ファイル配信の機能では、指定ソフトウェア配布や各プロビジョニング操作で管理サーバの格納フォルダ上にある任意のファイルを管理対象マシンの任意のフォルダ上に配信することが可能です。
以下のOSの管理対象マシンにファイル配信が可能です。
Windows
Linux
VMware ESXi
データストアへのファイル配信
スクリプトの配信
本機能はDeploymentManager、または、vSphereを使用して実現しています。対象のマシンの種類により使用される製品が異なります。「 (6)ファイル配信の処理について 」 を参照してください。
次のように利用します。
配信対象ファイルの格納
配信対象のファイルを管理サーバ上の格納フォルダに置きます。「 (1)配信対象のファイルの格納フォルダ 」 を参照してください。
配信の設定
収集の操作で配信対象のファイルの情報をSigmaSystemCenterに登録後、SigmaSystemCenter上で配信の設定を行います。「 (2)ファイル配信の設定場所 」 、「 (3)ファイル配信の詳細設定内容 」 、「 (4)配信後にファイルを実行する場合 」 、「 (5)配信後実行の引数について 」 、「 (6)ファイル配信の処理について 」 を参照してください。
配信の実行
各プロビジョニング操作、指定ソフトウェア配布などの操作を実行し、ファイル配信を実行します。「 (7)ファイル配信を行う操作 」 を参照してください。
配信対象となるファイルは、管理サーバ上の格納フォルダ上に格納した後、スクリプト/ファイル収集や全収集の操作で[リソース]ビュー上のソフトウェア→ファイル配下に登録する必要があります。
格納フォルダは、 <SystemProvisioningのインストールディレクトリ>\deployfiles です。
格納先フォルダの場所は、レジストリキー: HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Wow6432Node\NEC\PVM\DPMProvider の値:DeployFileの設定を変えることで変更可能です。
配信先マシンのOSごとやマシンごとにサブフォルダを作成し、配信するファイルをそれぞれのサブフォルダに格納して配信することが可能です。ただし、2階層以上のサブフォルダは無視されます。
ファイル配信の設定は以下の 配信対象のファイルの設定 か ソフトウェア配布の設定 かのいずれかで可能です。
両方に設定がある場合は、ソフトウェア配布の設定が優先されます。指定ソフトウェア配布の操作については、配信対象のファイルの設定でのみ設定が可能です。
配信対象のファイルの設定
配信対象のファイルを格納フォルダに格納後、収集の操作で、[リソース]ビュー上のソフトウェア→ファイル下に登録された後、設定することが可能になります。
ソフトウェア配布の設定
マシンプロパティ、ホスト設定、モデルプロパティ、グループプロパティの[ソフトウェア]タブの設定で、配信対象のファイルを追加した後、詳細の設定することが可能になります。
「 (2)ファイル配信の設定場所 」 の設定では、以下の詳細設定が可能です。
管理対象マシン上の配信先フォルダ(ディレクトリ)
配信後ファイルに適用するユーザ名・グループ名とアクセス権の組み合わせ
配信後に配信したファイルの実行の有無
[配信後に実行する]オプションのチェックが必要です。
「 (4)配信後にファイルを実行する場合 」 を参照してください。
配信先のフォルダは対象マシン上のフォルダをフルパスで指定します。
配信先のOSがVMware ESXiでスクリプトの配信の場合はLinuxと同じ指定で可能です。
VMware ESXiのデータストアへの配信の場合は以下のフォーマットで配信先フォルダを指定する必要があります。配信先が未設定の場合は配信に失敗します。
[データストア名] ファイル
ユーザ名・グループ名、および、アクセス権の設定は配信先のOS種別によって設定内容が異なります。
Windowsの場合
配信後のファイルに対して任意のアクセス許可を設定するユーザまたはグループを指定することが可能です。
アクセス許可はフルコントロール、変更、読み取りと実行、読み取り、書き込みの指定が可能です。
また、上記とは別に、Administrators グループのフルコントロールの設定がされます。
Linuxの場合
配信先のディレクトリと配信するファイルに対して、所有者、グループ、その他のそれぞれに読み取り、書き込み、実行のパーミッションを設定することが可能です。
配信後のファイルに設定される所有者はrootとなります。
ディレクトリパーミッションは配信時に配信先ディレクトリが存在しない場合にのみパーミッションが設定されます。
配信先がVMwareの仮想マシンの場合、[配信後に実行する]にチェックをすると所有者の実行パーミッションが付きます。
VMware ESXiの場合
配信後のファイルに設定される所有者はrootです。明示的なアクセス権の設定はできません。
