行できない可能性があります。
管理サーバVMを管理対象とする場合、管理サーバVMに対して、一通り操作を行うことが可能ですが、管理サーバが停止した場合はSigmaSystemCenterの機能が利用できなくなりますので、停止を伴う操作を行う場合は注意が必要です。
通常、SigmaSystemCenterが認識している管理サーバVMに対するシャットダウン/再起動の操作が行われた場合、SigmaSystemCenterの機能が利用できなくならないようにシャットダウン/再起動の操作はエラー終了するように動作します。
ただし、仮想マシンサーバやクラスタなどより広い単位で一括して操作を行う場合は、上記のガード処理が動作しないようにすることが可能です。後述の表を参照してください。
上記の機能を正常に動作させるためには、管理サーバVMに対して、他のマシンと区別できるように、管理サーバVMであることを示す情報を設定しておく必要があります。上述の「 (1)概要(利用可能なマシンの種類) 」 のマシンサブ種別の説明を参照してください。
以下の表にて、操作・運用別に説明します。
管理サーバに対する操作・運用 |
操作に対するSigmaSystemCenterの動作 |
---|---|
管理サーバVMに対するシャットダウン/再起動操作 |
管理サーバVMが停止しないようにシャットダウン/再起動のジョブがエラー終了します。 |
管理サーバVMが動作する仮想マシンサーバに対するシャットダウン/再起動操作 管理サーバVMを含む仮想マネージャ/データセンタ単位の一括でのマシンシャットダウン/シャットダウン/再起動操作 |
以下の環境で、意図的に管理サーバVMのシャットダウンガードを外して操作を実行することが可能です。
Webコンソールからの操作の場合、対象のマシンにマシンサブ種別がsscまたはvcenterの管理サーバVMが動作している場合、操作実行時に操作対象に管理サーバVMが含まれる旨の警告確認のダイアログが表示されます。[OK]を押した場合、シャットダウン/再起動をそのまま実行することが可能です。[キャンセル]を押し、実行を回避することも可能です。 また、ssc power-control machine Operation コマンドで、 Operation をshutdown/rebootを指定した場合については、-systemshutdownオプションを付加して実行することで、操作対象に管理サーバVMが含まれる場合も処理を実行することが可能です。-systemshutdownオプションの指定がない場合はエラーになります。 なお、管理サーバVMのシャットダウン/再起動を続行した場合は、管理サーバVMが処理途中で停止するため、WebコンソールなどのUIから処理の完了を最後まで確認することはできません。 詳細については、「 1.8.9. VMware環境での管理サーバVMを含む仮想マネージャ/データセンタ単位の一括停止と起動について 」 を参照してください。 |
管理サーバVM、または、管理サーバVMが動作する仮想マシンサーバの障害時、ポリシーアクションによる管理サーバVMに対するシャットダウンや管理サーバVMが動作する仮想マシンサーバに対するシャットダウンを含む障害復旧処理 |
環境により異なります。
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