3ノードクラスタのvSAN環境でSigmaSystemCenterで管理した場合のシステム構成の例について、説明します。
2ノードクラスタのvSAN環境については、「 4.1.14. VMware vSAN環境(2ノードクラスタ)におけるシステム構成の例 」 を参照してください。
FC SANストレージを使用した構成については、「 4.1.2. VMware(vCenter Server管理)環境のシステム構成 」 を参照してください。
本節では、SigmaSystemCenterに関連する部分を中心に説明します。VMwareの詳細については、VMwareのマニュアルを参照してください。
vSAN機能については、「 4.3.20. vSAN(Virtual SAN)機能 」 を参照してください。
以下の項目について説明します。
vSANクラスタを構成するVMware ESXiが3台の場合のシステム構成の例について、後述の図で説明します。
「 4.1.14. VMware vSAN環境(2ノードクラスタ)におけるシステム構成の例 」 で説明する2台のクラスタ構成と比較して、以下の特徴があります。
クラスタ内に管理サーバの仮想マシンがあるため、管理サーバに影響が出ないように運用を行う必要があります。ただし、SigmaSystemCenterでは管理サーバの電源OFFをしないようにするためのガード機能などを提供しています。
本構成では、VMware ESXi3台、および、各ESXiをつなぐ管理用ネットワーク、Witnessネットワークで構成されます。Witnessネットワークは、vSANクラスタの監視やデータ退避などで使用します。管理用ネットワークは通常の管理用に使用します。
その他、必要に応じて、業務用に使用するネットワークなどを構成します。
vSANの構成ではストレージは必要ありません。
vSANクラスタはVMware ESXi3台で構成します。
SigmaSystemCenter、vCenter Server(vCenter Server Appliance利用可)は、それぞれ、vSANクラスタを構成するVMware ESXi上で動作する仮想マシン(SSC-VM、VC-VM)上にインストールします。vSANクラスタ外にあるマシン上にインストールする構成でも利用可能です。
SigmaSystemCenter、vCenter Serverの仮想マシン(SSC-VM、VC-VM)は、SigmaSystemCenterにより自動的に認識されます。これらの仮想マシンは特別な仮想マシンのため、SigmaSystemCenterは、自動認識したこれらの仮想マシンに対する一部操作のガードやクラスタを安全にシャットダウンするための機能を提供しています。
また、vCenter Serverの仮想マシンについては、仮想マシンの名前とvCenter Serverのサブシステムとして登録するホスト名を一致させておく必要があります。一致していない場合は、SigmaSystemCenterが自動認識することができないため、[管理]ビューのvCenter Serverのサブシステムに対する[サブシステム編集]の画面にて、[マシン関連設定]の操作でvCenter Serverの仮想マシンを手動登録する必要があります。
vCenter HAを利用している場合は、vCenter Serverの仮想マシンは、Active、Passive、Witnessの3台で構成されますが、SigmaSystemCenterはPassive、Witnessの仮想マシンを自動認識することができません。
ssc update machine -subtypeコマンドで手動登録する必要があります。
「 (1)システム構成 」 に記載の構成をSigmaSystemCenterに登録した場合、後述の図のようになります。
登録するまでの手順の概要は次のとおりです。
各マシンにVMware ESXiをインストールします。
ESXi3上でvCenter Serverの仮想マシン(VC-VM)を構築します。
vCenter Serverを使用して、ESXi1、ESXi2、ESXi3でvSANクラスタを作成します。
ESXi3上で、SigmaSystemCenterの管理サーバVMの構築を行います。
SSC-VMの作成、および、OSやSigmaSystemCenterのインストールを行います。
SigmaSystemCenter上でVC-VMを指定して、vCenter Serverのサブシステム登録します。
[運用]ビュー上でESXi1、ESXi2、ESXi3用に、グループ、ホストの設定を行い、[マスタマシン登録]を行います。
仮想マシンVM1, VM2を作成、構築し、[運用]ビュー上でグループ、ホストの設定を行い、[マスタマシン登録]を行います。