なお、配信先の管理対象マシンがVMwareの仮想マシン以外の場合、配信先のディスクの空き容量がファイルサイズの2倍以上必要となります。空き容量が不足している場合、ファイルの配信は失敗になります。
ファイルの配信先フォルダのパスに関してサイズの制限があります。配信先ファイルのフルパス("配信先フォルダのパス\配信ファイル名")の文字列のサイズが259バイト以下である必要があります。
「 (2)ファイル配信の設定場所 」 の画面にて、[配信後に実行する]のオプションをチェックすると、配信後に配信対象のファイルを実行することが可能です。
ファイルは以下のユーザで実行されます。
VMwareのマシン以外の場合
配信先のOSがWindowsの場合はローカルシステムアカウント(DPMクライアントのサービスを起動しているユーザ)
配信先のOSがLinuxの場合はroot
VMwareの仮想マシン
配信対象マシンのマシンプロパティの[アカウント情報]タブにて、IBタイプで登録されたユーザ
上記IBタイプのユーザが登録されていない場合は、対象のホスト、あるいは、ホストが所属する運用グループやモデルの[ホストプロファイル]タブにて、ローカルアカウント設定に設定された[OSの操作]の指定があるユーザ
VMware ESXiへのスクリプトの配信の場合
「サブシステム」画面の各ESXiのサブシステム上のアカウント設定、または「環境設定」画面の[仮想リソース]タブのrootパスワードが使用されます。
配布されたファイルはコマンドプロンプトまたは bash で実行されます。
以下の場合、タイムアウトでエラーになりますので、注意してください。
ユーザ入力が求められるような対話型のプログラム/スクリプトを実行した場合は、操作がタイムアウトします。
VMwareの仮想マシンの場合、実行できないファイル(テキストファイルなど)を実行した場合も操作がタイムアウトします。
配信後のファイル実行時に引数を指定することはできませんが、VMwareの仮想マシンの場合、予約変数やスクリプト内にカスタムプロパティで定義した変数を環境変数として使用することが可能です。
変数の詳細については「 1.6.3. 予約変数 」 、「 1.6.4. 変数の定義方法(カスタムプロパティ) 」 を参照してください。
本機能はDeploymentManager、または、vSphereを使用して実現しています。対象のマシンの種類により使用される製品が異なります。
VMwareのマシン以外
DeploymentManagerを使用したファイル配信が行われます。
ファイル配信に使用するDeploymentManagerの管理サーバがSigmaSystemCenterと別のサーバの構成となっている場合は、ファイル配信時、SigmaSystemCenterの管理サーバからDeploymentManagerの管理サーバに配信対象のファイルがいったん転送された上で、ファイルが配信されます。
VMwareの仮想マシン、VMware ESXi
vSphereによるファイル配信が行われます。
SigmaSystemCenterの管理サーバからvCenter ServerとESXiを経由して仮想マシンにファイルが配信されます。スタンドアロンESXiの環境では、ESXi経由で配信されます。
配信時のESXiへのアクセスの際、「サブシステム」画面の各ESXiのサブシステム上のアカウント設定、または「環境設定」画面の[仮想リソース]タブのrootパスワードが使用して、認証が行われます。
ファイル配信は次の操作で行うことができます。
指定ソフトウェア配布
ソフトウェア再配布
各プロビジョニング操作実行中のソフトウェア配布のタイミング
ソフトウェア配布のタイミングや設定方法については、「 1.3.4. プロビジョニング中のソフトウェア配布 」 を参照してください。
ファイルの配信先フォルダの設定がない場合、ファイルの配信先は、以下のとおりとなります。
VMwareの仮想マシン以外の場合
配信先マシンがWindowsの場合:配信できません。
配信先マシンがLinuxの場合:ルートディレクトリに配信します。
VMwareの仮想マシンの場合
配信先マシンがWindowsの場合: C:\ に配信します。
配信先マシンがLinuxの場合:/root に配信します。
ユーザ名・グループ名、および、アクセス権の設定がない場合に設定されるアクセス権は以下のとおりとなります。 配信元のファイルの属性やパーミッションは反映されないの注意してください。
配信先がWindowsの場合は、配信先フォルダのアクセス権が適用されます。
配信先フォルダが存在しない場合は、親フォルダのアクセス権が新規作成される配信先フォルダおよびファイルに適用されます。
配信されたファイルにはアーカイブ属性が設定されます。
配信先がLinuxの場合は、所有者がrootでパーミッションは644となります。
配信先フォルダが存在しない場合は、新規作成される配信先フォルダのパーミッションは755となります。